美しい花もつぼみのうちには気づかれない

ヒトが住まなくなった家、空き地になる

家の近くに空き地があります。ほんの数か月前までは○○さんの家でした。
おばあさんと息子さんが住んでいて、息子さんの奥さんがいて、という家庭がありました。
奥さんが亡くなって、おばあさんが亡くなって、息子さんが亡くなってしばらくの間空き家でした。
売り家と看板が立てられました。
看板がなくなったと思ったら、不動産屋さんが買ったらしく、家具が全部運び出され、家は無くなりました。
地面は均されて、草も生えていないただの土の土地に戻ったのです。
小さいおうちが立つという噂でした。
ところが、3週間もたつと土からは小さな草が生えてきました。
ヒョウ、猫じゃらし、スギナなど、あっという間に草むらになったのです。
（ヒトが作った家は古くなって壊されたしまったけれど植物は強い！）

空き地に咲いた花

今朝、その草の中に、濃いピンクのペチュニアが咲いていました。
かわいらしい💓
でも、昨日まではペチュニアの芽、葉枝には気づいていませんでした。
今日、花が咲いて初めてペチュニアの存在に気が付いたのです。

家の主は、春になるとプランターにペチュニアを寄せ植えして、私も毎年その花を眺めるのを楽しみにしていたのです。
ヒトが住まなくなり、空き地になってすっかり忘れていました。

つぼみのうちには気づかれない、
花は私に昔のきれいな庭を思い出させてくれた
植物は人工物より強い。

一輪の花が私に教えてくれました。
自分の力で生き残って花を咲かせます。