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レンズ談義 その7 クセナーの背中

シュナイダー(Schneider-Kreuznach)のテッサー型(3群4枚)レンズ
Edixa-Xenar 50mm F2.8 中期型Ⅱ

 一眼レフカメラ Edixa(Wirgin社)用のレンズとしてレンズメーカーのシュナイダーから供給されたものである。
 エディクサ用のレンズには、性能に優れたものが多いとの世評を聞きます。

 M42マウント
 zebra柄

 最短撮影距離 0.5m
 最小絞り値 f22
 絞り羽根枚数 5枚
 フィルタ―径 49mm

 思わぬおこぼれに預かり、シュナイダーの傑作クセナーを手に入れる。
 フリマで9千円ちょい、送料込み。安い、と思った。
 理想のレンズに一歩近づいたか、背中が見えるぞ。
 ええーい、王手だ!

 シュナイダーは、高度な光学技術でレンズの設計・製造の最先端を生き抜いてきたメーカーであり、現代においても、その伝統は脈々と受け継がれている。
 クセナーは、もともとレンズの求道者 トロニエが設計したレンズであるが、その後、更に磨きをかけられ、シュナイダー・ブルーの王道を往くレンズとなった。
 確かな解像力と柔らかなボケ味、際立つ色彩感覚が大きな特徴となっている。
 本家テッサーのもつ圧倒するような線の明確さ、色乗りの良さとは別の魅力を存分に引き出しており、他のテッサー型とも一線を画するレンズである。
 清澄感あふれるその描写、爽やかな印象を画像に残してくれる稀有のレンズと言える。

 鏡胴は、ともにエディクサ用であることから、オート・カッサロンとよく似たゼブラ柄ですが、カッサロンが妖艶な貴婦人(やや自己矛盾か)の趣とすれば、このクセナーは精悍な若武者の面構えをしている。
 テッサー型のレンズの最高峰に属するレンズの一つと言っても過言ではない。

 さて、クセナーの背中に追いつくかな。

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