あの日から
HGのワークショップから2ヶ月がたった。
あまりにもあっという間で、正直実感がない。
きっと、毎日昨日のことのように思い出すからだ。
小学生のお子さんがいる英語の先生に、HGのことを布教してみた。先生のお子さんはかなり引っ込み思案らしく、堂々と歌ったり踊ったりできるタイプではないとのこと。しかし、そういう子にこそ体験してほしい!自分の全てを肯定してもらえるあの時間を。
先生は、「もし(子供が)歌えずに端っこで固まってたりしたらどうなるの?」と僕に聞いた。
その瞬間、僕の全身をあの瞬間の記憶が貫いた。ヒーローが、僕を見つけて駆け寄ってくれたあの瞬間。
「大丈夫?歌いたくない?」って、声かけてくれます。
根気強く話しかけてくれます。
笑顔で歌えるまで、そばに居てくれます。
語る口調に思わず力が入った。
俺が本来ガンガン前に出るタイプであることをよく知る先生は、きっと想像もできないだろう――これが、俺の実体験だなんて。
俺にも、自分らしく胸を張れない瞬間があって、立ちすくんだ永遠にも思える長い時間があって、その暗闇から助け出してくれた人がいた。
トンネルから抜けた先に見えた輝くステージを、決して忘れない。
そんな経験を、全子どもたちにしてほしいと思う。