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誤用をどこまで許容するか、そして自分がどこまで使うか

曲がりなりにも文章を書いている者として、言葉の誤用には気をつけようと心がけてはいます。
ただ、そう言っても浅学な自分にはどれが誤ってるかすら気づけません。そのため言葉に関する本をいくつか購入してざざーーっと目を通しました。

違う表現の方が一般化した言葉は結構あるものです。
例えば「破天荒」という言葉。
今じゃ「あいつやべー、狂ってる」みたいな、無茶なことをしているような意味合いで使われていますね。
元は「誰もやったことないことを成し遂げる」という意味で使われていたのですが、自分の周りでこの使い方をしている人は全く見ません。

他には「役不足(元は社長が平社員の仕事するみたいな意味)」「煮詰まる(元は議論しきったね!出し切った!というポジティブな意味)」などなど沢山あります。

漢字の読み方に置いてもこの手のものは数多く存在します。
「代替品」「早急」「汎用」などなど。
これらも最近では「どっちでも合ってるってことでよくね?」となってきてます。

自分でこれらの言葉を使う時はなるべく正しい意味で使おうと思っています。基本は
そう、「基本は」なんですよ。

僕が投稿しているこのnoteという媒体、書き手読み手に関わらずそこまでキッチリとした文章を書いてる/求めてる人ってそんなにいないと思うんですよ。
純文学や論文のようにキッチリした文章を求めている人は別として。
なので「誤用が広まりすぎたため、本来の言葉の意味で使っていても伝わらないかもしれない」という問題が発生します。
僕が勝手に悩んでいるだけかもしれませんが。

結局のところ、読んでいただいてる人に違和感なく読んでもらいたいんです。
なので誤用が一般的に伝わるものであればそちらの意味に合わせて言葉を用いることもあります。
明らかな間違いなら正しい表現を用いるようにしています。
「的を射る(‪得る)」「違和感を覚える(‪‬感じる)」など、よく間違われて使われてるのは目にしますよね。

「みんな今はそっちの意味で使ってるんだからいいじゃね?」という自分と「元の意味からかけ離れてるんだからダメだろ」という自分が心の中で戦いながらずっと文章を書いています。
いやー、難儀。

アニメやドラマ、ライトノベルや歌の歌詞でも間違った意味で使われることが増えている気がします。
これは言葉が軽視されてるというより流動的に意味が変わってきているだけ……と考えていた方がいいんでしょうかね。
答えを出す出さないというより個人の感覚次第になる気がするので一生悩まされるんだろうなぁ。

普段使う言葉も1度辞書を引いてみると違った、なんてことあると思うのでこの機会にいかがでしょう。
ここまで駄文長文にお付き合い頂きありがとうございます。


余談。
最近知ったんですが、足を引きづって歩いていることを「びっこ引いてる」って言っていたんですが、「びっこ」っていうのが「部落」とか「バカチョン」みたいな差別的意味を含んでいたらしいです。
この辺の言葉は原義や出処を知ってるかで印象が変わりますね。

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