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失語症、訓練したいときがしどきという話


現在の日本では脳卒中等が発症してから半年程度がリハビリテーション訓練のしどきと考えられています。
でも本当にそうなのでしょうか?
特に失語症については患者さんがしたい時が訓練のしどきと思っています。
その理由は、失語症になると最初は戸惑って、混乱落ち込んでなかなか言葉の訓練に行きつかないのです。歩く練習、手を使う練習は積極的でも、言語訓練は大嫌いで参加しなくなってしまう。そういう患者さんを見てきました。
家族にしてみるとコミュニケーションは大切とばかり、話すことを強く求めます。
でも、考えてみてください。家庭でたくさんの会話がありましたか?ほとんど会話がなく、テレビを見ながら食事をしていたことも多いのではないでしょうか?

あうんの呼吸で何となく暮らしていたのを不自由になってから言葉を求められるのは、特に初期の患者さんにとってはつらいことです。
何か自分のことが表現したくなった時が言葉の訓練のしどきです。1年後か3年後か。

猫は話さないけれど気持ちは伝わります。家族でもそうだったら良いのに。


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