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#288 「ロフテム事件」東京地裁

2011年6月22日に配信した「会社にケンカを売った社員たち」第288号で取り上げた労働判例を紹介します。

■ 【ロフテム(以下、L社)事件・東京地裁判決】(2011年2月23日)

▽ <主な争点>
定年後採用された嘱託社員の退職金請求等

1.事件の概要は?

本件は、L社の従業員(定年後に採用された嘱託社員)であったXが同社に対し、X・L社間の労働契約に基づく(1)未払労働賃金、(2)退職金、(3)時間外労働、(4)不法行為に基づく損害賠償等の請求をしたもの。

2.前提事実および事件の経過は?

<X、L社の退職金規定等について>

★ Xは、I社を退職した後、66歳のときにL社に入社し、平成17年5月1日~20年12月31日の間、X・L社間の労働契約(以下「本件労働契約」という)に基づき、同社の管理部長兼人事部長として稼働した者である。

★ XとL社との雇用契約書は1年間の期間を定め、Xの資格は嘱託社員、勤務時間は午前9時~午後6時で休憩時間1時間30分、休日は土曜日、日曜日、祝日とし、月額給与は30万円と記載されている。

★ L社の就業規則中の退職金規定には、「但し、日雇い及び臨時従業員については、本規定を適用しない。」旨の記載がある。

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<Xの月額給与が改定された経緯等について>

▼ 20年5月28日段階で、XはL社代表者に対し、昇給ないし給与調整を依頼した。その具体的な内容は「3月と4月を中心に休日出勤や時間外労働を考慮すると、実質的に平均週4日の労働となるため、月額給与を40万円、せめて38万円にならないかを考慮してもらいたい」というものであった。交渉の結果、同年5月分以降が月額35万円になった。

★ XはL社に在勤中、どの日にどのような業務を行ったかをその日ごとにダイアリーに記録しており、このダイアリーの証明力を減殺する具体的な根拠は存しない。

3.元嘱託職員Xの言い分は?

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