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日本での活動をはじめて、大切な仲間との出会いに恵まれてきた。ここからさらに作品、そしてたくさんの人と出会っていくパース・ナクンの「はじまったばかり」の日本の活動を紐解く。

幼少期より日本のアニメやマンガが大好きだったというパース・ナクン。原作を日本語で読みたい、という想いが彼の日本語の学びにつながったのだという。オーストラリアで生まれ、19歳で家族と共にタイに移住し、そこでの出会いから芸能界へ。タイのドラマからアジアを席捲した彼が、昨年から大好きだった『NARUTO』や『ドラゴンボール』を生んだ日本にその活動拠点を移すことに。ジャンプ作品を原作とした「ミュージカル『新テニスの王子様』The 3rd Stage」での経験や自身の演劇観、そしてこれからのことを聞いた。

■友だちと一緒にいるときの自然な姿をお届けできた初ファンイベントでした。

——『Perth Nakhun Fan Event「パースのパパパパースランド」』はいかがでしたか?
 
パース・ナクン すごく楽しかったです。僕ひとりでファンイベントをやることについては、楽しいものにできるという自信があったのですが、今回はゲストとして友だち(第1部ゲスト:乃本セイラ、第2部ゲスト:梶田拓希)が来てくれたことですごく気持ちが楽になりました。大好きな友だちと一緒にステージに立つことで、一人きりとは違う、2人でなければ作れないテンションでの姿をお見せすることができたから、本当にありがたかったです。
 
——お友だちがいることで見せられたのはどんな部分でしたか?
 
パース・ナクン 一人だけだと言えないこともありますが、友だちとの会話でならお互いのことや印象といったもの、いいところも見せられるなぁって思いました。それはこのイベントに対してもすごくプラスに出たなと思います。
 
——ファンのみなさんの様子はいかがでしたか?
 
パース・ナクン 応援してくださるみなさんはいつも明るくて楽しいんです。今回、2ショット撮影の時間があったのですが、想像していたよりもずっと面白いポーズをお願いされたので、撮影をしていて僕もすごく楽しかったです。
 
——印象的だったポーズはありましたか?
 
パース・ナクン 意外と人気だったのが、「片思いハート」(片方がハートマーク、もう片方がグッドポーズなどでハートができない)が多かったです。

■全39公演、終わるころには「もっとやりたい!」と思っていました。

——日本で活動してきて、日本ならではの面白さはありますか?
 
パース・ナクン 日本の方はおとなしくて静かな人をイメージしていたのですが、思っていた以上に意思が強くて、自分の思うことはちゃんと言葉にしてくれますよね。それはファンのみなさんもそうなんですが「これをやってほしい」という積極性を見せてくれることが多いですね。
 
——そんな日本の活動として、昨年は「ミュージカル『新テニスの王子様』The 3rd Stage」へのご出演がありました。テレビや映画のお仕事とも違う、ミュージカル作品はどんな経験でしたか?
 
パース・ナクン これまではドラマ出演しか経験がなかったので、一つのシーンに対して多くても10テイクで終わるけれど、舞台は39公演だったんです。出演前にはその数を見て「大丈夫かな…。できるのかな」と不安にも思っていました。同じことをそんな回数演じるなんて、途中で飽きてもしまうのではないかって。でもそんな心配は全く必要なかったです。なんだったら、やればやるほどもっとよくできるんじゃないか、磨けるんじゃないかと思いましたし、千秋楽を迎えるころには「もっともっとやりたい!」と思っていました。毎回ベストパフォーマンスを目指すことができる、スタッフも含めてみんなで一つの成功を目指すことはすごく充実した時間でした。
 
——稽古期間もしっかりありますしね?
 
パース・ナクン でもタイではドラマに対しても稽古期間や、撮影が始まる前に2か月くらいのワークショップ期間が設けられているんですね。みんなで演技のスキルを磨いたり、世界観や物語を理解するための活動期間だったりがあったので、稽古に対しての戸惑いなどはなかったです。
 
——日本のアニメやマンガが大好きだというパース・ナクンさんなので、マンガ原作の『新テニスの王子様』に出られたことに対してはどのような想いがありましたか?
 
パース・ナクン 原作があることが役に立ちました。タイのドラマは小説原作が多くて、絵がないんですね。絵があるとキャラの表現や表情を勉強できるなと思います。役者としてキャラを勉強するためにもよかったです。ただ今回はアニメを見ずにマンガだけで役作りをしました。真似をするより演じることを大切に役作りしました。
 
——カンパニーはいかがでしたか?
 
パース・ナクン すごくよかったです。舞台経験者も多かったので、初対面のときには緊張もしましたが、歌やダンスもみんながすごくサポートしてくれたんです。稽古の後にも日本語の発音なども手伝ってくれて、いい友だちがたくさんできました。

■目標は恋愛ドラマで主役を張ること!

——今年はドラマ『パティスリーMON』への出演もされていますが、今後はどんなお仕事をしていきたいですか?
 
パース・ナクン ドラマに出演をするのが久しぶりだったのですが、ちょっと演技が固くなったかもしれない、と思ったんです。それはやはり舞台と映像とでは演技の種類が違うからだとも思うんですね。せっかくどちらも経験できているので、いつでも求められればどちらのタイプの演技もできるように、映像も舞台もタイムラグなく出演していたいなと思っています。常に演技をしている環境に身を置いて、芝居が上手になっていきたいです。
 
——夢は?
 
パース・ナクン 恋愛ドラマが好きなので、いつか恋愛ドラマの主役がやりたいです。あとはせっかくなので、この容姿も生かしたいです。最近では海外制作での日本作品の実写版もいろいろとありますよね。そういったところにも出演したいです。特に『ONE PIECE』のエースを演じたいので、ぜひオファー、待っています!
 
——さらにSNSでの活動も積極的にされているパース・ナクンさん。今後楽しみにしてもらいたいことはありますか?
 
パース・ナクン おしゃれな写真を撮るのが苦手なので、もっと俳優っぽい、おしゃれなフィードを作りたいです。投稿する頻度も低いので、もっとアクティヴに投稿する人になっていきたいです。あとはYouTubeチャンネルもやっているので、今年は面白いコンテンツを制作していきたいと思っています。期待していてください。

【リーズンルッカ’s EYE】パース・ナクンを深く知るためのQ&A

Q.今、おすすめしたいアニメ

A.なんで話題になっていないのかがわからない!と思っているのですが、Netflixで放送されたアニメ『PLUTO』です。原作は2003年から連載されていた浦沢直樹さんのコミックスですが、20年も前の作品なのに今にも通じるものがあるんです。本当に素敵なアニメです。全然評判を聞かないので、ぜひ見て、SNSで感想を発信してください。僕、チェックします。あとポケモンのストップモーションアニメ『ポケモンコンシェルジュ』も面白いので見てください!

Q.日本の春。ここが好き。

A.季節それぞれの食べ物があるのが素敵だなって思っています。春だと桜餅。桜餅を食べるときにとてもフレッシュな気持ちになるんですよね。味は意外と薄めだなって思います。それから春にしか食べられないフルーツも好きです。特に春のさくらんぼ!よくタルトとかにたっぷりのフルーツが乗っていたりしますが、僕は生で食べるのが大好きです。この春も、フルーツそのものの味を楽しみたいです

<編集後記>

日本のアニメが大好きで、最近は「呪術廻戦」が特にお気に入りだと話してくれたパース・ナクンさん。「2.5次元舞台でもじゅじゅステにも出たいですが、僕のような容姿のキャラがいない。それならやっぱり「Netflix」で放送中の『ONE PIECE』でエースがやりたい!それが夢です!」と目をキラキラ輝かせている様子が印象的でした。日本のアニメ、マンガは世界中でその魅力を放っているのだな、と改めて感じた時間でした。

<マネージャー談>

1度延期になってしまったファンミーティングがついに開催出来ることに大喜びのパースでしたが、当日はピアノ弾き語りに大緊張。楽屋でもイヤホンをしてずっと鍵盤を触っていました。次回皆さんの前でピアノを弾く機会までに、もっと上手になっている…予定です!!期待してお待ちください!

<撮影の様子はこちら!>

【プロフィール】
パース・ナクン(ぱーす なくん)
1994年7月6日生まれ。オーストラリア出身。タイ語、日本語、英語を話すトリリンガル。趣味は日本のマンガを読むこと、筋トレ、ゲーム、映画鑑賞。特技はバレーボール、ピアノ。19歳までオーストラリアで過ごし、2014年に家族と共に母の出身国であるタイに移住。2020年テレビドラマ『My Engineer~華麗なる工学部~』でRam役に。2021年3月同ドラマがU-NEXTで配信され、日本でも多くのファンを獲得。2022年ドラマ『KinnPorsche The Series』でマフィアのボーディーガード・Ken役を演じ、アジアで人気を博す。2023年8月にホリプロへの所属を発表。同年「ミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stage」でQ・P役、ドラマ「スパイめし~異国グルメ潜入記~」にクリス・マスティアナン役で出演。近作にドラマ「パティスリーMON」梅田レオン役。

取材・文/えびさわなち
写真/まくらあさみ


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