ブラックニッカには白い花
「明日朝早いんだけど、最初っからホテルは嫌だよね?💦」
彼女の赤い携帯に一件のLINEが入った。
お金の為に他の男とSEXをしていた。
彼女は、お風呂から上がると、携帯を見ながら
「あぁ、バイト行かなきゃ」と、言った。
ショックで彼女が家を出るまで声が出なかった。
扉の閉まる音が絶対に重く聴こえた。
とりあえずお酒を飲んだ。
この世界はお酒なのかもしれないねっていうくらい飲んだ。
彼女はいつもより早く帰ってきた。
やっぱり絶対バイトに行ってなかった。
小さな白い花束を持っていた。
その花を顔に埋もれさせ、いい匂いと言った。
飲み切ったウイスキー瓶に水と花束を入れ、テレビの前に置いた。
「綺麗だね」
僕と彼女はテレビとベッドの間に並んで座って、ごめんねの顔で笑っていた。
一緒に居なきゃ行けないと思った。
好きには賞味期限があると言うけれど、
いつまでに、
好きじゃなくなればいいですか?
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