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眠れぬ夜のご褒美:読書感想文

しばしの休養をしていました。
温かいスキをいただきましたし、初めての温かいコメントをくださったぶらっくこーひー様にこの場を借りて心より感謝申し上げます。

体調が優先なので頻回な投稿はできませんが、noteはやっぱり私にとってはやりたいと思えることで、ゆっくりペースで続けていきたいと思います。

ようやく本が読めたので感想を書いていこうかなと思います。
大きなネタバレはないのでご安心ください。

概要

様々な背景を持つ人たちが悩んだり、疲れてしまったとき、ふいに出会うご飯。それも「夜食」というのがなんだかぬくもりを感じます。
6話の短編小説集で、様々な境遇の人たちが食事を通して温かみを得られ、元気になってまた前に進んでいきます。
そんなお話しの中でも特に印象に残った料理をご紹介します。

牛肉とクレソンの小鍋

このお店では小鉢もお鍋も使う材料は同じです。牛肉とクレソン。
でも4種ある小鉢においては少しの調味料の違いで4者さまざまな顔を見せてくれる。
そして同じ牛肉とクレソンを使った小鍋は心を温めてくれる。
その繊細な描写が私の心に残りました。
同じ食材でも調理次第で変わるその味は、登場人物の心情を表しています。
そしてクレソンにもドラマがあり、、。
ここからはぜひお読みになってお楽しみください。
続いて印象に残った言葉をご紹介します。

私、誰かにかわいそうだって言ってほしかったんだ

これは6話の中の1つのお話しに出てくる主人公のセリフです。
婚約直前で失恋した女性の話なのですが、少し自分にも刺さるものがありました。
もちろんこの女性と私の状況は違います。
でも私自身も10年近く苦労が続き、傷ついた自分を誰かに慰めてほしかったんだという主人公の気持ちは私の気持ちでもありました。
その後主人公は慰めてくれる人の前で泣きたいだけ泣き、気持ちが軽くなってお腹が空きます。そこで夜食の登場となるのですが、何が出てくるかは読んでのお楽しみに。

この泣きたいだけ泣いたらお腹が空いてきたってところ、今の私に必要なものはこれかもって思いました。
強くあろうとするあまり、余計に自分をしんどくさせていたのかもしれません。
あるいは悲劇のヒロインみたいな感じになっていたのか。(リアルに色々悲劇はありましたが苦笑)
私の代わりに物語の主人公が泣いて、お腹を空かせて、夜食を食べて幸せになってくれたので、私も読んでいて幸せな気持ちになりました。
最後にこの本を読んで感じた、正しくない食べ物について書いてみたいと思います。

正しくない食べ物は人を幸せにする

正しくない食べ物とは、一般的に身体に良くないと言われる食べ物のこと。
例えば夜中に食べるラーメンや夜遅くのファミレスで食べるパフェやドリアや寝る前のエスプレッソなど。
でもこの本にはそれを食べることで幸せに満たされる人がたくさん出てきます。
誰しも心当たりがあるのではないでしょうか。
私はたまに食べてもいいなと思います。
我慢なんてしなくていい、それで幸せになれるなら、十分いいものだって思いました。

まとめ

ここには色々な夜食が出てきます。
素朴なものから、夜に食べるにはちょっと罪悪感を感じるものまで。
でも全てにおいて共通するのは、食べ物が人を幸せにしているということ。
私も食について改めて考えるきっかけになりました。
自分が本当に食べたいものってなんだろう。
それを考えて自分なりにまとめたものをまた別の記事にしたので、それもお読みいただけると嬉しいです。

今回ご紹介した本も、よろしければどうぞお手にとって読んでみてください。

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あじさい
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