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理容師夫と美容師妻でサロン開業できるの?

こんにちは!
石岡市Legareのオーナー小松崎です。 (@legare20211209

Legareレガーレは茨城県石岡市にある夫婦サロンで理容美容サロンです。

え?理容美容サロン?

理容室なの?
美容室なの?

どっちなのよ?って思いますよね。

実はLegareは理容室でも美容室でもあります。

僕 理容師 メンズ担当
妻 美容師 レディース担当


中々珍しい形だと思いますし夫婦サロンも減ってるようです。

開業準備している時に事例が中々出てこなかったので僕自身手探りでした。

同じ様に開業を考えている方がもしかしたらいるかもしれん!!

なので、これから理容師と美容師の夫婦サロンを開業しようかな〜と思ってる方に向けて解説していきますね。

  • 理容師と美容師の違い

  • 免許が違うとどうなる?

  • それぞれが開業するための条件

  • 理容師と美容師が一緒に働く方法

  • Legareが選んだ理由

  • ①時間とコスト

  • ②特技を活かす

  • ③自分がお客様だったら嫌なこと

  • Legareが理容美容夫婦サロンを選んで良かったこと

  • ①長所が伸びる

  • ②空間を上手く使える

  • ③相乗効果が狙える

  • ④緊張感と気楽さ

  • まとめ

理容師と美容師の違い

このNoteにたどり着いてくださった方は大半の方が理容師免許または美容師免許を取得している方々かなと思います。

理容師と美容師はもちろん免許が違いますよね。
数年前までは美容師が男性のカットだけをするのは法律上グレーでしたが今は緩和されて認められています。

元々の役割は
理容師 男性の方のカット、シェービングなどを行う理容業
美容師 女性の方のカット、カラー、パーマなどを行う美容業
大まかにこんな感じでしたが境界は無くなりつつあります。

それでも免許の違いはまだ残っていて大きな違いはシェービングができるかどうか。
もはやそれぐらいの違いです。


免許が違うとどうなる?

免許が違うということはできることとできないことがあります。
そもそも理容業や美容業は法律で認められていません。一般の方が行うと無免許で逮捕されます。

免許を取得したからあなたは特別に許可しますよー!というのが理容師免許、美容師免許なんですね。
自動車の運転免許と同じです。

免許を持っていないと無免許ですよね自動車も。

違う部分は
常に所持していなくても逮捕されない
→家に置いておいても大丈夫です。見せる機会はほぼ無いのですが開業の時には必要ですね。
更新がない
→一度取得したらよっぽどのことがない限り取り消しにもなりません。30年ブランクがあったとしても復帰できる職業です。技術的な問題はもちろんありますが

ここから先が一般の方は知らない方が多いです。
理容師は美容室では働けない
美容師は理容室では働けない

免許の種類が違うともう片方の店舗で働けないんです。
例えば30年働いたベテランでカットが世界一上手い理容師が美容室で働いていると無免許で逮捕です。
専門学校を卒業して免許を取得したばかりの美容師1年目の新人さんがカット、カラー、パーマなどを行っても問題なしなんです。(仕上がりは別問題)

つまり技術の有無ではなく免許を持っているかどうかという単純な理由ですね。

この免許の違いが理容師夫美容師妻で夫婦サロンをやる場合の最大の懸念事項になります。

それぞれが開業する条件

理容室と美容室を開業するための条件は色々ありますがざっくりと言うと
保険所の認可がおりる
開業届を提出する
この2つをクリアしていればOKです。

開業資金、運転資金、人件費、光熱費などなどは検索するといくらでも出てくるので省略します。

理容師と美容師ふたりで開業ということについて悩むのは保険所の認可の部分かなと思います。

保険所の認可は地域によって多少変わるそうですが
作業スペース(カット椅子、シャンプー椅子)が一定の面積確保→ぎゅうぎゅう詰めサロンはダメってことです
流水設備→手洗い場orシャンプー台が1つ以上
消毒→消毒器具&救急箱
毛取り箱→ゴミ箱 大きさは関係ない

設備に関してはこんな感じですね。
常時働く従業員が理容師または美容師が1人以上
2人以上の場合は管理理容師、管理美容師が1人必要になります。

ちなみに開業届を提出するオーナーは理容師免許または美容師免許どちらも必要ではありません。
あくまでサロンで働く人が必要なだけです。

オーナーは一般素人でも従業員が免許を持っていればOKです。

この辺は一般の方も知らない方が多いみたいです。

理容師と美容師が一緒に働く方法

ここからが本題!
やっとかよ…お待たせいたしました。

ですが今までの説明の部分が分かっていないと何も始まらないですからね。

基礎&おさらいだったと思ってもらえれば。

さて、理容師と美容師が一緒に働く方法はつまり無いってこと?

いやいやそんなことはありません。

だって現にLegareは共存しているわけですから。

実現可能なものは僕の知っている限りは3種類。

ダブルライセンス
理容室と美容室を作る
その他例外(…)

大きく分けてこの方法しかないかなと。
それぞれ詳しく解説していきましょう。

①ダブルライセンス
3つの方法の中で正攻法なのはこれ。

数年前からよく聞く言葉で今は少し取得も緩和されている方法がダブルライセンス。

理容師が美容師免許を取得、もしくは美容師が理容師免許を取得して両方の免許を取ること。

そうすれば理容室でも美容室でも働けることになり免許問題はすべきは解決されます。

保険所への登録は2種類。

理容室登録か美容室登録かどちらかしかありません。

カット専門店は理容室?美容室?どっち?とかたまに聞かれますが働いているスタッフの免許によって必ずどちらかの登録をしているはずです。
(稀に理容師美容師混同して働いているチェーン店があるそうですが違法です)

この方法の場合は理容師夫が理容室を開業する時に美容師妻は働けないので美容師妻が理容師免許を取得する!という感じですね。

逆もまたありますし二人揃ってもう片方を取得してふたりともダブルライセンスサロン!なんて打ち出し方もアリです。

大谷翔平の二刀流!理美容ver.!!!
とか見たらほぇーすげーってなるのは分かりやすい差別化ですよね。

②理容室と美容室を作る
次にこちらはちょっと変化球な感じです。

理容師と美容師が働けないのならそれぞれにお店を作っちゃえ!というのが理容室と美容師を作る。

形態は様々です。
テナントの場合隣同士を借りて右が夫の経営する理容室左が妻が経営する美容室となっている所もあります。

店舗を大きくして入り口が2つあって理容室の入り口、美容室の入り口と分けている所もあります。

入り口はひとつでも中に入ると仕切りがあって壁の向こう側は理容室壁のこちら側は美容室と分けているところもあります。

この場合大切なのが【壁で仕切る】というところ。

上の空間は空いていても天井まで届いていてもどちらでも問題はありません。

上下の空間ではなく【壁】というのがポイントです。

動かせるパーティションなどでは理容室と美容室の境目が移動できてしまうのでダメ
材質に関わらず誰が見ても【壁】というもの

女性のお客様いっぱい来たから【壁】を動かして美容室を増やして普段は理容室〜

ってなるとそれ動かせるから【壁で仕切る】ではないよね??と保険所から突っ込まれるからです。

後付の取ってつけたような仕切りではなく設計段階からの【壁】を用意するのが条件ですね。

もちろんそれぞれの面積、消毒、流し、ゴミ箱も必要

③その他例外
最後の3つ目は裏技…というか違法…

ズバリ理容室登録で知らんぷりして美容師を働かせる!

実際大手サロンなどではたまにあります。

理容室に併設してる美容室から忙しいから美容師がシェービングやシャンプーのお手伝いしに来たり…

シャンプーなら分かるけどシェービングも?
いやどっちもダメなんですよこれ。

シャンプーは確かにできる美容師さんですから。
それでも法律上はただのシャンプーが上手い素人。

美容師さんにシェービング練習させているサロンもあります(僕の修行時代のサロンもそうでした)

人手不足を一気に解決できる裏技なんですけど、なんですけど、なんですけどただの違法行為。

だって
あなたシャンプー上手いよね?手伝って〜え??免許??そんなのいらないよー早く早くー

こんな感じ。

法律上はダメなんですけど、バレなきゃいいじゃん!精神でやられているところは減ってるとはいえ今でもあります。

コストもかからないしすぐに実現可能なんですが…

僕はハッキリと推奨しません。

自己責任でお願いします🙏

というかやってはいけません

Legareはどの方法を選んだか

Legareがが①②③のうちどれを選んだか

ここまで読んでどれを選ぶかはそれぞれどう思われたでしょうか?

Legareは②理容室と美容室を作る を選びました

具体的な形としては
入り口がひとつ待合は2人ずつ待てるように(完全予約制なのでほぼ活用されてません)
シャンプー台、ゴミ箱をそれぞれ設置
壁を利用して半個室サロン

これが結果としてお客様から大変好評なんです。

というよりこの形のサロンに出会ったことが無いそうです。

夫婦サロンも減ってきている中理容も美容も兼ねている
という時点で他店とはかなり違うはずです。

もちろんこれだけではよくあるサロンの形の中に収まってます。

大切なのがここから。

理容師と美容師が一緒に働くという制約をメリットに変えた方法をお話していきます。

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