人参
気虚の処方を理解するためにはまず、四君子
湯を理解することが大切だと思う。
人参
白朮
茯苓
甘草
人参は朝鮮人参、高麗人参のことで、野菜の
にんじんとまったく別物である。
栽培に6年ほどの長期間がかかることと、一
度収穫した土地は続けて栽培できないほど根
に養分をため込まれるともいわれ、また、人
間のかたちに似ていることから人の精を有し
ていると考えられたりしてきた。
補剤の代表的なものとされるが、実は「傷寒
論」では補剤としては扱われていない。
高血圧の人には向かないといわれるように、
安易な補的な扱いは避けられる必要がある。
鈴木達彦さんは著書「生薬とからだをつな
ぐ」のなかで人参は外界と交流させる胃気の
脈のはたらきと中極に集めて固めるという人
精のはたらきの両面に寄与できると述べている。
これは東洋医学の大変大切なところなので
胃の気の脈と中極についてはまた次回考える
ことにする。
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