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これぞ義理!

「あんだけタダ飯食っといて、ごめんなさいはないだろう。」
 そのとおりである。母親の言う通りである。二十歳の誕生日を十二月に迎えた私は、いつものようにくだらない恋愛相談を母親にしていた。困った、と思った。さっきまで私は銀座のカフェにいて、そこで「友人」に「君のことが好きみたい」だと言われてしまったのだ。ピンチの時――主に恋愛的な――私はとぼけたことを言う癖がある。適当に話をごまかし、とりあえずいったん家に帰ってこれに対する回答を「作る」時間をもらった。正直、まんざらではなかったのかもしれない。いや、本当は彼の好意をとっくの昔にわかっていたのかもしれない。私は「フラットな人間」だと思っている。性別は関係なく、好きな人は好き、嫌いな人は嫌いなのだ。それを言うと、辛辣な人物には、誰でもそうでしょう、と言われてしまうが、本当にそうだろうか。みんな、ヴァギナがあるかペニスがあるかで、仲良くなる、いや仲良くならなければいけない人を決めてはいないかい? と、ここで問題が生じた。どうやら一般的に、軽々しくペニスやヴァギナとは言ってはいけないらしいのだ。だったらマスターベーションやフェラチオは尚更のことだろう! でもなんか、カタカナでいうと、なんとなく免罪符が私に配られる気がする。私は免罪符が欲しい。まあ、簡単に言えば、カルメン・マリア・マチャドの本を読み、レディー・ガガを聴いていたら、感覚が「鈍」ったというだけの話である。

これも単なる雑記に過ぎない。

アディオス、義理!

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