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#418 「エスケーサービス事件」東京地裁(再々掲)

2016年8月24日に配信した「会社にケンカを売った社員たち」第418号で取り上げた労働判例を紹介します。


■ 【エスケーサービス(以下、S社)事件・東京地裁判決】(2015年8月18日)

▽ <主な争点>
60歳定年制、定年慣行の存在など

1.事件の概要は?

本件は、S社に勤務していたXが同社に対し、労働契約上の地位を有することの確認、その地位を前提とした賃金等の支払を求め、これに対し、S社が定年または解雇による雇用終了を主張するなどして、Xの請求を争ったもの。

2.前提事実および事件の経過は?

<S社およびXについて>

★ S社は、ビルメンテナンス業等を目的とする会社であり、全国設計事務所健康保険組合(以下「健保組合」という)から全国設計事務所健康保険組合会館(以下「本件会館」という)の建物管理業務を受託している。

★ X(昭和29年生)は、S社との間で平成21年8月、労働契約(以下「本件契約」という)を締結し、本件会館の管理人室および守衛監視業務に従事してきた者である。

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<本件訴訟の提起に至った経緯等について>

▼ Xは26年3月13日、S社の代表者であるAから、60歳で定年を迎えることを前提に定年後の再雇用契約についての話し合いを持ちかけられた。これに対し、Xは60歳で定年であることなどについて異議を述べた。

▼ Xは60歳となった同月21日以降もS社に労務を提供し続け、下記の就労拒絶に至るまで、本件契約に基づくものか否かはともかく、同社からXに対して賃金が支払われてきた。

▼ Xは同年6月、S社に対して労働契約上の地位の確認を求める本件訴訟を東京地方裁判所に提起した。

▼ S社は27年2月、Xに対し、同年3月をもって労務の受領を拒絶する旨通告した。これに対し、Xは本件契約の終了を争い、同年4月以降も労務を提供する意向を示すなどしたため、同社は再度、Xに対し、労務の受領を拒む旨の意思表示をした。

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