見出し画像

人間観察。おっさんに特化した。

こんばんは。

本日もれふとです。
私は人間観察が好きです。

路上で練習しているダンサー
路上で歌を歌っているアーティスト
何気ない世間話

おしゃべりだけじゃなく、その所作であったり目線の配り方
その人の個性が出るような部分を見たり感じたりするのが好きなのです。

上記で挙げたような、夢を追いかける人達のキラキラしたオーラとか、
電車内でキャッキャしながらくだらないような内容だけど、
そんな話を楽しそうに、とても楽しそうな笑顔で話している姿など、
そんなところをなんとも言えない真顔で観察しています。

ニコニコ見てたらただの変質者ですから、至って真顔です。

そんな私が中でも特に好きなのが、

一人でご飯を食べているおっさんです。

上記で挙げているような人達をフリに使っているわけではないのです。
そんなシーンを見るのも本当に好きなんですよ?
嘘は一切ついておりません。

ただ、孤独にご飯を食べているおっさんを観察するのが一番面白いのです。

ここだけ見てみると確実に引いている方が多いと思いますので、
皆様にご理解いただけるように、順を追ってご説明差し上げたいと思います。

どうか、耐えて、それでも、無理のない程度に最後までお付き合いください。

色々な飲食店がある中でも特にオススメなのが日高屋みたいな中華屋さんです。
小綺麗な飲食店では見ることの出来ないおっさん達を観察する事ができるからです。

それでは、オススメを押さえていただいたところで本編に入りたいと思います。
…どうぞ。

◆そのおっさんの本質を見る事ができる

基本的にはここが最も重要ではないかと思っています。
孤独に一人でお昼ご飯を食べに来ている為、基本的には何を頼もうが
何をしようが我関せず みたいなものを色々な所作から感じる事ができます。

ネクタイをおもむろに緩め、タオルがあれば躊躇せず顔面を拭いたり、
誰にも気を使わずにドカッと椅子にすわってメニューをバラバラしたり、
まだ何も食べていないのに舌打ちのように口を鳴らしてみたり、
お水を一口飲んで「ッツァアアッ!」と、ビールで流し込んだ時のような音を発したり。
まだ、何も食べてないのに。

もうこの時点で人間観察が好きな人はぐっと惹きつけられたかと思います。
誰にも気を使っていないおっさんの所作、その一つ一つが全てツッコミポイント言っても過言ではないでしょう。

だって、まだ何も食べてないのですから。

◆3大欲求から見るおっさん

ここにまた素敵なドラマがあります。
いざ、例えばオススメで挙げた日高屋でニラレバ定食を頼んだおっさんがいたとします。
あ、実際のところいました。
今はコロナの影響もありパーテーションがあったりしますから、
顔面が見えず、首から下あたりしか見えないところもまたオツだったりします。

そのおっさんが割り箸をわり、砥石で武器の切れ味を上げるモンハンのハンターのようにシャッシャッと割り箸を研いで、
おもむろにお酢をレバニラにぶっかける豪快さ。

まだ一口も食べてないのに。

そこからお素麺をすするかのような「ズゾソソォッ!」と、言う豪快な音とともに、
レバニラを口に運ぶ手慣れた手つき

箸づかいが少し悪く、少し口の端にはみ出していたのであろうニラを吸引力でカバーし、一気に全てを口の中に収めこむ、その小慣れた口つき。

ンチョッ…ンチョッ

みたいな活字にし難い謎の音を響かせつつ少し焦り気味に白米をとり、
ソオッ!!と言う音を追加させて口中調理を始めるその威厳と風格を兼ね備えた立ち振る舞い。

荒めの鼻息を吐きながら咀嚼を楽しむ間も無く、盛大に咽せるそのお茶目さ。


…まだ一口目なのに。
…ある程度味付けを見てからお酢を入れるか検討すればよかったのに。

もうここまで来たら誰もがおっさんに釘付けですよね。
3大欲求の1つである食事、それを何万食と食べ続けてきたおっさんの
誰にも気を使わない食事っぷりこそ、本能的な芸術がそこに生まれるのだと私は確信しております。

◆本音と建て前的なおっさん

そして、最後は本音と建て前的なそのおっさん達のギャップも見逃してはいけません。
サラリーマンのようにスーツでビシッとカッコいい姿をしているにも関わらず
レバニラ汁をスーツにこぼし、白米をほっぺにつけてみたり、
箸の持ち方もなんだか子供っぽかったり。

そのギャップがまた人間観察、
いえ、最早おっさん観察の醍醐味の一つと言えましょう。

逆にへろっへろのタンクトップにメーカー不明のスウェットみたいな格好で入ってきたおっさんが、手を合わせて
「…いただきます。」
箸使いも良く、お酢もかけ過ぎず、更にはハネに気をつけながら丁寧に野菜たっぷりタンメンを食しています。

人は見た目によりません。
それを強く感じられるのは
日高屋さんのその本能を掻き立てる美味しい食事のおかげなのかもしれません。

隣のレバニラおっさんはお昼休憩後
「係長〜!また中華食べたんですか〜!もぉ〜!」
って言われる為にわざとやってんのか?と思うほど激しくレバニラと戦っているようにも見えてきます。

おっさんを見て、おっさんを思うこの気持ちをなんと名付ければ良いのでしょう。


そんなおっさん達を見ていると、
本音と建て前的なものを孤独な食事から感じてならないのです。


さぁ、如何だったでしょうか。
ここまでご覧になった皆さんはもう日高屋でおっさんを探してしまうことでしょう。
バーミヤンではダメなのです。
ファミリー感が、強過ぎてしまうから。

人間観察からその人が見えてきて、応援したくなったり、惹かれてしまったり、
意外性を見てキュンとしてしまう事さえあるかもしれません。

ただ、孤独なご飯中のおっさんは別格です。

ダウンタウンの松っちゃんがおっさん劇場をしていたのは、
きっと同じ気持ちであると、感じざるを得ません。

それではまたいつか、日高屋で。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?