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誰かを想い、支えたいと願い、行動する。感情が行動に直結する土岐奏を演じる八村倫太郎(WATWING)と彼の光となる体育教師・佐原一狼を演じる岐洲匠は芝居の外でもとても温かい関係

胸キュンが止まらない!! 鳥谷コウによる爽やかイケメン体育教師・佐原先生と純粋で心優しいヤンキーの土岐くんのもどかしすぎるラブコメディ『佐原先生と土岐くん』が実写ドラマ化。W主演となる佐原一狼役の岐洲匠と土岐奏を演じる八村倫太郎に話を聞く。初対面こそ緊張したり「もっとこんな風に話せばよかった!」という想いもあったりと噛み合わなかったふたりだったが、2度目の対面では「ずっと前から知っていたのか」と思うほど打ち解けられたとか。そんな岐洲と八村が自然豊かなロケ地で向き合った作品について語る。

■初対面の思い出は“いかついと思っていた八村の緊張”と“悔しい想い”!?

——今回の共演でお互いから受けた印象をお聞かせください。
 
岐洲 はじめて会ったときに(八村が)めちゃくちゃ緊張していて。キャスト表ではWATWINGのめちゃめちゃイケイケな倫太郎の写真だったんです。怖い人なのかと思っていたし、めっちゃ尖っているなって思っていたから、会ったときにはホッとしました。(小さな声で)「お願いします」って感じだった(笑)。
 
——(八村が)緊張しているのはどんな風に伝わってきたのでしょうか。
 
岐洲 自分で言っていたんです。「めっちゃ緊張しています!」って(笑)。
八村 言ってたんだ?俺。
岐洲 全部言ってた(笑)。それが面白くて、すごく好印象でした。「楽しくなりそう」ってその一瞬で思いました。
 
——打ち解けられたな、と思ったのはどんな瞬間でしたか?
 
岐洲 本当にないよね。
八村 ないね。
岐洲 倫太郎も言うのですが、はじめから、過去にも会っていたかのような感じでした。
八村 衣装合わせのときにあまり話せなかったし、「岐洲くんと握手しておきたかったなぁ」って思っていたんです。そうしたら衣装合わせ終わった俺と入れ違いで舜太が来て「よろしくお願いします!」って自然に手を出してきたから「これだ!!」ってなった。「曽野くんっていうんですね。よろしくおねがいします」って言って握手をしながら「これかーっ!」って思った。匠くんとの挨拶をミスったなって思ったんだよね。
岐洲 それが初めて会ったとき?すごいな(笑)。
八村 それで「次の日は頑張るぞ」って思って、(衣装合わせ翌日の)ビジュアル撮影に入ったら、ちょうど好きな音楽が流れていて「匠くんがもしかして流しているのかも」ってテンションがアガって。「好きなんですか?」って言ったら「別に」……。「おー!またミスったー!」って思ったけど、普通ならそこで終わっちゃうところを(岐洲が)おしゃべり好きだから、ポンポン話題を出してくれて、そこからは1日ずっと話をしていましたよね。
岐洲 僕もしゃべりたいなと思っていたし、会ったときにはしゃべろうって前から考えていたんですよ。そうしたら(八村の方から)しゃべってくれたから、計画が狂った(笑)。
八村 お互いが計画を狂わされていたよね。そこから俺としては急角度で仲が深まった感覚でした。あの深まり方は結構、不思議だった。
岐洲 不思議だったなぁ。ビジュアル(撮影)のときに「長く付き合っていくんだろうな」って感じたんですよね。
八村 もう既に安心感がありました。
岐洲 ね。あったよね。

■お互いの芝居について

——今回演じられるキャラクターの印象をお聞かせください。
 
岐洲 佐原先生には共感する部分もあって。過去の闇に対しても、闇を持っていることに慣れてしまっているんです。その“慣れる”という気持ちがすごくわかるんです。佐原先生の言葉はちょっとクサくて恥ずかしいようなセリフも多いのですが、すごく共感する部分もあって、好きでした。ただそのセリフをどうやって爽やかに言えばいいんだろうってことには悩んでいました。本読みすると恥ずかしくなるんです。土岐もそうですが、特に佐原先生は……!
八村 クサいよねぇ。こそばゆい!言わん、言わん、そんなこと(笑)。
岐洲 それが恥ずかしくて、言いながらドキドキしました。先生として(土岐を)「支える」という気持ちで演じていたのですが、土岐が「(先生を)支えたい」という気持ちでいて、それが僕の心にどんどん深く刺さってきて、支えるという気持ちが「支えられる」側になったときに(佐原の)お芝居に繋がっていったことはすごくリアルでした。自分の葛藤と、佐原先生の感情の動きがすごくリンクしていたので、自然と涙も出たし、セリフも出ました。セリフというより「言葉」でした。心からちゃんと出すことができたのかなと思いました。
 
——八村さんはいかがですか?
 
八村 土岐の、本当に素敵なところは心がオープンであるところと好きなことに正直でいるところ。土岐は無人島から出てきたようなヤツで、全部が新しいんですよね。“友達”も“学校”も、全部が全部、新しくて。僕は土岐よりいろいろなことを知っちゃっているから、そこに対して新鮮な気持ちを持って一つひとつのこと敏感になることに難しさがあり、でも楽しくもありました。その土岐に対して共感もできたけれど、土岐以上に知らないと思ったのが「孤独である」ということ。土岐は今までずっと孤独で、自分にかまってくれる人や振り向いてくれる人がいなかったなかで差し込んだ光が佐原先生。孤独の扉をあけてくれたのも佐原先生だったですよ。僕も一番嫌いなことは無視されることだし、孤独を感じることは嫌。でもそこで土岐はほかの人が孤独にならないようにアプローチしている。それは誰かの力になりたい、という想いが大きいからだと思うので、そこに愛を持って一生懸命お芝居をしようと頑張りました。

■WATWINGが歌う主題歌『I don’t care』に込めたものは。

——このドラマのオープニング主題歌はWATWINGの歌う『I don’t care』です。楽曲はいかがでしたか?
 
岐洲 むちゃくちゃかっこいい!
八村 でしょ?
岐洲 タイトルの意味は「かまわない」とか、そういう意味だよね?
八村 「なんでもいい」「気にしない」とかね。
岐洲 「我が道を行く」ではないけど、強さを感じます。
八村 誰になんと言われようと、世間がどう言おうと、相手がどう言おうと、俺が好きだから好きだし。恋愛だけじゃなく、終わったあとであっても「気にしない」「ずっと愛しています」という気持ちを込めた一曲です。
 
——物語にマッチした一曲ですね。では最後にドラマを楽しみにしているみなさんにメッセージをお願いします。
 
岐洲 絶対楽しめるよね。
八村 おもろいっすよ。
岐洲 ね。
八村 俺は、おもろいと思う。
岐洲 一回、監督と3人で一話を見たんです。そのときに3人で笑いながら見ました(笑)。はじめはそういう軽いところが見やすいと思うんですが、そこからだんだん引き込まれて、2人の絆や愛、先生の重さや土岐の明るさがいいバランスで見やすくなっていくと思うので。ラフに、肩の力を抜いて見て欲しいです。
八村 ラブコメディなので、一つひとつにキュンとするときもあれば、土岐の表情とか面白いですし、そういったところにクスッとなって欲しいですし、見たあとに「見てよかった。ちょっと心が軽くなったな」とか。僕が思って欲しいのは「土岐みたいに明るくなれたらいいな」とか「私も好きなものに正直でいよう」思ってくれたら嬉しいので、そんな軽い気持ちで見てもらいたいです。
岐洲 素直な気持ちで見て欲しいです。

【リーズンルッカ’s EYE】岐洲匠と八村倫太郎を深く知るためのQ&A

Q.「最高の冬ごはん」。メニューとシチュエーションを教えてください。

A.
岐洲
「シチューが好きで、自分でも料理をするのでシチューを作るのも好きです。だからホワイトシチューを作って、そこに赤くなるくらい辛いものを入れて食べたいです。チゲのような、はじめから辛いものを食べるよりも、冬にはクリーミーな感じでマイルドな舌触りだけど辛いっていうものを食べたいです」
 
八村
「鍋!絶対、鍋です。シチュエーションとしてはコタツだったら最高ですよね。俺、辛い鍋が大好きなんです。チゲ鍋も最高なのですが、赤からとかの辛さもいいですよね。自分で作って食べます。鍋は好きで、いろいろとやるのですが、たまに自炊で作る鍋に「ビール鍋」があります。アルコールが飛んで、薄い感じがいいんです。白菜とお肉ときのこは欠かせないです」

Q.2023年にやりのこしたこと、2024年にやりたいこと。

A.
岐洲
「2023年にやり残した、と思っていることはないです。それに後悔していることもないですね。たくさん時間を掛けて考えてみれば、もしかしたらあるかもしれないけど、それぐらい満足しています。日々、生きていることに対して。(「早いです。その段階に到達するのが。それは80歳くらいの境地!」by八村)」
 
八村 
「僕がやり残したと思っていることは、旅行です。旅行に行きたかったぁぁぁ!旅行先として“ここに行きたい”という具体的な土地があるわけではなくて、とにかくどこか遠くに、旅行として出掛けたかったです。特に温泉に出かけるのが好きなので、2024年こそ温泉に行きたいです(「温泉が好きなのかぁ。いいね。癒されるよね」by岐洲)」

<編集後記>

「佐原先生と土岐くん」に出会ったときに「“好き”に正直になることは、誰しもがそうなりたいと思うけどなかなか表に出せない。でも土岐はそれが出来る人なので、その土岐を演じることで、世の中の“好き”を表に出せない人の背中を押せるなっていうすごくポジティブな気持ちになった」という八村さんのまっすぐさとそれを佐原先生のように柔らかな表情で見守る岐洲さんの醸す優しい空気がとても素敵でした。

<八村倫太郎マネージャー談>

撮影期間はツアーリハーサルもあり、新曲作りもあり、撮影もあり、、、とハードな1ヶ月でした。
毎日のように汗流してるけど、このドラマやっている時に流してた汗は一際輝いていたなぁと。
クサイこと言ってみました笑
深夜3時に撮影現場に向かいながら一緒に新曲の歌割り案考えたり、新曲聴いたりしていたなぁ
と。今思えばそれも青春でした。笑
怒涛の1ヶ月、1日1日毎日成長しているなと感じました。
またどんどん成長する倫太郎を皆さんお楽しみに!!!

<撮影の様子はこちら!>

【プロフィール】
岐洲 匠(きず たくみ)
1997年4月13日生まれ。愛知県長久手市出身。特技は水泳、バランス感覚。趣味はスポーツ、ゲーム。2014年、第27回ジュノン・スーパー・ボーイ・コンテストにおいて「明色美顔ボーイ賞」を受賞するも、美容師の勉強のために芸能界には入らなかったが、その後、芸能事務所のフォスターに所属し、2017年『宇宙戦隊キュウレンジャー』で主演・ラッキー/シシレッド役でデビュー。代表作に配信ドラマ「運命から始まる恋 – You are my Destiny-」一条慶役、TVドラマ「アンラッキーガール」藤良男役、大河ドラマ「どうする家康」結城秀康役など。近作に映画「さよならモノトーン」安本悠介役、2024年舞台「笑わせんな」に出演。
 
八村 倫太郎(はちむら りんたろう)
1999年7月28日生まれ。神奈川県出身。2019年大学在学時にホリプロ主催「Star Boys Audition」に応募。ダンスボーカルユニット「WATWING」のメンバーとなり、2020年『Only One Life』で配信デビュー。2021年『Take off,』でメジャ-デビューを果たす。同年ドラマ「ホメられたい僕の妄想ごはん」中村慎吾役で俳優デビュー。代表作に映画「サバカン SABAKAN」金山役、ドラマ「君の花になる」一ノ瀬栄治役など。「君の花になる」の劇中に登場する7人組ボーイズグループ「8LOOM」としても2022年9月「Come Again」でデビュー。WATWINGとしては全国9都市を回る「Let’s get on the beat Tour」を開催中。2024年2月8日にはSpecial Editionとして日本武道館でのワンマンライブも控えている。近作に2023年発売の写真集「record」、ラジオレギュラー番組「ZERO-8」(FM yokohama)など。
 

◯岐洲匠
スタイリスト/朝倉豊
ヘアメイク/八十島優吾
 
 
◯八村倫太郎
ヘアメイク/七絵
スタイリスト/永井和
 
レザージャケット101,200円(アヴィレックス/アヴィレックス新宿店︎03-5367-2013)、パンツ67,100円(スキンズ/株式会社スターゲイツ︎050-6867-2601)、ネックレス39,600円、小指のリング26,400円(全てグッドイェラ)、人差し指のリング36,300円(ノブイケグチ/ノブイケグチinfo@nobuikeguchi.co.jp)、その他スタイリスト私物
 
取材・文/えびさわなち
写真/RYO SATO

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