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Last car of my life

 「おぎやはぎの愛車遍歴」というテレビ番組をご存知でしょうか?この番組のキャッチフレーズは”No car, No life!”です。それをもじって上記のタイトルにしてみました。

 この番組では、タレントや有名人が次々と出演して、文字通り自分の「愛車遍歴」を紹介しています。クルマの選び方に、それぞれの生き方を感じて、楽しく観ていました。

 なお、私の「愛車遍歴」は「カウンセリング本荘」HPのブログに書き綴ってありますので、良かったらご覧ください。

 ここで2回も出てきたのは、2020年まで乗っていたレンジローバー ・イヴォーク・フリースタイルというディーゼル車です。ちょうどフルモデルチェンジ直前で、ベースグレードにオプションてんこ盛り(約150万)の超お買い得車でした。

 同じ車種の新モデルが欲しくなって、2年で手放してしまいました。元来、白いクルマが嫌いなのに、黒との二択で妥協したことが尾を引いての買い替えでした。しかし、何らトラブルのない「当たり」の外車で、お買い得だったのにと、少々悔いています。

 まあ、過去の決断をグチグチ言うのも、これぐらいにします。そして、まだ多少は残っているであろう未来へ目を向けることにします。これからの「自己満足」をどうしていくか、思いを巡らせてみるのも一興でしょう。

 昔のCMのキャッチ・コピーに、「いつかはクラウン」というのがありましたね。私は「いつかはポルシェ」と勝手に思っていました。その思いは、今でも変わりません。60過ぎたらスポーツカーに乗りたいと思ってきたからです。水平対向6気筒エンジンのポルシェ911を、今も夢見ています。

 なぜ、ポルシェなのかというと、その昔に流行した、池沢さとし作のマンガ『サーキットの狼』の大ファンだったからです。主人公の乗るクルマは“ロータス・ヨーロッパ”。ライバルのポルシェ・ターボや、ランボルギーニ・ミウラとの激走勝負。その中でも、圧倒的なパワーを誇ったのが、ポルシェでした。

 最後の1台は、ポルシェにしたいと思っています。いい年をしたジイさんが、悠々と乗るクルマとしては、これしかないでしょう。そのタイミングをいつにするか、只今思案中です。しかし、70歳ぐらいで初ポルシェとなると、その時買う金あるのかどうかは、わかりません。また、911のRR駆動だと、冬に乗れるか不安です。

 今のイヴォークは、2020年に購入。来年には、5年目の車検を迎えます。走行距離はまだ33000km。2年目の時に売ろうかどうか悩みましたが、現在「グーネット」では、全く同じ仕様の中古車は、せいぜい2、3台ぐらい。クリーン・ディーゼルで、色はノリータ・グレイと黒のツートンのファースト・エディション。同じ仕様のクルマを見たことは、今まで一度もありません。

 この4年間、ロングラン保障ゆえに、維持費は、ごく少額でした。昨年の初車検では、¥105,500で終わりました。磨きに磨いて、内外装とも、新車のようにしてあります。このクルマで10年乗れないかと、考えているところです。しかし、このメーカーのクルマは、トラブルケースが多く、維持費も相当かかるそうな。

 また、ダッシュボードに、ボタンはなく、メーター類、オーディオ、エアコン全てが、液晶なんです。この寿命はいかがなものやらと、心配事が多いのも現実です。さて、諦めるのは、いつになるのでしょう。

 つくづく思わせるのは、男にとってクルマは、紛れもなく「自己満足」の大人のオモチャだということです。常に絞ったタオルで拭いた後、革のケアのクリームを塗って浸透させたステアリングを握って、抜群に音の良いオーディオから、小粋なクラシックを聴きつつ運転する歓びは、何にも代え難いです。

 時々、ステアリング中央部のエンブレムをチラリと見て微笑み、アクセルを優しく踏み込むと、トルクフルなディーゼル・ターボが4輪を制御して、力強く走ってくれます。その時「これで充分じゃないのか?」と思いますが、「別のクルマだったら、どうだろう」と、気持ちがポルシェに向きます。

 このように、男は、愚かな存在です。そういう面では、幼い頃から心の成長はないのかもしれません。しかし、そんな「欲」をもたなくなった時、ボケが始まって、いずれは人生の終わりを迎えるのだと思います。

 仕事に一区切りついた人は、「のんびり暮らす」「趣味に生きる」と言う人が、多いように思います。恩師からの年賀状に「囲碁三昧の毎日です」とありました。セミプロ級の棋士の言葉です。自分が一番好きなことに打ち込むことは、充足感を獲得できます。

 真剣に遊べますか?遊べる人は幸せです。逆に、生半可にしか遊べない人は、不幸だと思います。時々、まだ現役時代のペルソナを外せない人がいます。かわいそうです。ここに、天下の遊び名人の所ジョージさんの名言を紹介しましょう。

 定年退職したお父さんは「これからは自由だ」と思うだろうけど、全部が自由になると足の踏み場がなくなってジャンプできない。義務に縛られてこそ、自由を感じられるんだよね。(2015年 出典不明)

 ここで言うところの「義務」は、必ずしも働く(労働する)ことではありません。ジャンプを「〜三昧」と定義すると、義務とは楽しむレベルまでの下積みのことだと思います。そのため、一朝一夕に実現などできないと悟るべきです。ここが人生の分かれ道です。

 遊びは、その難易度が高ければ高いほど、楽しいのです。長年、仕事で忙しい間でも遊んでレベルアップした状態が、しっかりとした足の踏み場を作ります。「こだわり」が大事になってきます。仕事一筋は、もう自慢する価値がないと知るべきでしょう。

 誰でも、スタート段階では「初心者」の状態です。自由になる前に、上達しておくべきことは、たくさんあります。スタートが退職後では、時既に遅しということと考えましょう。長年に渡り働いてきたのですから、第二の人生、思いっきり遊びまくりましょう!




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