病気になって考えた⑥ いつでも死ねる準備をしておくことで生きている時間も充実する

人間はいつ死ぬかわからない。いつ死んでも良いように準備しておくことが、死ぬ瞬間に、ひいては生きている間ずっと幸せになるための秘密なのである。

ここでいう死ぬ準備とは、「自分がやりたかったことをすべてやりきった状態」をのことを言います。死ぬ準備とはひとそれぞれではありますが、この世に対して未練を感じるとすれば、そういう「死ぬまでにやりたいことリスト」がチェックされないまま命を終えたときではないかと僕は思いました。

僕は前にお伝えした『バケットリスト』をすべてやりきった状態が、人生におけるひとつの達成点だと思います。すくなくとも僕は手術の前日、自分のやりたかったのにやっていないことを思い出して「死んでたまるか」という気持ちで手術に臨んだのを覚えています。

この『バケットリスト』がある意味生きる活力として機能している面もあるので、若いうちにすべてのやりたいことを達成しチェックをしてしまえば、生きている意味を感じなくなってしまうのではと心配する方もいるかと思います。

しかし僕はそうなるとは思いません。だって『バケットリスト』は日々更新されていくものではないでしょうか?一週間くらいかけて『バケットリスト』を考えていた時、昨日まで思いつかなかったやりたいことが次々と思い浮かぶことがよくありました。知り合いに『死ぬまでにやりたいことはなに?』と聞いて、次の日まで答えを保留した人もいました。『バケットリスト』は生きている限り更新され続けるものだと僕は思います。

話を戻し、死ぬ準備をする、ということは『バケットリスト』のすべてにチェックが入った状態だと言いました。そしてこのチェックの数はいわば人生の充実度に直結するのだと思います。自分がやりたいと思っていたことが実際にいくつできているか。

他にも「自分の軸に沿って行動できたか」というのも充実度になると思いますが、それはまた今度考えます。

『バケットリスト』は死ぬまでにやりたいことなので、死ぬ直前に制覇できればいいじゃないか、という考えもあるかと思います。しかしそれはかなりリスキーです。

日本の平均寿命は大体80さいと言われていますが、果たして死ぬ直前まで100%元気でいられるか?「バンジージャンプをやってみたい」とずっと思っていたとしても、79さいのおじいさんにバンジージャンプをさせるのはリスキーすぎます。寿命が近づくにつれ、体も徐々に弱まっているということも考慮しなければなりません。

また、寿命まで全うできるとは限らないという問題もあります。事故で突然死ぬかも知れない。病気にかかって緊急入院して、そのまま退院することなく命が絶えるかもしれない。

やりたいことは、今、やらないといけないのです。今やらないと後悔する日がいつかきっと来ます。

やりたいことを早めにやるということのメリットはもうひとつあります。たとえば毎年ひとつずつやりたいことをこなしていって、死ぬ直前に全部達せいするのと、若いうちに年に10こほどやりたいことを達成していって、40くらいにやりたいことをすべてできている人、どちらが幸福度が高いとおもいますか?

わかりませんが、僕個人の考え方としては、若いうちにやりたいことをすべてやりきった状態のほうが幸せだと思います。それだけやりたいことを達成している=充実している状態を長く過ごせるのですから。死ぬまで毎年1つつずつ達成していく方式では、いわば全クリした状態は1年しか味わえません。

それじゃあ生きていく意味がないのでは?とまた言われてしまいますが、生きている限りやりたいことはでてくるはずです。僕が24歳だからそう言えているだけかも知れませんが、そうであるおt僕は信じています。

死を見つめ、死ぬ準備ができた状態で過ごすことで、毎日がより充実したものになるはずだと、僕は信じています。




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