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『新型コロナウイルスは脳へ感染する』アカゲザルで確認。

最近ようやくコロナの第7波が落ち着きつつあります。

とはいえ、場所によっては既に上昇傾向となっているようで、一体何が起きているのやら。(新しいやつにBA.5の免疫はあまり効かないっぽい情報は見ていますが。)

さて。
多くの人にとって『コロナはただの風邪』に近いものになっているかと思いますが、個人的にはまだそう思っていません。

最近発表された論文によるとアカゲザルを用いた実験でウイルスが脳に『直接的に』感染することが確認されました。

今回はそのような論文のレビュー記事をご紹介します。


◆記事紹介

MedicalXpressに掲載された記事の一部を引用します。

OCTOBER 13, 2022
アカゲザルの脳でCOVIDウイルスが神経細胞に感染し、炎症を誘発することを発見
by Logan Savidge, UC Davis

SARS-CoV-2、COVID-19ウイルスは、アカゲザルの感染後1週間以内に神経細胞に著しい損傷と炎症を引き起こすことが、新しい研究によって明らかにされた。カリフォルニア大学デービス校カリフォルニア国立霊長類研究センターの研究者らは、2型糖尿病を持つ高齢のサルでは、ウイルスによる神経損傷がより悪化することも発見した。この研究結果は、10月12日付のCell Reportsに掲載され、COVID-19に関連する長期的な神経症状を研究するための枠組みを提供するものである。

最近の報告によると、COVID-19の検査で陽性となった人の80%が神経症状を報告しています。ヒトを対象とした研究では、これらの症状が体内の一般的な炎症反応によるものか、ウイルスが脳に直接感染したものなのか、確認することができませんでした。カリフォルニア大学デービス校の研究者らは、最近開発した非ヒト霊長類モデルを用いて、COVIDが鼻から嗅神経(脳から始まって鼻の内側の上部で終わる神経)に沿って運ばれて脳に到達することを明らかにしました。

「我々は、ウイルスが脳に感染することを証明しただけでなく、ウイルスがニューロンに直接感染し、神経経路に沿って最初の嗅覚領域以外の部位に輸送されることも証明しました」と、カリフォルニア大学デービス校神経学教授でCNPRC所長のJohn Morrison上級研究員は語っています。

最も印象的だったのは、健康な若いサルと比べて、高齢のサルはウイルスの移動距離が長いことであった。ウイルスは接種したすべての動物で一次嗅覚皮質に多く見られたが、老化した動物ではさらに広がっていた。SARS-CoV-2の細胞マーカーは、脳の領域で、直感や嗅覚だけでなく、感情、記憶、認知に大きく関与する領域にまで及んでいることが、老化した動物で確認された。これらの結果は、感染した成人の加齢に伴い、神経変性疾患が急増する可能性や、アルツハイマー病などの認知症関連疾患への脆弱性が懸念されます。

MedicalXpress-医学研究の進歩と健康ニュース
[2022.10.14 引用]
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。
https://medicalxpress.com/news/2022-10-covid-virus-infects-neurons-inflammation.html

◆所感

新型コロナの中枢神経系への影響は一般的にあまり注目されていないですが、長期的な大きなリスクと成り得るものです。

記事中では鼻から脳へ到達することを指摘しています。
これは、コロナの重症度には関係無く、不顕性感染でもそのような影響が出る可能性があることを示唆していると思います。
(重症のほうが後遺症の率は高いとはされていますが。)

また、『感染した成人の加齢に伴い、神経変性疾患が急増する可能性』とありますが、これはヨーロッパ等で懸念となっている『超過死亡の異常な増加』のひとつの要因ではないかと個人的には推測します。


◆おわりに

脳へのコロナの影響を認識するのは難しく、それが中・長期的なものであると考えると対策も困難です。

私は海外のコロナコミュニティを見ることがありますが、そこでは『コロナ後遺症により人生が壊滅的になった』と言う人を多数見ます。

倦怠感で働けず、原因不明とされ、治療も出来ず、認知機能が戻らない。

もしこれに解決策がなく、累積していくものであるなら、これこそが『新型コロナウイルスの本質的な脅威』であると言えるかもしれません。

引き続き専門家の方に期待したいですね!
そして私はマスクを着用しローズマリーを摂取します!

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