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遠く離れた父との2ヵ月間

2021年春から、
父の肺がん再発と転移について
綴っていましたが、

なかなか書く気力が持てず
しばらく間が空いてしまいました。


まとまらなくても、
書いてみようという気持ちになったので
また再開したいと思います。


去年、癌が再発し、
腎臓やお腹のリンパ節に転移が
見つかった父でしたが、

再発から約1年間、
抗がん剤治療や放射線治療をし
病と向き合ってきた父は、

私と母に見守られ
3月22日 69歳で息を引き取りました。

最後まで生きることを
諦めていなかったんだろうな
と感じるほど、

最期のそのときまで、父は癌と闘い続け
夫として父親として私たちを守ろうとしてくれていました。

なんでそんなにも責任感が強いのだろう。
なんでもっと頼ってくれないのだろう。
もっともっと甘えてほしいのに。

娘としては、
いろんな想いや感情が入り乱れました。

亡くなる1週間ほど前から、
父がこの世からいなくなるのが
怖くてたまらなくて。

ひとりでよく泣いていました。

親戚や義母からは、
『覚悟しなさいよ。』と言われるし
もうすぐ起こる現実に向き合わなければならないことがあの時は一番辛かった。


亡くなる前から死ぬなんて考えちゃいけないんだろうけど、痛みや苦しみに毎日耐え充分に頑張ってきた父に、さらに頑張って生きてとは言えなかった。

とにかく痛い。苦しい。しんどい。
そんな気持ちや辛さを、電話口で共感するしかできなかった。

食べ物もなかなか
口に運べなくなったときでも
食べられそうなものを食べて頑張った父。

亡くなる2週間前、
少しだけ食欲が回復したとき
ベッドに横になったまま
ボリボリお煎餅を食べていた姿が今は懐かしいです。

父の最期の2ヵ月間を通して、
私は人生で最大の気づきや大きな経験をしたと感じています。


コロナ禍で病院は面会禁止。
神奈川と北海道という距離。
5歳の息子を育て、普段仕事もしている。

だけど、最期看取れたこと。

父には本当に感謝しています。

私を最期待っていてくれて、
ありがとう。

2ヵ月間の経験を
少しずつまた綴っていきます。