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読み継がれてほしい本、文学作品など

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これまでの読書経験から、大切にしたい本、心に残る文学作品などをご紹介します。
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記事一覧

化石を探し続けて、メアリー・アニング

 19世紀の英国南部に、化石を探して掘り出すことに夢中になっていた女性がいました。その人…

数宝照夫
1年前

『種をまく人』(ポール・フライシュマン)を読んで

 米国北東部、エリー湖の近くの町クリーヴランド。三方をアパートに囲まれ、ゴミ捨て場のよう…

数宝照夫
1年前
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『魯迅 めざめて人はどこへ行くか』(四方田犬彦)を読んで

 子ども向けに書かれた魯迅(ルー・シュン、1881~1936)の伝記です。中学生でも読み…

数宝照夫
1年前
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『ピダハン』(ダニエル・エヴェレット)を読んで

 どんなことがあってもよく笑う。あれこれ心配したり思い悩むことをしない。日々の暮らしを楽…

数宝照夫
1年前
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今、もう一度読みたくなった漫画『石の花』(坂口尚)

 あれこれ考えることなく平和に暮らすことができれば、それに越したことはないのかもしれませ…

数宝照夫
2年前

私の好きな短歌(その1)

空が美しいだけでも生きてゐられると子に言ひし日ありき子のありし日に  五島美代子 『新輯…

数宝照夫
3年前
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私の好きな短歌(その2)

明日あると信じて来たる屋上に旗となるまで立ちつくすべし  道浦母都子 『無援の抒情』  希望と絶望のはざまで、孤独につつまれながらも自らの意思を確かめる姿。 皴のばし送られし紙幣夜となればマシン油しみし母の手匂う  岸上大作 『意志表示』  幼い頃、父親を亡くした作者は母親から仕送りをしてもらいながら東京で学生生活を送っていました。在学中に自死した後に歌集が出版されました。 君の目に見られいるとき私はこまかき水の粒子に還る  安藤美保 『水の粒子』  日本の古

私の好きな短歌(その3)

ふところに本をかくして 今日もまた 真昼の街を車ひきけり。  渡辺順三 『貧乏の歌』  作…

数宝照夫
3年前

『いじめ・自殺・遺書』(草土文化)を読んで

 1980年代から1990年代にかけて、いじめ被害を受けて命を絶った子どもたちが書き残し…

数宝照夫
2年前
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『生命(いのち)ある日に』(塩瀬信子)を読んで

 昨年から、生前整理という感じで少しずつ持ち物を処分しています。蔵書を整理していると、か…

数宝照夫
2年前
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「小さな出来事」(魯迅)を読んで

 作者である魯迅が体験したある出来事を題材としたごく短い作品です。「私」が乗っていた人力…

数宝照夫
2年前
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「藤野先生」(魯迅)を読んで

 魯迅(ルー・シュン、1881~1936、本名は周樹人)は1904年、東北大学医学部の前…

数宝照夫
2年前
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『センス・オブ・ワンダー』(レイチェル・カーソン)を読んで

 月の光、浜辺の砂粒、波の音、風の音、鳥や虫の鳴き声・・・。自然の事物や現象を受けとめる…

数宝照夫
2年前
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