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Laugh Now, but One Day We'll Be in Charge

Instagramで次々とストーリーに投下されたことでやっと知った展覧会、「バンクシー展」(https://banksyexhibition.jp/)。なんとか行ってくることができました。(パチパチ)今後はもっとアンテナを張っていきたいと思います。


バンクシーといえば、政治や宗教などへの問題提起をするような作品をゲリラ的に公表する覆面ストリートアーティストとして有名ですね。有名な作品は皆さんもいくつか見たことあるかと思います。

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例えばこれ。Balloon Girl (もしくはGirl with a Balloon)は2018年に日本円にして約1億5000万円で落札された直後、まさにそのオークション会場でいきなりアラート音が流れ始め、なんと額縁に隠されていたシュレッダーで作品が裁断されるという珍事件が発生。作品は下半分が裁断されたが、残った上半分の価値がさらに上がったとかなんとか。庶民の私には作品の適正価格はよくわかりませんが、そのニュースでバンクシーを新しく知った人もいたのではないでしょうか。

飛んでいく風船は希望を示すとされているが、純真な少女の手を離れた希望が果たして世界に放たれた希望なのか、それとも大人になるにつれ希望を失っていくのか、捉え方は人それぞれです。個人的には後者をより強く感じますが、風船が離れて行ってしまう瞬間を目撃できる(認識できる)だけでもその後の行動は変えられると思います。大人になるにつれて子どものころに抱いた純粋な希望は薄れていってしまうかもしれないけど、その残影に従って大人としてできることをやっていきたい、そう考えさせられました。


個人的に好きなのはこちら。Laugh now, but one day we'll be in chargeとサルが首から下げているパネルに書いてあります。

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「今は笑うがいい、いつかは俺たちが支配する」こんなところでしょうか。歴史上、大体敵を軽視した帝王は祇園精舎の鐘の声的な流れで衰退し、時代が変わってしまうんですよね。今はヒトが世界を牛耳り、自然を搾取していますが、環境変動など、ヒトの力では対処できない猛威に屈するときも来るかもしれません。そういう意味でも、もう笑って経済活動を進めていればいいという段階は過ぎていると思います。また、環境問題だけでなく、人種間、国と国など現在の立ち位置にあぐらをかいていれば、すぐに取って代わられるのでしょう。。。

それと対照的なのがこちら。Monkey Parliament (Laugh now, but one day no one will be in charge)

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イギリスの下院(庶民院、緑色vs貴族院は赤色)の議会をパロディーにしたものですね。国民が選んだ議員がサルで置き換えられています。私たちが選んだ代表は時がたてば選挙で交代する。それまで時間をつぶしていれば、政治家としては生きていける。いつかは責任を取らなくてよいときがくる。イギリスの政治に限ったことではないのでしょう。私たち一人ひとりがしっかりと政治に向き合い、常に監視する必要性を訴えかけられている様にも思います。

その他にも宗教の祝日であるクリスマスが資本主義に利用されてしまうことに疑問を投げかけたChrist with Shipping Bags、

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バンクシーのアトリエの予想図、

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など、見ごたえたっぷりのバンクシー展でした!また、会場ではQRコードでオーディオガイドを自分のスマホにダウンロードでき、全作品について歴史や作品の意味を聞くことができます。全部で3時間くらいになりますが、家に帰ってからでも聞けるので、入場料以上の価値があるでしょう。


最後のグッズショップではBalloon GirlやLaugh now, but one day we'll be in chargeのTシャツやノート、トートバッグなどが売られていました。写真は撮れませんでしたが、外見は普通のトレンチコート、裏地を見るとBalloon Girlのコートは最高におしゃれでした!バンクシー、これからのフォローリストに追加です!


最後はおまけ。ベイ・クオーターのアロハテーブルでのモチコチキン♡美味しかったです。

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