Chromebookを買ってから3ヶ月経った

タイトル通り、Chromebookを購入してから3ヶ月経ったので、Chromebookがどういう人に向いているのか、私個人の目線で書いていこうと思います。

Chromebookとは

Googleが発表したWindowsやMacOSとは違う第3のOS「Chrome OS」を全面的に押し出すために作られたコンピュータの総称です。作業効率化を重きを置いており、Googleのサービスやクラウドストレージを使って業務を行う際にはうってつけのコンピュータとなっているのが特徴です。

Chromebookのメリット

Chromebookを選ぶメリットはざっと以下の通りです。

1.価格が安い

価格面としてはWindowsよりも安い場合が多く、3万円程度があれば性能としては申し分無いスペックのものを購入することができます。6万円以上になるとCore i3やi5などの高性能なCPUを積んでいる機種もありますが、現状そこまでCPUが必要になる作業はあまり見受けられないので、やっぱり低価格でストレス無く使える機種が手に入るのが一番大きなメリットだと思います。Windowsだと同価格帯のものだと本当に最低限使えるスペックのPCしか手に入らないのはだいぶ大きいかなと思います。

2.起動が早い

起動がものすごく早いです。SSDを積んだハイエンドのWindows機を使って高速スタートアップをオンにした状態が大体10秒程度だったと思うんですが、それと同じように早いです。しかもシステムアップデートの再起動時にも同じように立ち上がってくれるので、常に10秒程度で起動できると考えると他のOS(Androidなども含め)すごく優秀だと言えます。

3.Androidアプリケーション(一部)が使える

実はChromebookに搭載されているOSであるChrome OSは元を言えばLinuxディストリビューションです。つまり、オープンソースかつフリーで開発されているChromium OSと呼ばれるものがあって、実のところ使わなくなったPCに入れてあげれば実質無料でChromebookにはなるんですが…実はこのChromium OSにはChrome OSと大きな違いがあります。それはAndroidアプリケーション(厳密にはGoogle Playストア)とLinuxのターミナル(ベータ版)です。
後者はともかく、Androidアプリケーションが使えるのは大きな利点であると言えます。すべてのアプリケーションが使えるわけでは無いのですが、現状Android機無しでAndroidアプリケーションを使うのにはWindowsやMacOS、Linuxなどの別のOSからエミュレータで起動する必要があり、もちろん仮想で動かしているため、スペックを要求されてしまいます。
単純にAndroidアプリケーションを試すだけなら格安でスマホやタブレットが手に入るのでそっちを購入したほうが遥かに良いのですが、書類などの作成も兼ねる場合、Chromebookを購入したほうがコンピュータ一つで要件を満たせるようになります。
まあ正直そんな使い方するような人は少数だと思いますが…

4.Androidスマホと親和性が高い

MacbookとiPhoneはアカウントを経由して情報などを共有できるのはご存知でしょう。同じようにChromebookとAndroidスマートフォン(タブレット)でも情報をアカウント経由で共有することができます。日本市場においてはそこまで強みに見えないかもしれませんが、これは単純に日本市場のiPhoneのシェア率が異常なだけ…というかAndroidのシェア率も同じように伸びてきたからこそ、これも長所となり得るといえます。

5.アドオンが使える

結構これは強い動機になり得ると思います。Android版のChromeだとアドオンが使えない仕様(公式的には「表示している広告はユーザーにとって無害なものしか表示していないから」みたいなことを回答していた気がします)で、ウェブブラウジングをしていると広告がバンバン出ます。アドブロック系統のアドオンはもちろん、PC版のChromeと同じなので、同じように仕事で使うのに便利なアドオンを同じように使うことができるのは強みだと思います。

6.バッテリー持ちが良い

これは実際に使っていて本当に思うんですけど、バッテリー持ちは本当に良いです。普通に1時間ブラウジングしても90%どころか95%を下回らないぐらいには長持ちします。長時間利用を謳ったWindowsノートや格安Androidタブレットよりも全然減りません。動画視聴用として使っても8時間以上は持つのでは無いでしょうか(試したこと無いので憶測の域を超えませんけど…)

大体私が思うメリットは以上の6点だと思います。他にもセキュリティがしっかりしているのも挙げられると思いますが、実際に使っていてそういう部分って実感しづらい部分だと私個人は思っていますので、今回は省いています。

Chromebookのデメリット

メリットだけ紹介してもそれはただのマーケティングになるので、使っていて私が感じたデメリットを以下に羅列していきます。

1.オフラインでできることがほとんど無い

これが一番大きいデメリットかなと思います。正直これはPCやスマホなどの情報端末全体に言えることだとは思いますが、スマホやタブレットとは違ってSIMを挿せる機種は意外に少ないです。なので、外で使う場合にはフリーWi-FiやポケットWi-Fi、テザリングなどをうまく活用しないと思ったよりも使いづらいとなってしまうかもしれません。基本オンライン上で使うことを頭の中に置いておく必要があります。

2.ミドルレンジ以上の選択肢があまり多くない

低価格で購入できることをメリットに上げていましたが、Windowsでいうミドルレンジ帯のモデルが多く出る6万円以上の機種は、逆にほとんど出ていません。Chromebookは2万〜4万円程度の機種が多く、もちろんそれらは大体ローエンド帯の機種となります。例えば、WindowsやMacbookを選ぶときみたいに余裕を持って性能を十分に確保しようと思っても、そもそも選ぶものがそこまで無いという場合が多いです。Chromebookでゲームや画像編集なども考えている人は考慮するべき部分です。

3.ストレージの管理は考える必要がある

Chromebookはクラウドストレージ(Google Driveなど)を利用することを想定されて設計されている場合が多いのか、内部ストレージは32GBないし64GBのeMMCである場合が多いです。アプリケーションを多くインストールする、ファイルをダウンロードする機会が多い人などは内部ストレージの量が大きいほうがいいのですが、いかんせん市場に128GB以上があまり無いのが現状です。

Chromebookはどういう人が向いているのか

良くも悪くも書類作成やブラウジング、動画視聴などのライトユーザー向けの使い方を想定していると思われます。初めてのPCという面ではWindowsノートよりも安くそれなりに快適に使えるため、以上の使い方で満足できる人なら申し分無いと思います。
逆にプログラミングやゲーム、編集系のクリエイティブな作業を求める人にはおとなしくWindowsノートやMacbookを探したほうがいいと思います。基本的にアプリケーションはPlayストアから探してくることになるため、開発環境を整えるには結構苦労すると思います。
あとはこれは個人的な感覚の部類になってしまうので一概にそうとは言えないのですが、キーボードは割と格安ノートにありがちなキーストロークが浅いというレビューが全体的に散見されます。そこら辺を考慮する場合は選択肢から外す理由にもなると書いておきます。またノートPCではあるのでタッチパッドが気に入らない人はマウスを用意すると思うのですが、機種によってはUSBポートが1つしかないモデル(タブレットタイプや小型タイプのもの)も多いので、Bluetooth接続のマウスがあると作業するのに便利だとは思います。また、タブレットタイプ(LenovoやASUSとかが出している)のものだと機種によってはイヤホンジャックが無い場合もあるので、動画視聴をメインに考えている場合はそこも考慮すべきポイントになります。

終わりに

個人的には教員現場で使う端末としてはWindows機よりも扱いやすいなあと思いますし、個人として使う分にも軽作業でなら充分に選択肢に残しても良いものだとは思います。ただ現状プログラミング言語で何かを作るのには本当に不向きなので、大学生になったらプログラミングをするためにPCが必要になったとかの理由ではオススメはできません。


第3のOSといってるけど大元はGentoo Linuxなんですけどね…

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