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「知と明日を織り合わせる時間」をコンセプトとして、読書会や対話の時間を開いたりコンテン…

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「知と明日を織り合わせる時間」をコンセプトとして、読書会や対話の時間を開いたりコンテンツを載せたりしています。 https://liber.community/ https://peatix.com/group/7196488/

最近の記事

今週の読書会のお知らせ(5/7)

 おはようございます。今週の読書会のお知らせです。  今週は5月7日(火)の午前のみとなります。 ■今週の読書会 ・5/7(火) 10:00-11:40 読みたい本を気ままに読む読書会。 ■詳細 ・読書会について ■参加者にいただいた読書感想 ・読書感想(2022年10月〜) ■ご質問・ご要望 ・Googleフォーム ■Jitsi Meetの使い方  以前はオンラインミーティングツールとしてZoomを使用していましたが、現在はJitsi Meetを使用しています。使

    • 読書会の読書感想(5/5)

       参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。5日(日/午前)は7名、5日(日/夜)は4名の参加でした(主催者含む)。 5月5日(日/午前):読みたい本を気ままに読む読書会原有輝さん『力なき者の力』  チェコの劇作家、大統領を勤めた、ヴェーツラフ・ハヴェルの政治的エッセイです。パンピーが、権力とどう渡りあったらいいかが書かれているようです。 Takashiさん『死に至る病』キェルケゴール 「自己とは自己自身に関係するところの関係である」  これは、本文冒頭(『死に至る

      • マクロはマクロ、個人は個人。 -テーマ「競争」の読書会

         先日はテーマを「競争」においた読書会を開きました。私は『二つの「競争」 競争観をめぐる現代経済思想』を読みました。この本は経済学を専門とする著者が書いているので、経済学が主線となるのですが、では実際のところ・個人にとってはどうか、みたいな視点でも考えられています。  この本を読んでいると経済学とはマクロな視点からの考慮なのだなということが分かります。たとえば、経済学のある考え方では競争とは勝者を決めることではなく、以下のような意味合いがあるものだと紹介されていました(P26

        • 今週の読書会のお知らせ(5/5)

           おはようございます。今週の読書会のお知らせです。  今週は日曜日のみとなります。日曜日の9:30からは「ハンナ・アレント『人間の条件』のプロローグを一緒に読む会。 #10」です。10回目の今回は9段落目を予定しています。 ■今週の読書会 ・5/5(日) 9:30-10:00 ハンナ・アレント『人間の条件』のプロローグを一緒に読む会。 #10 ・5/5(日) 10:00-11:40 読みたい本を気ままに読む読書会。 ・5/5(日) 21:30-22:30 読みたい本を気まま

        今週の読書会のお知らせ(5/7)

          読書会の読書感想(4/23-28)

           参加者に任意でいただいた読書感想を掲載します。23日(火/午前)は4名、24日(水/夜)は4名、28日(日/午前)は5名、28日(日/夜)は3名でした(主催者含む)。 4月23日(火/午前):読みたい本を気ままに読む読書会ゆうこさん『リフレクション内省の技術』 つい外のツールに救いを求めがちだが、自分自身と向き合うことが足りてないことがほとんどである。振り返らなければ、人に伝授して任せることができず成長が止まる、過去の成功体験にしがみついて変化に耐えられない。今までの体験

          読書会の読書感想(4/23-28)

          明るすぎの困惑。 -質問「   」について考える時間

           もしかしたら百ワットという明かりがまだ珍しかった頃、家庭用の光源として出たての頃に考えられた質問なのではないかというところから話は始まりました。「なんだこの明るさは!?」という驚きが、たとえばちゃぶ台を囲んだ居間で繰り広げられていたかもしれない頃ということです。  そして質問には「バラまく」という表現が使われています。バラまくというのはなんとなくネガティブなときに使う言葉のような気がします。ということは百ワットの明るすぎる光源は、驚きとともに少なからず迷惑だったということが

          明るすぎの困惑。 -質問「   」について考える時間

          テーマ「競争」の読書会でいただいた読書感想です。

           テーマを「競争」においた読書会でいただいた読書感想を掲載しています。  読書会に参加した人とのちょっとした振り返りの時間として、参加できなかった人への読書会の様子や話題のシェアとして、読書会に参加いただいた方の読書の感想をこの場所に載せていきたいと考えています。「気が向いたら」という任意でいただいた感想です。引き続き更新していきます。 2024年4月20日(土/午前)よしださん『二つの「競争」 競争観をめぐる現代経済思想』井上義朗著  序盤を読みました。著者の専門が経済学

          テーマ「競争」の読書会でいただいた読書感想です。

          客観性が必要な世界とそうでもない世界。

           少し前の読書会で『客観性の落とし穴』という本を読んでいる方がいました。私の言い方になりますが、客観性は個性の見落としやときには差別につながることがある、しかし効率的であるという話が紹介されて興味深かったです。  客観性というのは、みなからみて共通に判断できるような評価軸や基準を纏っていることの度合いなのだと思います。代表的な例で言えば、お金はかなり客観性の高い価値をもっているのだと思います。自販機の飲み物は誰が買っても120円です。だから120円の価値はみなにとって同じであ

          客観性が必要な世界とそうでもない世界。

          背徳欲求。

           先日の読書会で太宰治の『人間失格』の紹介があって読んでみたくなりました。なんとなく、人間のしょうもない姿を描いているのかなという感じがして、でもそれを読んでみたくもなり、これはなんなのだろうと思いました。収まりが悪く、希望とは逆を行きそうな話でもあり、なぜそんなものに惹かれるのだろうかということです。  少し話が飛ぶかもしれませんが似たようなこととして、背徳系の食べ物に惹かれることがあるなと思いました。背脂、コーラ、ポテトLサイズ。過剰な油と砂糖や塩。食べてもしょうもない、

          背徳欲求。

          記憶のなかにある〈私〉。

           たぶん結構大事な問いとして「私とは何か?」というものがあると思っています。いかにも哲学っぽくて縁遠い問いのように思うかもしれませんが、実は最も身近な問いのひとつなのかもしれません。ひとつには、「私はこういう人間である」ということをどこかで自認しながら生きているように思うからです。「私はこれができる」とか「これは好まない」とか、得手不得手や好き嫌いをどこかで自認しています。  そしてその自認は記憶に基づくものであるように思っています。記憶とは過去の出来事を正確にレコードしたも

          記憶のなかにある〈私〉。

          競争に関する問い。 -「競争」について考える時間

           先日は「「競争」について考える時間。」の2回目を開きました。1回目を受けて私のなかでもいろいろと考えて「競争には敵がいるのだろうか」という疑問が湧いたのでそこから話を始めました。私の場合は競争とは誰かと競う・誰かと争うという感じで、相手がいることが前提だと思い込んでいました。しかしよくよく考えると相手がいない競争ばかり思い起こされたのです。  2回目で出た話を私なりにまとめてみようと思っていたらなんとなく「問い」みたいな形式でまとめられそうです。ですので、ここから問いを示す

          競争に関する問い。 -「競争」について考える時間

          承認の裏にあるもの。

           すこし前に読んでいた『労働の思想史 哲学者は働くことをどう考えてきたのか』で、気になっていたキーワードがあるのでここで考えてみたいと思います。この本では最後の方で労働をさまざまな種類に分類しているのですが、そのなかに「承認労働」というのがありました(P293)。  承認労働とは、承認されたいという欲求によって駆り立てられた労働のことです。本のなかではとりわけ負の側面が強調されていました。例えば、店長という肩書きを与えられることで長時間労働に従事させられるというようなことです

          承認の裏にあるもの。

          敵がいない競争。 -「競争」について考える時間

           先日、「「競争」について考える時間。 #1」を開きました。1回目は9:30〜10:00の30分で「競争」というキーワードで話す時間にしてみました。いろいろと競争に関して話は出ましたが、僕が気になったのは「競争の目的化と手段としての競争」という話でした。  会での意味合いとしては、競争の目的化は「それに陥ってしまう」みたいな感じであまり良くない結果として話がされました。それに対して手段としての競争とは、競争があることでよりいいものを生み出しやすいみたいな、比較的良い意味合いで

          敵がいない競争。 -「競争」について考える時間

          「もしも読書会を有料にするとしたら。 #2」の報告。

           先日「もしも読書会を有料にするとしたら。 #2」を開きました。#1では「1回いくら」というサービス利用料のような形式よりは、寄付(月額)の方が合っているだろうという考えに至りました。#2ではそれを踏まえた上で、具体的な金額や決済方法などを案としてまとめて共有しました。その内容はこちらに記載しています。  ここでは#2の会で出た質問と、それに対して私が答えた内容を紹介したいと思います。それによってこの会に関する考え方みたいなこともお伝えできればと思っています。  ちなみにくり

          「もしも読書会を有料にするとしたら。 #2」の報告。

          「競争」について考える時間。 #1

          第1回は話す会です。テーマに関して、ざっくばらんに興味関心を共有し合えればと考えています。  競争が前提の社会だと、常にその原理の上で動かなくてはいけないような気がしています(当たり前といえば当たり前なのですが…)。何か一つのアイディアで効率化できたとしても、それによって出来た余剰時間やお金でまた新たな効率化や付加価値を考える必要が出てきます。なぜなら競い合いの中にいるからです。そうした競い合いは不安やストレスを生み出すとともに、忙しくなって好きなことや関心あるテーマに使う

          「競争」について考える時間。 #1

          量子力学が接地する時は来るのだろうか。

           今『世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論』というのを少しずつ読んでいます。量子力学は大学の頃に突然登場しました。高校までの物理は球(質点)の落下などを扱うもので、眼に見える・体験として感じられる現象を扱っていました。あれは個人的に得意で好きだったのですが、量子力学の登場によって物理が遠いものに…。  読み進めているとやっぱり分からないことばかりが出てきます。有名な「シュレディンガーの猫」という思考実験の話では、やっぱり、箱の中には眠っている猫と起きている猫は同時

          量子力学が接地する時は来るのだろうか。