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小説とボカロ曲 5選


※トップ画像は、sasakure.UK(ささくれP)さんタイガーランペイジよりスクリーンショットをお借りしました。問題があればご指摘ください。


11月26日は、「ペンの日」

1935年のこの日、日本ペンクラブが創立された。ペンクラブは、文学を通じて諸国民の相互理解を深め、表現の自由を擁護するための国際的な文学者の団体である。ペン(PEN)は、文字を書く道具としてのペンをあらわすとともに、Pは詩人(Poets)と劇作家(Playwrights)を、Eは随筆・評論家(Essaists)と編集者(Editors)を、Nは小説家(Novelists)をそれぞれ表す。(11月26日 今日は何の日~毎日が記念日~

「いい風呂の日」で行こうかと思ったんですが、以前に「風呂とボカロ曲」は既にやってたので……

一方、赤月ゆにちゃんは。

全く知らなかったけど、SEGAこんなゲーム作ってたんか……

閑話休題。

ボカロ曲を作り始めるとき、メロディから作り始めるのを「曲先」、歌詞から作り始めるのを「詞先」と呼んだりするようです。他にもイラストからあるいは小説などから想を得て、曲をつくることも。私自身は曲を作ったことはありませんが、優れた創作物に触発され自分でもイメージを膨らませて創作したくなるのは分かる気がします。

小説をイメージ元にして作られたボカロ曲には、VOCALOID小説派生曲と言うタグが付くことがあります。

今回は、このタグから5選してみましょう。


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1.【鏡音リンオリジナル曲】タイガーランペイジ【PV】(ささくれPさん)

次世代未聞の相対性ランペイジ
正解なき正解すべて呑み込んで
存在自体否定さえ超重力肯定
理性は抗咆哮に消ゆ

(上)YouTube:2012/3/29、(下)ニコ動:2010/8/5

sasakure.UK(ささくれP)さん、あまりにスタイリッシュなプログレッシブ・変拍子テクノポップ。恐るべき酩酊感です。タイトルの「ランペイジ」は"暴れ回る"という意味。鏡音リン名曲で、ニコ動では131万再生。中島敦「山月記」を解釈・再構築した世界観ですが、このブラッシュアップは流石としか言えません。アルバム幻実アイソーポス収録曲。


2.ひまわり畑でつかまえて/flower(メルさん)

2017/12/24

メル / イズモリョウスケさん、花ちゃんロック。サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」からのイメージと思われます。優しい魅惑のメロディにイントロからぐいぐい惹き込まれ、歌詞でつづられた物語が気になってまた最初から聴きなおしてしまう……。メルさんも巡回推奨したいPさん。


3.【GUMI】シャンデリエ【オリジナルMV】(ぺぺろんPさん)

(上)YouTube:2018/2/27、(下)ニコ動:2013/3/11

ぺぺろんP(OzaShin)さん、哀しく切ないGUMI名曲。原作は、小川未明「赤い蝋燭と人魚」。人間のもとに人魚が訪れて幸せをもたらしながら、結局は誰も救われなかった物語を、胸を打つ美しいメロディと見事な調声で一編の作品に仕上げています。もっと評価されてほしいなあ……


4.【さとうささら】君の膵臓をたべたい【オリジナル曲】(ムラサキツユクサさん)

2017/4/14

新しめの本も紹介しておきましょう。ムラサキツユクサさん、住野よる「君の膵臓をたべたい」に感動して作ったファンソング。青春を切り取ったような、爽やかロックです。ささらさんの声も雰囲気に合って沁みますね。


5.神曲/初音ミク(R Sound Designさん)

泥濘の先に閉ざされていた
一度潜ったドアを開ける
そんな罪を重ねたままでいたいだけ

2018/5/16

R Sound Designさん。ダンテの代表作「神曲」(しんきょく;La Divina Commediaから題材をとっています。お洒落で優しく、聴き入るメロディですね。歌詞の解釈は難しいですが「神曲」の様々な場面が想起されるようで、きみね(君音舞)さんの解説も参考になります。

VOCALOSENSEさん主催のコンピアルバム『絶景魔法』収録曲。


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いかがでしたか? 原作を知っていれば深く楽しめるし、知らなくても元となった作品に興味がわく……創作同士の響きあいにも惹かれます。

ニコ動では「銀河鉄道の夜」をはじめ宮沢賢治や、

また「星の王子様」などに題材をとった作品がいくつか散見されました。

もしお暇でしたら、一度聴いてみてください。

VOCALOID小説派生曲タグも、隠れた名作の宝庫。いろいろ探してみるのも面白いと思いますよ。

それでは、今日はこの辺りで。


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