見出し画像

ストレスと痛みの関係

適度なストレスは、ほどよく交感神経を高めてくれて自律神経を適切な状態にしてくれるます(膝痛の方で、思い切ってえいやっ!と外に出ると案外痛みがましで歩けたというエピソードなど)。
しかし過度なストレス、疲労やイライラ、怒りなどは交感神経が度を越して亢進し、痛みを余計に増強させてしまいます。
また、痛みはなかなか目に見えづらく、理解してもらえないと感じる方も多いように思います。
慢性疼痛の当事者のストレスはもちろんのことですが、ご家族にとってもそれはストレスで、より良いコミュニケーションの質を悪化させる要因でもあり、医療従事者にとっても例えば、筋繊維痛症のコントロールがうまくいかない患者さんのケアには難しいケースがあったりもします。
 何か明確な原因が明らかになり、それを除去すればすんなり治るような、そのような因果論でうまくゆくケース(例えば整形外科的手術など)もありますが、そうでない場合のほうが圧倒的に多いように、長年鍼灸師としての経験からは感じたりします。
慢性疼痛は慢性疾患であり、急性とは別の疾患であり、複合的な原因がからみあっているので、集学的なアプローチが必要である事を厚生省も示していますが、器質的な原因探しをするよりも、ストレスがより痛みを強くさせることに気づいて、まずは過度なストレスを減らす対策からはじめることを是非おすすめいたします。よく眠ること、痛みに頑張っている自分をほめてやること、楽しい気持ちを大切にすること、病は気から、心の持ちようからも体は変化します。無常というように状況は必ずかわっていきます(悪い方ばかりでなくもちろん良い方にもです)。ほんの少し自分のご機嫌を取る方法を探すことは、複雑な原因や治療法を探す以上に、とても賢い方法ではないでしょうか?
最後まで読んでいただいた方へ、大変感謝いたします。

もしサポートしていただけたら、とってもとっても励みになります