見出し画像

続かなかった、始めなかった習い事を思い出してみたらちょっと面白かった[デザイナーの勉強部屋:番外編]

資格や検定、今までしてきた勉強などについて、デザイナー目線で書いています。

前回英語について書いたら案の定、かなりの長編になってしまったので、ちょっと一休み。今回は趣向を変えて、始めたのに続かなかったことと、始めるに至らなかったことを書いてみようと思います。

デザイナーはあんまり関係ないかもしれません(すまぬ)。

早稲田式速記

中学生の時だったと思うんですが、通信教育で早稲田式速記を習いました。話を聴きながらミミズのような独自の記号で(普通の文字ではできない速さで)書き取っていくという技術。

当時は通信教育の広告がいろんなところに出ていて、結構子どもも利用してたと思います。そこで見た速記の記号は暗号みたいで秘密めいていました。それになんだかプロフェッショナルな趣も。あの頃は将来自分の手で食べていける道を探る時期でもありました。それに誰にも読めない文字を操るというのをやってみたかったんですね。受講料は中学生が払えるくらいで高くなかったはず。

申し込むとテキストとともに速記用のペンが送られてきました。芯の太いシャーペンみたいなもので、カチカチでなくて、軸を回すと芯が出てくるようになっています。艶消しのシルバーでちょっとずっしりとしていて、そこはかとない特別感。

さて、そのペンを使い、テキストに沿って見たこともなかった記号を覚えていきます。五十音くらいは書けるようになりました。いくつかの音を組み合わせた記号もあったと思います(うろ覚え)。

でも悲しいかな、途中で断念してしまいました。

これでノートとっても、普通の文字に起こさないとなんだかわからないし、結局時間かかる…とふと現実に戻ってしまったのと、職業にする気持ちにもならなかったので、始めた時の気持ちが続かず。

今できたらそれなりに便利だと思うので、少し残念ではあります。

エスペラント語

私が子どもの頃は「未来の世界はこうなる」みたいなものを読み物として、時には絵を添えて紹介するというようなものが多かったと記憶しています。万博とか、アポロの月面着陸とか、そういうものの影響もあったかもしれません。

世界はひとつになって、いろんな国の人と交流する時がやってくるというようなイメージでしょうか。一方で冷戦は続いていて、007の世界も(子どもにとっても)一定の現実味があったわけですが。

そんな読み物の中で、エスペラント語を知りました。

エスペラント語は世界共通語として作り出された言葉。既存の言語は文化を知らないと理解が難しい部分があるし、当然母国語話者が有利になるため、皆に使いやすい新しい言語というようなことが説明されていました(子ども向けながら割合しっかりした説明だった)。

他の国の人と平等に話すためには、エスペラント語を話せるようにならなくちゃいけないのか。

と、小学生の私は思ったわけです。今ほどは英語もここまで万能な存在でなかったような気がします。

時は過ぎ、エスペラント語と再会したのはデザイナーとして働きはじめた頃。

会社へ向かう途中の車窓から、いつも見えていたのが「エスペラント語」と書かれた大きな看板でした。

そこを訪ねてみたいという衝動にたびたび襲われながら毎朝通勤していたのですが、当時習い事なんてする余裕もなく、プチ留学までした英語さえ中途半端な状態だったので、結局行くことはありませんでした。

その看板は結構有名(?)で、同じ沿線の先輩たちとの話題にのぼることは時々ありました。皆気になってはいたんですよね。

これを書くにあたってちょっと調べてみたら、その看板は見つからなかったけど5分間講座を発見。ちょっと面白そうでうっかり習ってみたくなる(いかんいかん)。

クリンゴン語

指輪物語のエルフ語やスタートレックのクリンゴン語、ゲーム・オブ・スローンズの高地ヴァリリア語、ドスラク語…と、物語のためにつくられた言語って、存在感とか(映画やドラマなら)耳にした時の独特の響とか、えも言われぬ魅力がありますよね。

そして人気のある物語のなかの言葉を習得して話す人は実際にいます。

私もぼんやり、話せたら楽しそうだなあ…と思っていたんですが、ある時、語学学習アプリで「クリンゴン語」を発見。こんなのあるのかーー!としばらくの間、密かに練習していました。

でも学習アプリなので初歩からきっちり発音を地道に勉強する感じ。それはそれで面白かったんですが、しばらくするとさすがに飽きてしまってやめてしまいました。(ついでにそのアプリも通知が頻繁過ぎて削除してしまった)

まわりに喋る仲間がいないのと、クリンゴン語はいまひとつ自分に合わない気がしたのも理由。エルフ語やヴァリリア語があったら違うかも(懲りてない)。

エレクトーン

速記、エスペラント語、クリンゴン語、ここまでくると、ことばに関するものばかりだなあ……とよくよく考えたら、言葉以外のことも始めて(そしてやめて)いました。

ドイツに行くまでの少しの間、自宅近くのヤマハ音楽教室に何を思ったのか通っていたのです。

子どもの頃は学校にも鍵盤楽器はわずかしかなく、教科書の裏に印刷されていた鍵盤で指の動きを練習した程度。我が家にはピアノなんてもちろんない。

それでも週一回、短期間のレッスンでも、両手と足を使って弾けるようになったのはちょっと感動しました。ちゃんと教えてくれる人がいれば、そこそこできるようになるということなのかも。楽しかったんですが、ドイツに行く時にやめてしまい、それっきり。これを書き始めてやっと思い出したほど、埋もれた記憶でした。

でも手足を同時にバラバラに動かしてなにかをする、という点では間接的に、今の作業の良い訓練になっていたような気もします。

インテリアコーディネーター

専門学校を出たか出ないかの頃。どの辺のタイミングか記憶があやふやですが、インテリアコーディネーターの資格取得講座を受けたことがありました。早朝英語と同じ百貨店のカルチャースクールだったので、時期も同じ頃だったかも。

まだ一人前とは言えない頃。ずっと食べていけるようなスキルを持ちたくて、デザイナーと関連した強みになるかも、と勉強しようと思ったのですが、始めてみたら思っていたのと違っていた!というまさかの勘違いで断念してしまいました。

インテリアコーディネーターは、その頃できたもので、すごく新しい資格でした。それで名称のイメージから、装飾的な(撮影の時にインテリアをコーディネートするみたいな)知識などを学ぶのかと勝手に思い込んでいました。でもいざ講座が始まってみたら、もっと設計寄りの根本的な内容だったので、あれれれ、なんだか違った、と。

今のように先にネットで調べられることもなく、できたばかりで情報そのものもあまりなかったので、字面だけで申し込んでしまったのでした。

まとめ

記憶を掘り起こしてみたら、すっかり忘れていたことも思い出して楽しめました。とりあえずやってみる派なので他にもあるのですが、今回はここまで。

ことば関係が多いのは、将来の夢が世界中を旅すること、だったせいなのかも? 

トップ画像はスタートレックの映画3部作の公開当時のチラシです。(本当はネクストジェネレーションのほうが好きなんですけど)

習い事というのは未知の世界に踏み出す、ちょっとした冒険でもありますよね。ここに書いたのは途中でやめてしまったものばかりですが、まずはやってみないとあうかわからないし、どこにも行けないわけで。
始めなかったものも一瞬検討はしていて、結局それ以外の他のことを選んでいるということ。たぶんこれからもこのリストはどんどん溜まっていくのかな、と思います。

いただいたサポートは学費や新しいことへのチャレンジに使わせていただきます! スキ!やフォローも励みになります!