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爽やかに、励みになる1時間の“恋”。 新ドラマ『恋はDeepに』主演・石原さとみが語る、 演技者としての生活と時間の活用法

本日4月14日からスタートするラブコメディ『恋はDeepに』で、綾野剛との初共演が話題となっている石原さとみ。彼女が演じる海洋生物学者・渚海音(なぎさ・みお)は、海を愛する魚オタクという、時間を忘れて研究に没頭する“Deepな”キャラクター。そのキャラをナチュラルに表現するため、演技だけでなく、衣装やメイクでも新たな挑戦を行ったという彼女に、ドラマ現場の様子と意気込み、さらに演技者として必要なDeepな時間について聞いた。

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■海音は、他人の大切な人やモノにも敏感な、すごく優しい子

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 春という季節の高揚感は、一年の中でも特別なもの。人類の大敵である花粉はひとまず置いておくとして、用事はなくとも街に誘われてしまう穏やかな気候、花びらが咲き乱れ、舞い散る桜――それらを見て触れたときの心地よさや感動は、何物にもかえがたい。そんな心躍る季節に、さらなる彩りを与えてくれるドラマ作品がスタートする。「この春、史上最強のラブコメが始まる」と銘打たれた『恋はDeepに』だ。
 「春ドラマにふさわしい、爽やかな恋愛ドラマです」
そう本作の特徴について語るのは、綾野剛と共に『恋はDeepに』の主演を務める石原さとみ。彼女は今回、“海を愛する魚オタク”である海洋生物学者・渚海音(なぎさ・みお)を演じている。これまでも校閲部員、華道家元の令嬢、薬剤師など、ドラマの中で様々なジャンルのエキスパートを演じてきた石原だが、共演者からも「これまでの作品にはない表情が出ている」と驚かれるほど、不思議な魅力に満ちたキャラクターになったようだ。
 「魚オタクとは表現されていますが、“海を守りたい”という使命感がしっかりとある女性ですね。そういう自分にとって大切なものを知っているからこそ、他人が大切している人やモノにも敏感で。すごく優しい子なんだと思います」
 物語は、綾野演じるロンドン帰りの御曹司・蓮田倫太郎と海音との出会いからはじまる。巨大マリンリゾート開発に取り組む倫太郎と、開発から海を守りたい海音という立場の異なるふたりが繰り広げる禁断の恋の行方を、ユーモラスなタッチで描いていく。
「倫太郎との出会いから、どんどん感情が揺れていく海音の葛藤は毎話表現できればと思っています。(綾野演じる)倫太郎は、ツンもデレもしっかりあるキャラクターなんです。ピリッとしたシーンやビジネスの場面で見せる御曹司としての彼と、そうじゃない場所で会うときの彼は全然違う。『え、ホントは優しいじゃん』って(笑)。海音を通じて、私自身もそんな倫太郎に振り回されていますね」

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■サスティナブルな精神性を反映した、寒色系のファッションとメイクに

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海を愛し、自然を愛する海音というキャラクター。まだ明かされていない大きなヒミツを持つ彼女の深みや多面性を表現するために、表情や所作、話し口調といった演技はもちろんのこと、石原は衣装やメイクにも彼女らしさを追求したという。
 「海が好きという彼女のパーソナリティも考えて、今回の衣装は寒色を多めにしました。素材にも、海音のサスティナブルな(=自然に配慮する)精神性を反映したかったので、麻やナチュラルなものを入れています。もうひとつ心がけていたのは、上半身だけが映っているカットでも、ちゃんとおしゃれで可愛く見えるようにしたいということ。スタイリストの方と相談しながら、タートルと短めの真珠のネックレス、シャツの重ね着、ずっと変わらないイヤリングという組み合わせを今回はマストにしました。メイクも、スタリングに合わせて暖色を使わずグレーと青で固めているので、それがこれまでにない印象に繋がっているかもしれないですね」

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■仕事に出るまでの朝の30分が、濃密でDeepな時間

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現在は『恋はDeepに』の収録が続き、多忙な日々を送っている石原。10代のときからこの職業を続けている彼女にとっては、それが“普通”の日々と言えるかもしれない。だからこそ、大切にしたいDeepな時間帯がある。
 「収録が続いている今は午前9時にお迎えが来るのですが、その前の30分、8時半~9時までがすごく大切な、私にとってDeepな時間です。手作りのスムージーを飲むことをルーティーンにしているのですが、ほかにも昨日覚えた台本にもう一度軽く目を通したり、夜はなるべくスマホを見ないようにしているんで、朝バッと確認したり。この30分の自由な時間が、私の中ですごく濃密だし、大切にしたいものですね」
 石原は昨年、結婚を発表し、ライフステージにおいても新たな展開を迎えた。ただ、その中でも、演技者であることは変わらず彼女の中心にあり続けるもののようだ。“過ごしてみたい理想の時間”を尋ねたときも、長期休暇や旅行といったリフレッシュの時間ではなく、長く仕事と付き合っていく上での理想が語られた。
 「そうですね……朝起きてお散歩して、お昼ご飯を作って食べて、洗い物を片付けてから(仕事に)出かけることができるような、バランスの取れた時間ですね。仕事が終わってからも、夜のスーパーに寄って帰ることができる一日が理想的ですね」

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■ドラマを観ている時間だけは、少しでも明るい気持ちになっていただけたら

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『恋はDeepに』は、住む世界が異なるふたりのラブストーリーであると同時に、海音が抱えるあるヒミツもあり、一筋縄ではいかない内容となっている。しかしながら、そのテイストはあくまで明るく、ポジティブだ。石原も、この1時間だけは、すべてを忘れて楽しむことができる内容にしたいと、懸命に作品に取り組んでいる。
「とても平和なドラマです。今、すごく悩んでいたりとか、苦しんだりしている人も、このドラマを観ている時間だけは、少しでも明るい気持ちになっていただけたら良いなと思っています。その中で、私や綾野さんも含めた演じる俳優陣の生命力みたいなものが一緒に伝わったら嬉しいですね」

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【プロフィール】
石原 さとみ(いしはら さとみ)
1986年12月24日生まれ、東京都出身。2002年、「第27回 ホリプロタレントスカウトキャラバン」でグランプリを受賞したことをきっかけに芸能界入り。2003年、映画「わたしのグランパ』で女優でデビュー。同作で「第27回 日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞。NHK連続テレビ小説「てるてる家族」をはじめ、フジテレビ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」、TBS「Heaven? 〜ご苦楽レストラン〜」、日本テレビ「高嶺の花」、映画「シン・ゴジラ」など、数々の作品で主演・ヒロイン役を務める。
彩の国シェイクスピア・シリーズ第37弾 舞台「終わりよければ全てよし」が2021年5月上演予定。

ホリプロスクエア

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写真/玉村敬太
取材・執筆/森樹

ヘアメイク/今井美知子
スタイリスト/外山由香里


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