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記憶に留めたい私の推しクラブ

フットボール好きの私がヨーロッパサッカーを観始めて、かれこれ12年の月日が経つことだろう。最初は、漠然と「わぁ〜、凄ぉい!うまぁい!!」みたいな感覚で観ていた。とくに”2010 FIFAワールドカップ ラウンド16 パラグアイvs日本(0−0 PK5-3)”で駒野友一選手がペナルティキックを外して負けた試合と”決勝戦 オランダvsスペイン(0−1)”でイニエスタ選手が116分にセスク・ファブレガスのパスから劇的決勝弾を決めて優勝した試合は、幼い頃、フットボールの試合に観ハマったきっかけの美しい思い出として鮮明に脳裏に刻まれている。

後にJリーグでも活躍したA・イニエスタ(当時25歳)

そんな私がシーズンを通して大きなクラブはもちろん、その1シーズンの戦線予想の下馬評を覆し大躍進を遂げるような、中堅〜小さなクラブを追うこともフットボール観戦をするに当たって非常に面白く、これもまたフットボールの醍醐味であると思う。例えば昨年の22−23シーズンでいうと、
プレミアリーグ:ニューカッスル 勝点71 リーグ順位4位(CL圏内)
ラ・リーガ:レアル・ソシエダ 勝点71 リーグ順位4位(CL圏内)
ブンデスリーガ:ウニオン・ベルリン 勝点62 リーグ順位4位(CL圏内)
など以上のクラブが1シーズンを通して調子が良く大躍進を遂げたクラブと言えるだろう。(個人的な主観)
過去にこのようなビッククラブ以外が一定の成績を収め大躍進を遂げた例は、
15−16プレミアリーグ:レスター・シティ 勝点81 (優勝)
このミラクルレスター”奇跡の優勝”が真っ先に思い浮かぶ。
当時レスターに所属していたすべての選手が大好きで毎試合実家のテレビに釘付けになった観戦していた記憶がある。
その中でも特に好きだったのは、レオナルド・ウジョア(FW)である。後半途中から出てきては、185cmの長身を生かしてパワープレーの中心となりそのポテンシャルを遺憾なく発揮するこの選手に対する夢と期待が溢れ出ていたのだ。
ウジョアのプレーで印象に残っている試合は、ハマーズ戦の劇的同点PK弾。これには雄叫びをあげては、親に叱られた記憶がある。それくらい素晴らしい瞬間だった。

そして、今シーズンの23−24もまた、沢山の番狂わせが起こっている。
23節終了時点で
プレミアリーグ:アストン・ヴィラ 勝点46(4位)
その他、過去に横浜FMでも指揮していたポステコグルーのスパーズやライスが移籍した資金でチームの大構築に成功したハマーズ、またバスク出身イラオラのボーンマスも着々と順位を上げていっている。
またセリエAでは、元イタリア代表のチアゴ・モッタ率いるボローニャが好調であり(22試合 36p)ブンデスリーガでは、先ほど述べた2010ワールドカップの優勝メンバーであり元スペイン代表のシャビ・アロンソ率いるレヴァークーゼンがバイエルンを抜いて首位に位置している。(20試合 52p)ラ・リーガのアトレティック・クルブはもちろん、カナリア諸島のラス・パルマスもまたピミエンタ監督の下ティキ・タカを彷彿とさせるエキサイティングなフットボールを展開しており、目が離せない面白い今シーズンだ。

そこで、ミラクルレスターに続き今回自分の記憶にとどめておきたいスモールクラブが
スペイン カタルーニャ州 ジローナに本拠地を置くフットボールクラブ

ジローナFC

について掘り下げていきたい。
クラブの愛称は”ロス・ロホイブランコス”
1930年7月23日創設され、1万3286人収容のスタジアム”エスタディ・モンティリビ”を所持する。会長は、デルフィ・ヘリさん。監督は、ミチェルである。
ジローナは、国内で5部相当の地域リーグまで降格経験があり、2022-23シーズンに2度目の1部昇格を果たした。この年は、プリメーラで10位になり終盤戦では、もう只者ではない風格を示し始めていた。

監督のミチェルとは、正式名称:ミゲル・アンヘル・サンチェス・ムニョス。
1975年10月30日生まれ(47歳)スペイン・マドリー出身。
ラージョ・バジェカーノのカンテラ育ちでありポジションはMF。

彼は選手の心をつかむ技術に秀でているんだとか。
彼のコーチング哲学は、

「サッカーの情熱を共有し、選手たちに夢を見せて最大限の力を引き出す」こと。

であり、21−22シーズンでは、6位スタートからトップリーグへの昇格を実現。
更に22−23シーズンでは、最後の試合までヨーロッパのカップ戦の出場権を競っていたのだ。今現在は、カタルーニャ語を習得し、メディアやサポーターとの関係も良好に保っている。是非ともチャビの後継者でバルセロナの監督に就任して欲しいところ。
ミチェル監督のフットボールは、鮮烈されたポジショニングからプレイヤーが変幻自在にモビリティを付けることによって生み出される超絶ハイインテンシティのスペクタルなフットボールである。
少々言葉が難しくなりすぎたため簡単に申しますと
”現代的なポゼッションサッカー”
と言ったところだろう。
これを可能にしている監督力・指導力はもちろん若く活力のある選手たちが揃っているのも必要不可欠な要素であるだろう。

23−24 主なスタメン

注目選手は、
FW:タティ退団の穴を埋めたウクライナ得点王のドフビク(26)。同じくウクライナのカットインドリブラーRWツィガンコフ(26)
LW:サヴーニョことサビオ(19)は、今シーズンにオランダのPSVから加入した順足の俊足縦突破型のエストレーモであり、この冬の時点でマンチェスターC加入の噂が囁かれている。
MF:ピボーテのアレイシ・ガルシアは、正確無比なロングキックと豊富な運動量で空いたスペースを掃除する。プレースキッカーの役割を担い長短のパスを織り交ぜながらゲームを組み立てるプレーは圧巻であり、私好み。昨シーズン活躍したオリオウ・ロメウがバルサに移籍し、その穴を上手く埋め、本人もバルサに憧れがあると発言しており話題ともなった。
SB:ミゲウ・グティエレス(22)は、レアル・マドリーのカンテラ出身の超攻撃的ラテラルで2.4のハーフレーンを効果的に使い、ボールの出口となったり、ポケットにタイミングよく侵入するなど近代的な選手だ。またヤン・コウト(21)は、保有権はマンチェスターCが持っているセレソンの超攻撃的ラテラル。張ったところでボールを受けると、中へのカットインドリブルやインテリオールと上手くワン・ツーをして相手のプレッシングのベクトルを折り前進するプレーは天下一品である。ファイナルサードでも得点に絡むプレーを得意としており、ドフビク、ストゥアーニとの連携も申し分ない。
CB:これだけは言っておこう。いぶし銀のブリント(33)は忘れるな。この人の加入が私たちの見えないところで如何に貢献しているのか、それは忘れてはならない。
他にも沢山いい選手がいて紹介しきれないが、最後に私のお気に入りの選手。

イバン・マルティン・ヌニェス(Iván Martín Núñez)

恐らくビジャレアルCFのカンテラ出身であり、アラベスのレンタル移籍を打ち切り2022年1月27日の冬の移籍でジローナに加入した。
この選手は目立たないんだ。だけれど常に効果的なポジショニングを取り続けており、必ず居て欲しいところに居てくれる選手。サッカーIQがものすごく高いんだろうなとプレーを観ていて感じる。マンCのベルナルド・シウバの似ていると個人的には思う。まだ25歳。遅咲きのパスカル・グロスのようなステップアップ×飛躍を期待している。

ボール保持時:2−3−5で配置で相手を押し込み、二次、三次と連続した攻撃で相手を殴り続ける。
ボール非保持:4−4−2のソリッドな守備で奪ってからのカウンターは速く恐ろしい。

最後に…
ジローナはホームでの雰囲気がいつ観てもファン・サポーターのチャントに感動を覚える。
アンセムのジローナ〜、ジローナ〜は鳥肌モノであるし、ゴールを決めたときの選手の名前をコールするシーンでも感動する。バルセロナと同じカタルーニャにあるということなので、カンプノウに行った際は必ずモンティリビも行こうと思う。

それくらい今シーズンのジローナにハマり魅了された。

23節終了時点で17勝5分1敗の(勝点56)2位につけており、首位レアル・マドリーとは、直接対決を残してポイント差は2である。これに勝って勝ち続けて優勝してほしいし願っている。

さぁ、シーズン終了したときには、どんな光景が見られているのだろうか。

これからが楽しみです。

2024年2月7日水曜日


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