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林真理子さん 人生の先輩として

徹子の部屋で「林真理子」さん回を見ました。

林真理子さんの作家デビューは1986年直木賞受賞ということを考えると私が医師になったのとほぼ同時期。
林さんはちょっと上の世代で、背中を追いかけてきました。
アンアンと文春に掲載されるエッセイは、好き嫌いはあっても機会があれば必ず読むし、storyという雑誌のエッセイを楽しみにしている時期もありました。

コピーライターとしての著書「ルンルンを買っておうちに帰ろう」は学生時代に読みました。本がざら紙の質感だったように覚えています。
こんな生き方があると目を見開いた思いでした。
「ルンルンを~」では自分のダメダメポイントをあえて書く、ブスとか人の気持ちが読めないとか。でも諦めない、しつこく自分の良さもアピールした成功談。
東京近県の生まれで同じように東京に進学して、感性が異なる人がいると驚きました。嫌なのに読まないではいられない本でした。

林真理子さんの小説で私が好きなのは「ロストワールド」
離婚後脚本家として働いている女性が、新しいドラマ作成をきっかけに自分の人生を見つめなおす再出発のストーリーです。希望があります。
小学生の娘さんへの母親としての目線が女性のライバルとしているところが林さんのリアルなところです。

先ほど背中を追いかけてきましたと書きましたが、私の方がいつか通り越して老境に入ろうとしています。
林真理子さんは日本大学という最大規模の大学の理事長に昨年就任して新しい事へチャレンジしているのです。
そして彼女からの新しいメッセージは「成熟スイッチ」
新しいチャレンジとやり終えた達成感のある世代になり、後輩へのやさしい目線。辛辣な文言。
言い古されたような人生訓も林さんの書き方だと心に入ります。
それは、巧みな表現もありますが、小説エッセイを読みながらまるで隣にいる人のように同じ世代を生きてきたからだと思いました。
林真理子さんが同世代でラッキー、ちょっと上の世代でさらにラッキーです。

今日ご紹介した本はこちらです。

ロストワールド既に廃刊なんですね、寂しいです。

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