クッキー☆厨は電気羊の夢を見るか?
ものすごいことをする人が現れました!
とにかく聞いてみてください↓
ああ^~パパになるぅ~
RI姉貴の声をAIに学習させて、自分の声をRI姉貴そっくりに加工するという技術のようですね。聞けばわかると思いますが、ものすごい再現度です。知らない人が聞いたら本人が復活したと勘違いするレベル。
これまでも好き勝手喋らせる技術はありましたが、これは一線を画すと思います。
例えばキメラ語録や人力ボーカロイドと呼ばれるものがありました。
しかしそれらは誰が聞いてもぎこちなくに聞こえます(そのぎこちなさが面白味ですが)。それらと比較して、AI怜姉貴の自然さは圧倒的です。
また、偽NYN姉貴などのモノマネとも別物だと思います。
モノマネとは違い、このAIが配布されれば誰でもRI姉貴の声を出せるからです。現にAI怜姉貴のアカウントも複数人で運営されているみたいですし。
安祥兄貴がツイッターで
「本当はその技術を公開したかったのですが、危険だと言われてしまったので、現在は一部の人(数人の運営スタッフ)にしかアクセスできないようにしています」
と表明していました。軍事転用可能な超技術みたいな扱いで笑っちゃうんすよね。
この技術があればBB劇場をフルボイス化したり、キャラソン量産したりとか出来そうですね。夢が広がります。
しかし、僕はここで少し疑問に思いました。
「このAI怜姉貴を、RI姉貴として扱っていいのだろうか」と
今回の記事のタイトルはフィリップ・K・ディック作のSF小説、
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」のパクリです。
この小説は、「奴隷労働から逃げ出して人間社会に紛れるアンドロイド」を見つけ、抹殺する、賞金稼ぎのリック・デッカードが主人公です。
外見では全く区別がつかない人間とアンドロイドを見分ける手段として作中用いられていたのは、「感情移入の有無」を確かめるというものでした。
人間だけが他者に「共感(エンパシー)」できると。
しかし、主人公リックは物語の中盤で、アンドロイドを始末することに対して、これまで何の感情も抱いてこなかったことに気づき、自らがアンドロイドなのではないかと疑い始めます。
また、アンドロイドの親玉のロイは妻のアームガードが撃たれたことで、悲痛なさけびを上げ、大した抵抗もせずに同じく撃たれ死にます。
人間にも感情移入しないときはあるし、アンドロイドが感情移入するときもある。つまり、人間とアンドロイドとの違いが最終的にはうやむやになるのです。
では、クッキー☆における人間(怜さん)とアンドロイド(AI怜姉貴)の間の差はなんでしょうか。
まず挙げられるのは、声優本人が絡むトラブルの有無です。
怜さんはクッキー☆厨からたくさんのセクハラや脅迫を受け、さらには個人情報の特定までされてしまいました。
しかしAI相手ならセクハラはしても意味がありませんし、たとえ製作者の安祥兄貴に脅迫や特定をし、引退に追い込んだとしても、ツールが公開されればAI声優は無限に出てきます。
さて、声優にセクハラするのは面白いでしょうか?本当にそれはクッキー☆の面白さの本質なのでしょうか?
僕はこうしたトラブルがクッキー☆声優には必須だとは思えません。
また、配信にも差は出てくるでしょう。
怜さん本人が喋るのと、赤の他人がRI姉貴の声で喋るのでは内容は違ってきます。
でも、怜さん本人がしゃべることってそんなに重要なのでしょうか?
僕たちが好きなRI姉貴はMADや演技で形作られたRI姉貴であり、怜さん本人の性格が反映されているものではないのです。
怜さんの姉は宇月幸成さんではないし、さなななさんに追いかけられてるわけではないし、ナプキンを本当に食べたわけではないし、ちんちんは生えてないし、うんこを食われることもありません。
きっと、本人であったとしても僕らが望むような配信は出来ないと思います。
ネット上のつながりって特殊ですよね。兄貴とか、愛娘とか、嫁とか呼びますが、実際には会ったこともなければ、名前も容姿も知らないことが多い。そんな中で僕たちは何をもって他人を識別しているのでしょうか。
アカウント名?アイコン?声?作風?言動?…
ここではそれらを総称して「共通認識」と呼びましょう。
僕らが声優を識別するとき、その基準になるのは共通認識のみであり、新素材に求められるのはいかにその共通認識に沿っているか、もしくはそれを書き換えてしまうほどのインパクトがあるかということです。
僕が言いたいのは、本物の怜さんであろうと、AI怜姉貴であろうと、クッキー☆的な観点から見ればそこに然したる差はないであろうということです。
RI姉貴に抱いている共通認識である「まるで少年のようなかわいいあどけない声」が満たされているならば、その声は十分に素材となりえるでしょうし、それをRI姉貴として利用することは全く間違っていないと僕は思います。
ただし、これはクッキー☆的な観点から見た場合の話です。
勝手に声をマネできるツールなんて普通に考えたら問題大アリでしょう。
誰か知らない人が自分の声で好き勝手喋っているのは凄く気持ち悪いです。
配布を止めた安祥兄貴の周りの人たちは正しい。
怜さんが人格権侵害で訴訟したら普通に勝てそうだと思う。
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