インフルエンザと母
数日前、風邪かと思い診察を受けた病院でまさかのインフルエンザ陽性を告げられた。
その時はまだ熱もそんなに高くなかったので、ゴロゴロと読書でもしようなどと気楽に考えていた。
しかし、そんな考えとは裏腹に夜になるにつれ熱がグングン上がっていった。
体中が痛く、気持ち悪い。
こんなに酷い熱は小学校の3年だか4年の頃に罹ったインフルエンザ以来だ。
こんな時どうすれば良いのだろうか。
熱でろくに回らない頭を必死に働かせて浮かぶのは、子供時代の私を優しく看病をしてくれた実家の母。
汗をかけば拭いたり着替えさせてくれた。
食べやすいお粥やリンゴを用意してくれた。
安心できる優しい言葉をかけてくれた。
発熱の影響だろう、母に看病してもらった懐かしい思い出ばかりが走馬灯のように駆け巡る。
しかし、今の私は結婚して夫と二人暮らし。
仕事の都合上、夫にまでインフルエンザを移すわけにはいかない。
買い物などは夫にお願いするにしても、接触を避けるため自分のことはできるかぎり自分でするしかない。
飲み水を取りに移動するだけで辛い。
終いには嘔吐してしまい、一人で片づける。
体に力が入らなくてペットボトルの蓋が開けられない。
持病はあるし体が強いほうではない私は、健康を意識した生活を送っていたこともあり、大人になってからはこんなにも熱を出すことがなかった。
持病の関係で寝込んだことはあるけれど。
だから、発熱しながらあれこれするのがこんなにも大変だとよくわかっていなかった。
恵まれていたのだと思う。
改めて子供の頃、母に付きっ切りで看病をしてもらえたことに感謝の気持ちでいっぱいになった。
もちろん仕事で忙しい中、買い出しに奔走してくれた夫。
電話で励ましてくれた妹。
優しいLINEをくれた夫の母。
みんなに感謝している。
最近は多少の無理をしてもなんとかなってしまっていたので生活が不規則になってしまっていたことも反省しつつ。
熱が落ち着いてからは念願のゴロゴロしながらの読書を楽しんでいる。
そして今後は、こう言うことにも備えて食べやすい食品や飲み物をある程度は容易しておいたり、発熱したら熱の低いうちにベッドサイドに必要なものを配置しておくようにしようと思った。
熱が下がってきた時用に読む本を何冊かストックしておくのも良いだろう。
今回は早々に読み終わってしまったので慌ててAmazonでポチっとした。
こんな時期にインフルエンザに罹るとは思っていなかったけれど、同時にたくさんの学びや気づきもあった。
今度、母の大好物であるチョコレートをお土産に実家に顔を出そう。