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iPadでZbrush並のスカルプトができるアプリ、forgerにできること

iPadやiPhoneで本格的なスカルプトができるアプリ、forger。
かなり多機能でZbrushに近いことができるのですが、日本語のマニュアルがないため、どうもあまり使われていないような。

それでも、かなり前のforgerに関するツイートをたどってくる人がいるところをみると、情報が必要なのかなと。

そこで手始めに、公式サイトから機能一覧を翻訳してみました。
(3D用語の解説はしていませんので、経験者向けの情報です。)
あまりにも多すぎるので、個人的にありがたいと思った機能を太字にしています。特にZbrushユーザーにすごさが伝わりやすいよう、ところどころZbrush用語も併記しました。

公式サイト:https://forgerapp.com/
App Store:https://apps.apple.com/jp/app/forger/id459193659 
本体1,220円、テクスチャペイント機能追加120円(2020年6月現在)

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forger App 全機能リスト

基本機能

OBJ、Alembic ファイルのインポート
OBJ、STL、USDファイルへのエクスポート(USDエクスポートはiOS13以上)
シーンでのマルチメッシュをサポート(いわゆるサブディビジョンレベル
外部キーボードをサポート(Bluetoothまたは有線)
Apple Pencil の筆圧感知に対応
履歴の取り消し、やり直し
イメージプレーンへの背景、資料画像表示
UIの右利き、左利きモード
ターンテーブル、フリー回転ナビゲーション
アクションピボットナビゲーション
ターンテーブル動画の書き出し
アルファチャンネル付き画像を解像度を選択してレンダリング

ライティング/シェーディング

全天球イメージベースライティングをサポート(exr/hdr)
PBR / Blinn / LitSphere マテリアル をサポート(PBRはラフネスワークフローを使用)
スムースシェーディング表示、ポリゴン表示、ワイヤーフレーム表示(スカルプトモード)
シェーディング表示 / 定数ベースカラー表示 / 定数メタルネス表示 / 定数ラフネス表示 (ペイントモード)
選択オブジェクト意外のノーマル表示 / ダーク表示 / 透明表示 / 非表示

スカルプト

スカルプトツール
デスクトップクラスのブラシエンジン
スタンダード/クレイ/スムース/ムーブ/プル/フラット/ポリッシュ/スクレイプ/プレーナー/インフレート/クリース/スタンプ/マスクブラシ
ブラシ先端に画像をサポート(いわゆるアルファ/スタンプ)
スムースストローク(いわゆるレイジーマウス/ステディストローク)
減衰カーブをカスタマイズ可能
筆圧感知をカスタマイズ可能(サイズおよび強度)
ブラシサイズ、強度、回転、位置のジッター設定
変形ツール(移動、回転、スケール)
ノギス
スクリーンスペース、マーキースタイル マスキング/表示設定 ラッソ、長方形、正方形、楕円形、正円形
ブラシプリセットシステム(プリセットの保存、ユーザー間の共有が可能、iPadのみ)

高度なスカルプト機能
カトマルクラーク分割によるマルチレゾリューションメッシュスカルプティング
サブディバイドされたメッシュの履歴からサブディビジョンレベルの再構築
ボリュームメッシュベースの四角優先リメッシュ
自動リトポ四角優先リメッシュ
スカルプトレイヤー
スカルプトマスク
頂点カラー
マスクのクリア、反転、ブラー、シャープ、グロー、シュリンク
メッシュ結合
近接、表示、マスク、によるメッシュ分割
メッシュから別のメッシュをマスクに厚みづけして抽出(いわゆるエクストラクト
シンプルなUV自動生成
軸ごとのシンメトリスカルプト
ポーズつけしてあるがトポロジーが対称なメッシュのタンジェントシンメトリスカルプト(いわゆるポーザブルシンメトリー
トポロジーが対称なメッシュへのシンメトリ再適用
メッシュのシンメトリ化

テクスチャ

(アプリ内課金機能テクスチャペイントが必要)

テクスチャツール
ペイントブラシ
消しゴムブラシ
画像転写ブラシ
スポイトツール
(テクスチャツールはテクスチャ有効メッシュでのみ使用可能)

■テクスチャの高度な機能
独立したチャンネルごとのテクスチャレイヤー(ベースカラー、ラフネス、メタルネス)
異なるブレンドモード、透明度のペイントレイヤー作成が可能
部分スタック表示
ペイントレイヤーマスク
レイヤーマスクスタック
ペイント調整レイヤー(レベル、反転、カラーバランス、HSL、HSV)
ペイントレイヤーグループ
レイヤーカラー「ビジュアルタグ」

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公式サイトに挙がっているのは以上ですが、他にもポリグループ履歴の自動保存ブラシごとのサイズ記憶など、かゆいところに手が届くような機能がたくさんあり、現在も開発は進んでいます。
特にリメッシュ機能が強力で、サブディビジョンやレイヤーを持てるのも驚きです。
ラディアルシンメトリがないのが惜しいところですが、ユーザーフォーラムも活発なので、のぞいてみると新機能実装予定などの情報が入るかもしれません。

次回は実際にアマビエ様をスカルプトしながら、基本機能の紹介をしてみようと思います。




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