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感染対策のデメリット?『免疫格差』という考え方。

新型コロナの感染対策については様々な意見があります。

特に『感染対策しすぎることによるデメリット』はよく言われていることですが、公式にそのような懸念は示されていません。

最近アメリカではRSウイルスやインフルエンザが通常とは異なる流行を見せているようです。『コロナ対策がそれに寄与していた』という考え方は、憶測ではありますが理屈としては理解できるものです。

そのような内容について今回の記事でご紹介します。


◆Pandemic ‘immunity gap’ is probably behind surge in RSV cases, scientists say

『CNN』に掲載された記事です。
興味のある方は全文どうぞ。

RSV患者急増の背景にはパンデミックによる「免疫格差」がある可能性、科学者が指摘

By Jen Christensen, CNN
Updated 11:03 AM EDT, Wed October 26, 2022

過去2年半の間、私たちをCovid-19から守るのに役立った対策-戸締まり、物理的な距離、マスクの着用、手洗い-は、他のウイルスの拡散を抑えるのにも役立った。しかし、人々が学校や職場に戻り、マスクを外すと、呼吸器合胞体ウイルスやインフルエンザなどのウイルスが再び大流行しています。

科学者によれば、今年のRSV感染症が「前例のない」早さで急増した背景には、過去数年間の「免疫格差」があり、それが世界中で他の季節性呼吸器ウイルスの調子を狂わせているのだそうだ。
CNNの分析によると、米国でのRSVの症例は春に現れ始め、現在は2021年のピーク週より60%増加している。

全米では、インフルエンザの患者数も例年より少し早く増えている。一握りの学校では大量の欠席者が出ており、医療機関では、通常のパターンに当てはまらない時期に、他の呼吸器系ウイルスに罹患する人が増えているという。

アデノウイルス、パラインフルエンザ、ライノウイルスなどの呼吸器感染症でも、他の国でも同じような異常なパターンが見られるという。

科学者たちは、パンデミックの比類なき行動が比類なき影響を与えたと考えている。
コビッドの介入は他のウイルスも止めた

"コビッドの大流行で起こった社会の変化の度合いは、本当に現代では前例がありません "と、コロラド子供病院の小児科の准教授であるKevin Messacar医師は言いました。

Covid-19と同様、RSVやインフルエンザは、人々が咳やくしゃみをしたときに空気中に放出される飛沫によって広がります。また、飛沫はドアノブや電気のスイッチなど、頻繁に触れる表面に何時間も留まります。

従って、手を洗い、表面を消毒し、マスクを着用し、他人との距離を保つ人々は、コロナウイルスの蔓延を止める以上のことをしたのである。

「これらの介入はCovid-19の蔓延を抑えるのに有効でしたが、RSVやインフルエンザなど他の呼吸器疾患の蔓延を抑えるのにも非常に有効でした」とベイカー氏は言います。

2020年と2021年のシーズンには、RSVの症例と入院が突然減少し、インフルエンザのシーズンも異常におとなしくなったことが研究で明らかになっています。

"それは本当に印象的でした "とベイカーは言った。

しかし、Covid-19ワクチンと治療法が利用できるようになると、より多くの人々が学校や職場に戻り、マスクなしで交流するようになりました。また、細菌を共有するようにもなった。このような大流行が「免疫格差」あるいは「免疫負債」を生み、米国ではRSVのような病気にかかりやすくなっているのである。
免疫格差の理解

子どもたちは、ウイルスにさらされることで自然免疫を獲得します。米国疾病対策予防センターによると、ほとんどの子どもは2歳になる前にRSVに感染するといいます。新生児は母親から母乳を通して抗体をもらい、ある程度の受動的防御を受ける。

しかし、数年間は、パンデミック中に生まれた子供たちやその周囲の人々が、RSVや他のウイルスに感染する機会はほとんどなかったのです。そのため、免疫力は低下し、あるいは全く形成されませんでした。そのため、幼い子どもたちやその親が他の人と接するようになると、病気になる可能性が高くなったのです。

「風土病のウイルスにさらされる機会が減少したために、免疫ギャップが生じたのです。
RSV: Pandemic 'immunity gap' is probably behind surge in respiratory cases, scientists say | CNN
[2022.10.28 引用]
DeepL無料版で翻訳しました。
https://edition.cnn.com/2022/10/26/health/rsv-immunity-gap/index.html

◆所感

日本においてはコロナ後、インフルエンザの流行がほとんどみられていません。RSウイルスについては通常の流行シーズンからズレていたように記憶しています。

『ウイルス干渉を前提とするならそんなもんだろう』と考えていましたが、今回の記事では『感染対策による』という仮説を立てています。
なぜ『ウイルス干渉』に触れられていないのでしょうかね。

それはともかく。
個人的には『そんなに感染対策してる?』ってのが実感です。

◇◇◇

マスクは着用方法によりますが、ほとんどの人は飛沫感染しか防げていないですし、子どもはそれすら怪しいです。

アルコール消毒もそこまで効果が高いとは思えません。
(一時期、かなり真剣にやってみましたが、まったく手荒れしませんでしたし、まわりもそんなもんです。)

私が知っている限り、知り合いの小さな子どもは普通の病気や風邪にかかっていますし、親はそれに感染しています。

『感染対策』の影響は少ないんじゃないかと思いますけどね。


◆おわりに

『ウイルス干渉』『感染対策』どちらにせよ『子どもが免疫を獲得する機会が失われている』という点で問題ではあります。

個人的な免疫への理解として大人はそれほど影響が無いと考えていますが、『子どもが感染対策をするメリットはあるのか』というのは、長期的な尺度で検討されるべきことだと思います。

今後、議論が深まることを期待しています。

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