#はたらくを自由に:『週20時間で結果を出すAI時代の働き方』

というタイトルの本を出版予定です。具体的なプランはないので単なる希望です。AIのことなんて何も知りませんが、これから勉強します。

ちなみに、タイトルと投稿はあんまり、というか ほとんど関係ありません。日本の労働生産性についての考察です。

なぜ、このタイトルを思いついたかといえば「つねづねみんな働きすぎだよな」と、感じているからです。ここ20~30年でテクノロジーが発達して、計算は打ち込めばExcelが (freeeが?)勝手にやってくれるし、フォームだってコピペでさくさく作れるし、相手が不在でもメールやラインでも連絡取れるし、仕事なんてサクッと6時間くらいで終わらせて家族とゆっくりとか、趣味のベトナム料理研究でもって、わけにはいかないですよね。 

それどころか、日本の労働生産性はここ20~30年で(相対的に)下がっちゃってOECDに加盟する36ヵ国中21位、お金に換算すると米国と比べと3分の2くらいの生産性しかないそうです。(日本:$46.8 v. US: $74.7)

労働生産性の国際比較:https://www.jpc-net.jp/intl_comparison/

労働生産性が上がったからって、労働時間が短縮されるとは限りませんが、とりあえず、なぜ「日本の生産性は低いのか」ということを考えてみたいと思います。個人レベルで生産性が上がれば、残業の短縮くらいはできるかもしれません。AIは全然関係ありません。素人の考察ですので根拠はありません。

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ニッポンの生産性が低いのは...

1.中小企業の割合が高いからだ!

この記事を読んだとき、「なるほど」と思いました。で、本当かなと調べてみるとそうでもないようで、企業数の割合でいうと日本の中小企業が他国(USやEU)に比べて高いというわけではないようです。記事のなかでは、日本ではとりわけ零細企業の割合が高い、と主張していますが実際はどうなんでしょう? 中小企業の定義が各国で違うので何とも言えません。ただ、雇用者数で比べると 日本は中小企業に雇用されている労働者の割合が他国に比べて高いようです。 なぜ、中小企業に雇用されている人の割合が多いのでしょう? と、いうのはまた別の投稿で考察したいと思います。

2.労働時間が長すぎるからだ!!

これも、納得できそうな指摘です。日本=長時間労働というイメージはありますよね。でも、これもググってみるとそうでもないようで、EU諸国と比べると確かに長いですが、アメリカやアジア諸国と比べて日本が、とりたてて長時間労働である、ということはないようです。パート社員や非正規社員が含まれているからで、日本の正社員の労働時間は長い、という指摘もありますが、各国のパート、非正規事情も調整した資料というのは見当たらなかったので、なんともいえません。この理由も決定打にはなりにくそうです。

3.ユニコーン企業が少ないからだ!!!

生産性の定義が付加価値の産出である以上、付加価値バンバン産出してそうな”GAFA"や”BATH" を率いるアメリカや中国って、生産性底上げされてそうですよね。実際、日本でのユニコーン企業って、メルカリくらいで(上場しちゃったけど、今の時点でユニコーンの定義に当てはまる日本企業は、プリファード・ネットワークス、一社のみです)アメリカだけじゃなく、中国、インド、イギリスなんかと比べても圧倒的に少ないです。これもまた、諸説理由が指摘されているけれど(そもそも資金循環等のエコシステムが違うとか、日本は上場されるのが早いとか)上場前に時価評価額が10億ドルを超える企業が生まれにくい、というのは確かなようです。企業の評価額が高い=生産性が高い、というわけではないと思うけど、上場企業の時価総額ランキングで見ても日本企業は40位くらいまで出てこないので、投資家から付加価値の産出や、今後の飛躍を期待されている企業がそもそも少ないようです。結果論とも言えますけど、生産性が低いから企業価値が上がらないという。

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最後は、印象論ですが「日本の企業文化って、効率悪いよね。」 

これもまた、色々な国の企業で働いたことがないのでなんとも言えませんが、(私個人で言えばアメリカの日本の子会社でしか働いたことがありません)この、「日本の労働生産性がー」という、ニュースがネットで掲載された時、コメント欄に然もありなん、「うちも会社も…」こんな効率の悪いこと、あんな無駄なことやってます、みたいなコメントが溢れてました。「え、日本企業の生産性が低いなんて信じられない!」って人は見当たらなかったです。 つまり、「未だに、紙ベースの稟議書なんてありえない」とか、「これの決済、副社長までいる?」、とか思いつつ、日々仕事をしている人が結構いそうだということです。

生産性改善の余地があることについて、①提案したが、却下された、②言ってもそもそも無駄だと思っている、または、③通常業務が忙しすぎて改善の提案をする暇さえない、という職場環境が蔓延しているのではないか、という疑いがでてきます。

これって、なかなか問題ですよね。 ピーター・ドラッカー氏もいうように、"Culture eats strategy for breakfast"です。どんなに素晴らしい戦略があっても、(企業)文化がネガティヴだと上手くはいかない。

生産性問題については、他にも、日本はサービスのレベルが高いから(価格に対して)とか、日本企業は海外で稼いでるからだ(これも問題ですが)とか、色々議論があります。 で、解決策としては、高付加価値産業に資源を集約させろとか、国際競争力のための英語教育とか、それって誰トク?って結論に落ち着いてるようです。 

個人の雇用者レベルで言えば、国全体の労働生産性が1位だろうが36位だろうが、どうでもいいことです。が、低賃金、長時間労働の言い訳が、生産性の低さにされているようなので、この問題は割に個人レベルでも重要なんじゃないかと思っています。 先ずは、最低限、(週20時間とはいわないから)40時間普通に働けば、健康で文化的な生活ができるくらい稼げて、過剰な残業をなくして、病気の時は気兼ねなく休めるし、有給も毎年取れるような、職場環境を整えることで、業務に余裕を持たせ、業務の見直しや改善の提案ができるくらいの状況に持っって行くことが、労働生産性改善へのスタートラインになるような気がします。

国レベルでは、労働生産性改善への政治的課題が色々ありますが。

スタートラインへ既に立ててるラッキーな企業・雇用者さんの次の一歩は、「人的資源、人材開発への投資」です。 (つづく)

ー写真はイエローストーン国立公園ですー

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