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チクッとする話

みんなの嫌いな注射の話です。する側からの話です。

1. 看護師さんへのお願い

ドクター志保こと私の仕事の一部に注射で行う痙縮の治療があります。
ボツリヌス治療です。一人の患者さんに10か所以上注射することもあります。

私は針を刺す前に「チクッとしますよ。」と声をかけます。ほとんど声をかけるので同時に針を刺して薬液を入れ始めます。
そこを速やかにするのが正確に苦痛なく刺入するコツと思っています。


その時に介助に入ってくれる看護師さんにお願いがあります。

私の注射に合わせて「痛いですよ」は言わないでください。
患者さんが怖がります。
それに、看護師自身が注射するときに言うのならまだわかるのですが、医師がする注射を見ていて、「痛いですよ」はないなと思っています。

リラックスして、がんばりましょう、○○が良くなりますよ等ポジティブな声がけをしてほしいです。
周りの声掛けで、患者さんの苦痛も変わります。

2. 注射ビンにも「チクッとしますよ」
ボツリヌス治療の時に、薬液を生理的食塩水で溶解します。
それも自分なりのこだわりがあって、看護師さん任せではなく、私も一緒にします。
バイアルのゴムに針を刺すときについ、「チクッとしますよ」と声かけてしまいました。
隣にいたスタッフは「お疲れなんですね~」という表情で憐れんでいました。

不思議なことにご家族は
注射をしているのを見ながら、「痛いでしょう、痛いでしょう」という方あり。「がまんしなさい」という方あり。
それは全然気になりません。おそらく、患者さんとご家族の関係の問題だからですね。

注射の介助の時はぜひ、ポジティヴな声がけをお願いします。

痙縮の治療と地域連携について、定期的に勉強会を行っています。オンラインで参加できます。医療介護福祉関係者向けです。興味のある方はご連絡ください。


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