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親知らず物語②

下の奥歯に痛みを感じて歯科を受診した。その結果、下ではなく上の親知らずが左右とも虫歯になっていた。またもや自分の感覚に苦笑いしつつ、人生初の抜歯をすることになった。

上の親知らずは真っすぐ下向きに生えていたので、なんてことなくあっさり抜歯が終わった。抜いた歯を見せてもらったらそこそこ大きな穴が開いていた。歯磨きが奥まで届いていなかったことを改めて反省した。

受付で痛み止めと止血用のガーゼをもらったが未使用のまま無事に過ごした。1本ずつの施術とし、抜いたあとは消毒やチェックがあったものの左右合わせて1ヶ月以内で完了した。こんなに簡単に終わるのなら我慢していないでさっさと受診すべきだった。

今はフロスや舌磨き、多種多様な歯磨き粉など色々な口腔ケアが当たり前だ。私が子ども時代を過ごした平成初期は歯磨き一択だったと思うし、実家にはマウスウォッシュの習慣もなかった。(うちだけかもしれません。その場合は同世代の皆様申し訳ありません。)糸ようじのCMなら観てきたが、あれは中年の使うものと刷り込まれた気がする。まあ今はしっかり中年なのだが。

ともかく私は長年歯磨き一択で過ごしてきたが、今回の親知らず虫歯騒動で口腔ケアを見直そうと決めた。抜歯完了後、子ども達の定期チェックもあわせて、どんなに忙しくても半年に1回は通院してクリーニングしてもらった。自分の歯磨きのクセなのか意外にもド正面にある前歯の磨き方が甘いことも知った。歯と眼は大切にしなさいと言われて育ったが、そのどちらも実践できていなかったと痛感した。

でも……そもそもの話。
人間の寿命に対して、歯の生え変わり時期および回数についてはいまだに納得できない。寿命80年だとして、10年目前後での生え変わりは序盤すぎるし、それが最初で最後のチャンスとは何事か。
それに加えて今回問題の親知らずだ。いらないものをあとからオプションでつけないでほしい。

もうこれは神という名のエンジニアがミスっている。
それだけではない。生え変わったら70年間前後保守し続けなければならないが、神は知らんぷりである。あとは社内情シス(自分と歯医者さん)でどうにかするほかない。

まあ文句を言ったところで新しい歯は生えてこない。とりあえず無事に解決したということで神とは和解しようと思う。あとは人類と医学の進化を待つ。

※念のため申し上げますが、無宗教です。

つづく

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