見出し画像

春になったら

埼玉大会に向けて思うこと '24



東名をひた下ること約2時間。

夜が明けると一面に広がる雪、真っ青な空、
目一杯の富士山…
そして湖畔の水面に揺れる逆さ富士。

圧倒的な景色…そう、ここは三連休日帰り旅行先の山中湖。
温泉に浸かりゆっくりと積もった疲れを癒していく……

って、バカ。

合宿所だよ、汗くっせえ合宿所!

そんな優雅な休日が、僕に過ごせる訳がない。

ここに来た理由はただ一つ。
コーチを務める本学合気道部の春合宿が行われているからだ。
目下の目標は月末に迫る埼玉大会。
そして下級生の昇級審査。

埼玉大会には、2017年から参戦し始めた。
あれから早7年が経ち、すっかり定着した初春の恒例行事。
途中、コロナもあり3年間不開催が続いたが昨年大会が再開されてから出場したメンバーがほぼ健在(学生・社会人ともに)、またあれから一年間研鑽を積んでいるという事実から、今年の大会は昨年よりも白熱するのはほぼ確実だ。
演武に関しては何と6組!過去最多かもね。

ましてや、本学現役部員が埼玉大会で合気道以外の種目(捕杖・柔拳法など)に出場するなんて今まで聞いたこともないし、異例というか、異端というか…先駆的というか。
そう、先駆的…がいちばん正しいと思う。

新しい時代を創っていくのは、いつだって若者たちさ…


打込乱取の様子。決まり手は、受返胴打。

…5年前位は、"合気道部の後進が、合気道以外の種目にも関心を持ち、武田流中村派の武道そのものを深掘りしていって、試合に出ていく。いつかそんな流れができたら嬉しいな" と心の端で思いながら道場に通っていた。

だけど同時に、"その色気はどうにも美しくないな、稽古をやる以上、やっぱり自分の心技体を磨くことのみに集中すべきなんじゃないかな。そもそも自分はそんな高尚な立場にないじゃん"とも感じていた。

そんな逡巡も経て、今は「やりたい人はやればいいんじゃないかな」という程度。

ただ、「何か別の種目もやってみたい(かもしれない)!」と感じていて、少しでもサインを出している人が仮にいたとして、それを素早く察知し、サポート出来る準備だけは未だに欠かしていないつもりだ。

「やれるだけ、やってみたい」、その興味に応えるだけの環境作りをしたい。

…結局、詰まる所は人作りに尽きるのかもしれない。今はそういったことに興味がある。


捕技乱取。北海道からの参加者!

自分も未だ試合者の端くれであるので、大会に向けて諸々準備はしている点では昨年と何ら変わりはない。

ただ、上記の通り昨年からメンバーが変わらず(道場の方々ももちろん含め)技量、精度がアップしているのは合宿、普段の稽古を見れば明瞭であり、恐らく昨年よりも厳しい戦いになるだろうと思う。
試合者としては、正直怖い。

ただ、同時にとても嬉しい。

ここまで長々と、散々暴れさせてもらった。
返しても返しきれない恩を返していく頃合いだろうと思う。

自分を脅かし、置き去りにしていく若者を1人でも育てなければいけない(育てるというより、自立的に"育つ"環境を作りたい)と常々思っている。

この春の大会が夏の学生大会、そして冬の全日本へ繋がっていく序章になることを強く願っています。



どう見ても縁起の良いMt.富士


つ づ く よ ~ ~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?