「子宮を温める健康法」若杉友子著
私は、いわゆる「王道」とか「みんなが良いと言っているもの」と距離をとる変なクセがあります。流行っている漫画とか映画とか、曲とか、何にしても「そんな、みんなが良いと言っているものなんて~。」と、ナナメに構えて大衆と距離をとります。そして、そのブームが去ったころとか、みんなが飽きてきたころに、むずむず気になってきて、かじってみる。そしてドはまりする。「何これ!めっちゃいいやん!みんな!知ってる!?」という気持ちになる。だけどそのころにはブームは去っているので誰とも共有できない。という恥ずかしいことを繰り返して一向に成長する様子がないのです。
マクロビオティックを実践している方なら(きっとそうでない方も)多くの方が知っていて尊敬する「若杉ばあちゃん」。
私もマクロビに出会う前からお名前くらいは聞いたことがあったし、日本で食養や自然食に興味があれば最初に出会うのが若杉ばあちゃんじゃないかと思うほど、みんなの「あたりまえ」だと思います。教科書的な存在じゃないかと。
恥ずかしながら、この度初めて若杉ばあちゃんの本を読みました。きっと、「基本の『き』くらいわかってる」というつもりになっていたのでしょうね。「身体あっためて、一汁一菜すればいいんでしょ~」と。(ごめんなさい。)読んでみて案の定、「ドはまり」です。みんな今すぐ綾部へ引っ越して野草のある生活をするべきです。
なぜ読もうと思ったか
私は婦人科の悩み(病院へ行くほどでもない)があり、最近重い腰を上げて本格的に治そうという気持ちになりました。症状は、生理前後の不正出血と、経血の量の多さです。経血から大きな塊が出ることもあります。「冷え」に原因があるよねと思い、よもぎ蒸しへ通うことにしました。そのよもぎ蒸しサロンでこの本が置いてあったのです。
私の身体のあらゆる不調の中で、多くのものは自然な食事と生活習慣で改善され、この婦人科の悩みが最終課題でした。この悩みに本腰を入れて取り組もうと決めて行ったサロンで、この本を見たとき、本と目が合ったようでした。「読めよ、いいかげんw」と言われている気がして、観念した感じです。
え。食事って、恐ろしいし、すばらしい。
この本を読むと、いかに日本人の身体が現代食によっておかしなことになっているのか、どれほど私たちの身体が「自然」や「宇宙」を忘れてしまっているのか、そして「自然へかえっていく食事」がもたらしてくれるものがどれほどすばらしいかがよくわかります。
驚いたのは、昔の人には「おりもの」はなかったという話。戦後、給食を食べ始めた女の子たちが、下着におりものがつくようになって驚いたとか。おりものは冷えの証拠だそうです。友人から、最近では小学校の高学年女子が「おりものシート」を使うことがステータスのようになっているという話も聞きました。おりものも、生理痛も、実は当たり前ではないんです。企業がCMでおりものシートを宣伝することによって、さも、おりものは当たり前であるかのように思わされるけれど。
不妊も、月経の悩みも、子育ても、自分と家族の人生の幸せも、結局全部、食事と生活習慣だよなぁ・・・と、原点にかえることができました。
神のお宮
子宮は「神のお宮」だとおっしゃる若杉ばあちゃん。私の体の中にある「神のお宮」。これまでないがしろにしてぼろぼろにして、よくもまぁ、これまで私に付き合ってくれたなぁ。そのぼろぼろの子宮の中で、私の二人の子供たち、よく頑張ってくれたなぁ。私の生理の不調は神のお宮からのメッセージやと気が付いた今、「不快だから不調を一刻も早く取り除きたい」という意識が「大事なお宮に感謝して大事にしよう」というあたたかい気持ちに変化しました。
スムージー大好きなんやけどな。償いの梅醤番茶とか言うてる場合ちゃうでwと、背筋が伸びた、そんな本でした。
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