人類みな友達【エッセイ】

学生生活でのヒエラルキーは絶対的だ
なんとなく自分の場所を把握し
自然に同じくらいの人と仲良くなる

あの揺るがない感じはなんなんだろうか

社会に出ればそんな狭い基準は無くなる
世界が広がり色々な人と関わりを持つ

それでも初対面の時にどうしても学校内のヒエラルキーを意識してしまうことがある

KREVAのライブで武道館に来ていた
グッズコーナーでサンプルのTシャツと睨めっこをしていた時のことだ

今回のTシャツめちゃくちゃ可愛いからどっちにするか悩みますよね！

話しかけてくれたのはとても綺麗な女性だった
モデルさんみたいでどう考えてもピラミッドのトップにいる人だ
明らかにタイプが違う人でドキドキしてしまう

悩みますよね！でもこの白い方にしようと思うんですけどサイズで悩んじゃってます。

わかる！白、可愛いですよね！お姉さんだったらXLでだぶだぶで来た方が絶対可愛いですよ！

本当ですか？じゃあXLにしようかな

絶対似合う！私も白にしようかな？

お姉さん白い方が似合うと思います！絶対可愛いと思います

ですよね！お姉さんともおそろになるし、そうしよう！

お互い決まり、お礼をして列に並んだ

とても気さくで優しい人だった
タイプが違う人なんて思ったのが恥ずかしい
お姉さんが決めてくれたXLで正解だった
シャツワンピみたいになってお気に入りだ
自分で言うのもあれだがよく似合っている

ライブが終わり、トイレに向かうとお姉さんがいた

あー！グッズのお姉さん！やっぱりオーバーサイズ似合う！

お姉さんも白で正解です！とっても似合ってます！

イェーイ！
イェーイ！

何故かハイタッチをしてまたKREVAのライブで会いましょう！と別れた

とてもいい日だ！嬉しかった
こういう予期せぬ人との触れ合いはとても楽しい
ピラミッドがどうのこうのなんて関係ない
区分なんて無意味だと実感した
そんな考えはやめよう
みんな同じ人
上にも下にも居ない
KREVA好きの仲間
それだけでこんなにハッピーになれる

もしかしたら学校生活も自分で勝手に決めていただけかもしれないな
もっと色んな人と仲良くなれたかもしれない
それでも仲良くなりたい人と友達になれた
それもそれで幸せだ

勝手に作った壁は勝手に取っ払ってもっと単純に人と関わりを持とう
それだけで世界がぐんと広がった

〝誰だっていい  できかかった壁なんてキック
取っ払って飛ばしたっていい
時に遠慮なんていらない コミュニケーション
君も そこの君も 
そこの君だって持ってるオピニオン
今日はスっと解放
意外と広いストライクゾーン♪〟