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約束

破れてしまった約束の先


乾いた泣き声に混じる

最後の
ありがとう、さようなら。

何かが消える手前
これが私の命綱になった


約束をするのはとても苦手なんだ
自信がなくなって目を合わせるのが下手になる
もしものことばかりで頭がいっぱいになる
だから
私の結ぶ約束は全て守られて初めて約束になる
私の約束に守るも破るもない
守れない約束はしない。それが自分との決め事

言葉に責任を持て、とはきっとこういうことなんだろうね


失敗は繰り返す
人はあまり変わらないし学ばない生き物だ

ずっと知りたくなかったけど
どうせ、重い足取りだって明日には少し軽くなっているし、いつかの痛みだってずっとは抱えてられないんだよ


この先、守ると破るが混在する約束を交わしてしまったらどうしようか


傷つく約束は嫌いだ

暗黙の了解で許してくれないだろうか

心で小指を絡めてくれないだろうか

理解されなくてもいい、信じろなんて言わない

どうか絡める指の温度だけ覚えていてくれないだろうか


私は本当の音を拾う勇気なんてない

弱虫だ


悲しいことに、誰も傷つけずに生きることなんてできない

だって私もその辺に転がる言葉に沢山傷ついた

誰のせいでもないよ

私が適当に転がした言葉も誰かを傷をつけているのかもしれないね


また約束を失って

もう一度、最後のありがとう、さようなら。が耳を掠ったとき、

あの膝から崩れ落ちる感覚とやるせなさを感じてしまったとき、

どんな温度の言葉を綴ればいいのだろうか、

一体その言葉の錠剤が心で溶けきるまでどのくらいの時間がかかるだろうか、

温まったら後は冷めるだけ

そんなの悲しすぎるからさ
冷めてしまう前にすべて飲み込んでよ


いつになったらそんな薬を綴ることができるだろうか

命綱とは言うけれど
本当はずっと縛られていて苦しいんだ

いっそのこと言葉に毒を混ぜてしまおうか。


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