見出し画像

居心地の良い居場所が見つかる

先日、『引きこもりバックパッカー:マイペースにゆるく海外を旅する思考法』という本をKindleにて出版しました。期間限定で1節毎無料公開しています。
ぜひ、コメント欄やツイッターなどで感想を教えて下さい。


公開済みの記事はこちらから↓
https://note.com/ryo11193/m/m599114c5ac6f


日本に居場所がないなら海外を旅すればいい。「海外に興味があるけどハードルを感じている」「これまでと違った景色をみたい人」「引きこもりがちな人」
そんな人たちがこれまでよりも旅が身近になるような、マイペースなゆるい旅とは? 海外旅に興味がある人、引きこもり生活に飽きた人、新しい自分に出会いたい人、必読。”引きこもりながら”海外を旅してきた筆者が提唱する、脱力系バックパッカー論。
りょいち                                 1997年生まれ。東京都出身。同じFラン大学に2度落ち、行ける大学がなくなる。約3年間の引きこもりの後、中学英語もわからない中、初海外で所持金6万円とバックパック1つ単身でジョージアへ。それがきっかけでそのまま4ヶ月間で計15ヶ国を旅した後、ワーホリビザで2ヶ月間オーストラリアへ。帰国後はインターンを経た後、ベンチャー企業でフリーランスとして活動しつつ、自身でIT企業を起業。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

とはいえコンフォートゾーンから抜け出すことは凄く勇気のいる行動です。それはずっと自分の居心地の良い空間に引きこもっていた人ほど、特に難しいように感じます。

引きこもりをしていると、社会に居場所がないような感覚になることがあります。新しい出会いもなければ友人との交流もなく、家では家族からのプレッシャーを感じても部屋の外に出ることが億劫で引きこもりが長引きます。

居心地がいいから引きこもっているわけなので、そのまま引きこもっている生活もいいですが、もし周囲の目線が気になるなら、知らない土地で引きこもれば誰も何も言ってきませんし、いっそのこと海外で引きこもってしまうのはオススメです。

 やはりなにか行き詰まったらたくさんの刺激を受けることで、自分のやりたいことや楽しく感じることに気づくことができますし、自分の世界も広がっていきます。

自分の知らない世界に行くことで、日本で暮らしていたら出会えないような人に出会えます。しかし、いきなり日本人がいない環境に行くのはハードルが高いと考えているのではないでしょうか。

そんな人にはゲストハウスがおすすめです。そこに日本人がいれば、たとえマイナーな国でも海外で日本を生きることができます。

海外のゲストハウスに行くと、様々な旅人や長期滞在者、外こもりの人と、引きこもりながらにして出会うことが出来ます。同じ日本人でも、一般的な人たちとは違う人生を選んだ人ばかりがいますし、外国人と出会うことでこんな暮らしもあるのか、と自分が知らなかった生活スタイルを知ることもできます。

 ぼくが旅していた東ヨーロッパ周辺国は物価の安さから職を持たずに長期滞在している日本人もいます。そこでは無職であることが恥ずかしいことではありませんし、必然とコミュニケーションが生まれます。

日本ではなかなか体験できない感覚だと思いますが、異国の地には日本人が少なく寂しい思いをしている人も多いので、日本人というだけで仲良くなれたりします。

 そこの人間関係にはお互いに良い感じの距離感があったりします。たとえば海外で出会う日本人とは、あだ名や下の名前で呼び合うことが多いです。

そのため本名を知らないで仲良くしているケースもあります。ぼくは元々ジョージアに1,2週間くらい滞在するつもりで日本を飛び出したのですが、そこの宿で出会った人に誘われて隣国のアルメニアで1ヶ月半引きこもることになりました。

 海外で引きこもってるだけでイベントやアクティビティが向こうから次々に飛び込んできます。ゲストハウスに行くと居心地がよくなって長居する人もいますが、そこに宿泊する人の多くは旅行者です。

たまたま宿で一緒になった日本人同士が色々な話をして、それぞれの目的地に旅立ちます。近すぎず遠すぎずの一定の距離感を保って接してくる関係性が存在していて、それが凄く心地いいんです。

関係性も浅いはずなのに海外のゲストハウスで出会うと、不思議と心を開いて話をしている感覚を持ちます。いま居場所がないと思っている人にも、海外には居心地のいい居場所が見つかるかもしれません。現地の日本人とコミュニケーションを取ることも意外に楽しいものです。

 ニートや引きこもりでも気にされないのも海外での特徴です。たとえば日本で「自分はニートです」と紹介しても周りの目がありますが、海外では旅人である以上ほとんどが無職なので、気にする必要もなくなります。旅をしながら収入を得ている人はほんの一握りで、ほとんどの人は日本でつくった貯金を切り崩して旅をしています。

 実際にも、70年代以降バックパッカーが日本でも増えてきましたが、80年代後半以降は日本のバブリーな流行を好まない若者の逃避場所にもなっていたそうです。(注2)

 特に世界一周旅行など長期間に渡って旅をしている人は、自分の旅に必死なのでいちいち干渉してくる人も少ない印象です。そのため、海外の日本人は互いの自由を尊重してくれる人が多いのも居心地が良い理由の一つです。

 旅を通して日本社会から一時的に距離を置くことで、抑圧から開放され旅に没頭することで気持ちがリセットされたり、自分のやりたいことや自分の居場所を見つけることができる、そんな懐の深さが海外にはあります。

人と関わらずに生きていくことは中々難しいですし、ちょうどいい距離感で接していればそれほどのストレスを感じずに人と交流できます。

外の世界の広さを肌で感じることでこれまで悩んでいたことがちっぽけに感じます。たとえば人間関係で悩んでいるのなら、今の人間関係に依存することがなくなります。今の人間関係がたとえ破滅してもいくらでも人はいるし、その中にもっと気の合う人がいるかもしれない、そう思うようになりました。

 新しい出会いやきっかけが訪れる引きこもりバックパッカー生活は、引きこもりでもハードル低く旅ができるのです。今でもぼくは定期的にひきこもりますが、さすがに1ヶ月間太陽の光を浴びない生活はもうしたくありません。

例えば、なにか用事を無理矢理にでも作ったり、知らない土地を散歩してみたり、定期的に外にでるようにして、居心地のいい引きこもり先を探す旅をするのも良さそうです。 

(注2)::須藤廣,(2008),「消費社会のバックパッカー-日本人バックパッカーの歴史と現状-」,『北九州市立大学文学部紀要(人間関係学科)』第15巻47−66
_______________________


次回は第3章「次の引きこもり先を探す旅」を無料公開します。

※各種SNSやってます。覗いてみてください

・ツイッター
https://twitter.com/ryo11193

・インスタ
https://www.instagram.com/ryo11193

プロテイン代にします!