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小笠原へのひとり旅(1日目・2日目)

 念願の小笠原諸島に行ってきました。東京の竹芝から約1,000キロ南の父島まで、小笠原海運の「おがさわら丸」で24時間かかります。
 そして、せっかくそんな遠い父島まで行くのだから、父島を経由しないとアクセスできない母島へも行ってみたいとも思い、両方の島を訪れる旅を計画し実行してきました。お天気は必ずしも良くなかったのですが、まさに大冒険という感じで、行けて本当に良かった旅でした。

 Excelで作った計画表はこんな感じです↓

 今回の旅のスケジュールです

1日目

竹芝客船ターミナル 定刻に出航

 スーツケースとリュックを持ち、久しぶりのゆりかもめに乗って竹芝駅へ。初めて乗る「おがさわら丸」。何度か行っている八重山の離島とはちょっと、勝手も雰囲気も違いました。

24時間、外洋の荒波を乗り越えて走り続ける「おがさわら丸」

 チェックインを済ませて、自分の乗る部屋のデッキ(階)が呼ばれると、いよいよ乗船開始です。まずは自席に荷物を置いた後、大きな船の外部デッキから岸壁を見下ろします。貨物の積み込みと乗客の乗船が完了乗船タラップが外されたとき、こんなにすぐ近くにある東京(たった数十センチ先の岸壁!)に、泣いても喚いても6日間帰ってこれないのかという、旅の高揚感と不安が両方押し寄せてくるような気持になりました。(旅客機の操縦をしている友人が「着陸よりも離陸のほうが嫌だ」といっていたのが、少しわかるような気がしました。)

乗船タラップが外されて、いよいよ出航です。
レインボーブリッジは封鎖するものではなく、下をくぐり抜けるもの

 事前に調べた情報などによれば、出航して1時間もすれは携帯の電波が届かなくなると聞いていましたが、1時間半経ってもまだ横浜の景色が見えていて、城ケ崎を右舷側に見て電波が入らなくなった後も、外部デッキにいると伊豆諸島の近くで電波を拾うのでなかなか諦めがつきません。
 午後1時過ぎ、船内で初めての食事を頂きます。

4デッキ船内レストランでいただくカレー。丸窓からコンテナ船が見えました

船から見る夕日の美しさと夜

 船内イベントのセミナーの先生は19時頃八丈島近くで電波を拾うこともあると言われたのですが、八丈島は見えたものの電波はついに圏外のままでした。これから父島の電波を拾うまでデジタルデトックスです。

18時40分ごろ  沈む夕日を船から眺める。船旅のいいところ

 どうも船の揺れが大きく、酔ってしまうかなと思いつつも、乗り物好きが廃ると思い、お腹を落ち着かせて過ごしましたが往路の船の中で読書はやめておきました。
 船内で温かいシャワーを浴びたあと、19時30分ごろレストランへ。

20時少し前に同じく船内レストランで夕食をいただく
納豆とビールは単品で追加

 夜中に星が見えるというのも楽しみにしていました。夕食の後に一番上の8デッキに出てみると、漆黒の闇の中、ものすごい強風で恐怖を感じましたが、目が慣れてくると光の点が見えてきました。北斗七星の柄杓の形を見ることが出来たので、いそいそと船内へ。7デッキの展望ラウンジでハイボールを飲みながら日記を書きました。

午後10時で夜間照明になります。
船内ディスプレイで、現在の船の位置がわかります。

 洗面室で歯を磨き、自分の席に戻ってカーテンを引いて寝る体制に。なお横になっていると小刻み体が横に動きます。フィンスタビライザー(横揺れ防止装置)のギアの動きだろうかかなどと考えながら、1日目が終わります。

2日目

起きると日の出の時刻を過ぎていた

 大きく揺れる船内で細切れの睡眠をむさぼり、午前3時ごろトイレで起きてしまい再度横になりました。「日の出よりも睡眠で体調管理」とも思ったのですが、4時40分に目が覚めたのでデッキに上がってみると、すでに美しい太陽がの持っておりました。4デッキの案内所の壁に貼られていた日の出の時刻確認したのに10分勘違いしたようです。また眠りました。

10分勘違いしたため、もう出ていた太陽

小笠原諸島が見えてきた

 朝7時過ぎに展望ラウンジでおにぎり2個とゆで卵にお味噌汁という朝食セット(800円)を頂きました。窓から外を見ていると海鳥(カツオドリ)が飛んできました。
 ホットコーヒーを船外デッキで飲みながら、外を見ていると小笠原諸島が見えてきました。昨日の船内イベントの講師の方が「聟島(むこじま)列島」とそこに住んでいる鳥について説明してくださいました。

聟島列島
左から「北之島」「針之岩」「聟島」「媒島(なこうどじま)」「嫁島」だそうです

 10時40分ごろ、いよいよ父島の二見港に入っていきますと、護衛艦がおりました。

護衛艦の乗員の皆さんも手を振ってくれました

 二見湊に着岸するところを見ていたかったのですが、安全のため自分の席で待機するよう案内され、再び寝転がって到着を待ちます。そして11時10分ごろに下船。24時間かけて父島に到着しました

すぐに「ははじま丸」に乗り換え

 父島に到着すると、宿泊施設の皆さんが乗客を出迎えに来ているのですが、母島を目指すわたしはそのまま別のターミナルで「ははじま丸」のチケットを買う列に並びます。乗船前には外来種を持ち込まないように、海水に浸されたマットで靴底を洗ってから乗船します。

父島に到着。
「おがさわら丸」の後ろ(画面左奥)にいるのが「ははじま丸」
「ははじま丸」のデッキからの眺め。母島が見えてきました。
お世話になったペンション「ルシエル」さん。とても快適でした。

母島の散策を開始

 24時間+2時間の慣れない船旅を終えたばかりなのですが、歩いてまわれるところはぜひ散策してみたいと思い、観光協会さんのマップを頼りに散策してみました。

まずは月ヶ岡神社にご挨拶
母島の玄関「沖港」の桟橋の下に普通にいたサメ
「旧ヘリポート」 
夜は星がきれいだそうなのですが、残念ながら私が行った日は夜から曇ってきてしまいました
名前の由来は、昭和天皇がいらしたことだそうです。
御幸之浜園地から見る美しい眺め
評議平から沖港方面を眺める夕景
旅の疲れをいやす夕食

 贅沢な夕食を頂いてから19時前にもう少し散歩してみることにし、「脇浜なぎさ公園」のほうまで歩いて行き戻りました。ペンションで日記を書きながら、カップラーメンとビールを頂きます。
 船の揺れに慣れた分、今度は陸酔い(おかよい)します。ソファで寝落ちしてしまったのに気づき、ロフトを上って久しぶりの快適なベッドで旅の2日目が終わります。

3日目・4日目につづきます)


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