いつだって日常は簡単に崩れ去る
コロナ禍で研究室に立ち入り禁止になった。
大学院生活を通して2回目の出来事である。
分散登校で済むかと思ったのだが、事態は思ったより深刻だった。こんな田舎町でもGW明けで感染爆発したのだ。
私は研究室大好き人間かと言うと、そんなことはきっとない。行かないで済むなら家でゴロゴロしていたい。
その上、現在絶賛就活中なのに共同研究のためのデータ収集やら後輩指導やらに追われていたのでかえって好都合、なのかもしれない。
なのに全く嬉しくない。悲壮感すら漂っていた。
思えば前回はものすごくワクワクしていた。
2020年4月中頃、唐突に帰宅を言い渡された私はやりたいことがまとまってできる時間に非常に期待を膨らませた。
今まで部活動を掛け持ち、授業のない期間とされているところを早期履修で研究室で飛び込み、私に休憩の暇はなかった。
研究も実験以外はできる。実際にこの後学会にも出た。
就職活動に友達との話に趣味に睡眠、なかなか楽しかった記憶がある。
じゃあ何で今回はこんなに悲しいんだろう。
それは前回との残り時間の差なのかもしれない。
今の私は、就活を終えてはいないとはいえ内々定先があって卒業でこの地を離れるまで10ヶ月といったところだろうか。
先はあるとはいえこのご時世何も見えない。
しかも志望していた企業ではない(ごめんなさい)。
自分の未来に希望を見出せる状況と年齢ではないのかもしれない。
きっと自分にもう戻る場所はない。
こんなご時世こんな社会で自分一人で生きていかなければならない絶望を感じているのかもしれない。
何だか異常なまでに人恋しい夜を何とか乗り越えて明日も生きてゆきたい。
そんな力を身につけられる自粛期間になれば本望だ。
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