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この想いをどう言葉にしていいかわからない2

連絡が途絶えても彼から連絡が来ることはなかった。元々連絡と言っても業務連絡くらいしかしてなかったのでたいして気にならないのだろう、と半ば諦めて1週間が経った。

仲の良い同期からメッセージが来た。

「あんた彼氏、最近イライラしてるらしいけどもしかして別れた?」

驚いた。あんなに落ち着いて何考えてるかわからないような人が?

いや、でも単に仕事が忙しいからかもしれない。だから連絡はしないでおこうと思った。

次の日、地元の友達に久しぶりに会った。家族以外の人と地元で会ったのは初めてであったかい飲み物を飲んで、お互いの恋愛の話をした。順調そうな友達の話を聞いて少し彼が恋しくなった。

帰り道。東京と違って街灯が少なく暗い。私は何も考えず彼に電話をかけた。今思えば、ずっと連絡したかったのかもしれない。それか彼から連絡が来るのを待っていたに違いない。

呼び出し音が数回耳のそばで鳴り続けた。彼が出ることはない

これはもう終わりということなのだろうか、と耳元から離して画面を見ると【通話時間0:03】の文字。

私は慌てて耳元に携帯を戻す。

「どうしたの?」

いつもと変わらず落ち着いた優しい声。

その声を一声聞いただけで私は私が舞い上がっているのがわかった。嬉しいのだ。

大きく息を吸って吐いてから

「何してるのかな、と思って」と平然を装って言う。

彼は少し照れ臭そうに笑いながら

「…お風呂に入ってて」と言った。

「え?…つまり今裸ってことですか?」

「…そう…だね」

私は笑いが止まらなくなると同時にこの人はお風呂から裸で出てきて私の電話に出てくれたという喜びで、悩んでることがどうでも良くなった。

「連絡来なくてどうしてるのかなと少し気になった」と「もっと連絡したい」と言う彼の口から出る珍しすぎる言葉の数々に私は驚きと嬉しさでいっぱいになった。

結局、彼はお風呂に入りながら、私は遠回りしながら、たわいもない話を数分して電話は終わった。

電話を切った後、彼に好きだと伝えるのを忘れたと思い、急いで文字で伝える。でも彼から同じ言葉が返ってくる事はない。一緒にいた時は聞かないと返ってこないのでしつこいくらい聞いていたが、文字だと聞けない。もどかしさを感じた夜だった。

続く


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