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クリスチャン・ディオールからみるレザー

クリスチャン・ディオールはフランスのデザイナーの名です。

1946年にパリに出店するところから歴史は始まります。もともと園芸や建築、美術といった芸術に囲まれて育った彼は、コスチュームや仮面等を製作していた過去もあり、翌年の1947年に開催したコレクションで衝撃を与えるシルエットの衣服を発表し、全世界に衝撃を与えたとされいます。

戦後間もなくだった当時に、贅沢でエレガンスな印象を表現したデザインはニュールックと評され、女性たちを魅了します。

そこから10年間は、男性向け、女性向け、子供向け、フレグランス等と、商品展開を拡大し、それぞれに細分化します。のちに細分化されたまま事業買収が行われていくので、ラインによって辿っていく歴史が多少異なります。

10年後の1957年にディオールは死去、当時21歳のイヴ・サンローランが主任デザイナーとなり、ブランドは継続されますが、1978年に親会社の倒産により、一時は経営が危ぶまれるも、救済を経て、1990年にはLVMHの傘下となります。また2016年に行われた組織再編で、現在はLVMHの完全子会社となっています。

ハイブランドの中でもいち早く日本でショーを開催し、カネボウとの製造販売の独占契約を結んでいた期間があります(1964~1997)。

バーバリーからみるレザーにも登場した、このライセンス契約ですが、紳士服、婦人服、ベビー服やゴルフウェア等、日本独自の商品も数多く存在するという珍しいブランドです。実際に輸入した商品は少なく、日本で流通していた商品の多くはカネボウによる日本製のものでした。

また、今現在でも、コスメ・香水、高級ジュエリー、メガネフレーム・サングラス製品など、商品によって取り扱いの管轄が異なっているという、商品ごとに辿ってきた歴史が異なるのが当該ブランドの特徴といえます。

そんなDiorのレザーについては、商品が非常に少ないと思います。恐らく日本に製造拠点を持っていたことから、そもそも輸入の機会は少なく、バッグや革小物の製造は行っていないとなれば、日本に流通する数が非常に限られていたのではないかと思います。

また、ブランドロゴをモチーフとしたキャンバス地を多く使用している当該ブランドでは、現在でも革を使用した商品が非常に少ないと思います。

しかしながら、LVMHの傘下であり、数少ない革製品に使用されている革は非常に良質であるといえます。フェミニンでエレガンスなデザインに定評のあるブランドですので、デザインにこだわる方にはぜひおすすめしたいブランドです。



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