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140文字で人の心を動かすツイートはどう作られているのかを考察する

140文字みっちり書かれたツイートに、うっとりすることがあります。

同じような内容でも、140文字のテキストの組み立て方によって、伝わり方が違いますよね。ツイートもコンテンツ作りなわけで、どういう内容だと反応が多くなるのか、ものすごく興味があります。

このコラムでは、人の心を動かす140文字ツイートが、どのように作られているのかを考察してみようと思います。

Twitter道場でLTをやった

コラムの内容は、ナイル社内で行われているTwitter道場で、LTをしたときの内容がベースになっています。

■Twitter道場とは?
ナイルの顧問であるベイジの枌谷さん(@sogitani_baigie)が師範となり、ナイルの社員がTwitterで情報発信を行う道場になっています。
詳しくは、弊社の大澤が書いているnoteにまとまっています。

当日の様子はこんな感じでした!

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1年分のツイートを採集した

LTでは、「140文字で人の心を動かすツイートの作り方」をテーマにしました。

Twitterでは、
①だれが
②なにを言っているのか
③そしてどう伝えるのか?
この3つの要素が大事だと思うのですが、個人的には③が気になるんですよね。140文字という制限された中で、どのようにテキスト化すると、人の心は動くのか。

③はある程度、再現性があるのではないかと考えたのもテーマにした理由です。そこで、①②をなるべく固定して、③だけを考えるために、Twitter道場の師範である枌谷さんのツイートを分析してみることにしました。

コメント 2020-03-16 123456

枌谷さんの1年分のツイートを採集していきまして、条件は以下です。

■条件
・いいね800以上のツイート
・テキスト主体のツイート(箇条書きはのぞく)
・期間は2019年1月~2020年2月

スプレッドシートで、枌谷さんのツイートをまとめていきました。

コメント 2020-03-12 174656

全68ツイートから、どのような傾向があるかを考えていったのですが、その中から個人的にお気に入りのツイート2つをピックアップして、具体的に分析してみましょう。

ツイート分析①人見知り

このツイートは、大人になって「私は人見知りです」と言うべきではないという内容ですね。1100を超えるいいねが付いています。140文字のなかで読み手にどのような感情が生まれているのか、少し解析してみます。

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ツイートの冒頭で、どのようなテーマなのかが明示されています。「私は人見知りです」は、けっこう言ってしまう、あるいは聞いたことがある言葉なので、「共感」が生まれます。

次に「大人が言うべきではない」という箇所では、「納得」感が出ています。それと同時に、断定口調であることで、自分はどうなのか少し「不安」な状態にもなります。

ここからがうまいなぁと思うのですが、「元人見知りとして」という文言が入ってきます。「なんだ、人見知りの気持ちがわかる人なんだ」と等身大な感じが出てきて、「信頼」につながります。そして、「安心」もしますよね。不安のあとに安心を与えることで、反応したくなるツイートになっているのです。

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※漢字率とひらがな率は、以下のチェッカーを使用しました。

ツイート分析②英語を使うな

2つ目はこちらのツイートです。サイトのメッセージに英語を使うな、という内容で、8,600以上のいいねが付いています。同じように、解析してみますね。

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このツイートは「口を酸っぱく言っているのが」という入り方で、注目されやすい導入になっています。そして、「100%覚えてない」とユーザーテストをエビデンスに断定することで、「信頼」できると感じさせます。

最後に、会社として「非推奨方針」にしていることがわかるので、読み手には「納得」する気持ちが生まれます。

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反応されるツイート3つの特徴

上記2つを含めた、いいね数の多いものをベースに、反応の多いツイート3つの特徴を導き出してみました。

コメント 2020-03-15 191739

■反応されるツイートの3つの特徴
1.ビジュアルで内容わかる
2.リアリティがある
3.感情への訴えかけがある

それぞれ補足していきますね。

1.ビジュアルで内容わかる

これはパッと見たときの印象ですね。テーマが明確に伝わることはやはり大事で、冒頭でわかりやすく伝えてしまったほうがよさそうです。また、漢字が多いと読みにくいと思われてしまうので、ひらがな6:漢字4くらいの配分なのかなと。さらに、140文字みっちり書いているツイートが伸びている傾向がありました。

2.リアリティがある

 ウソくさいものは見抜かれちゃいます。体験からの言葉になっているかどうかが重要ですよね。例えば、会話体が入ると、実際のやり取りがあったと感じさせるので、リアリティが生まれます。

また、断定する・断定しないを使い分けているのは、個人的には大きな発見でした。「ツイート分析②」もそうですが、エビデンスのある内容は断定でいい。一方で、断定せずに「思います」を使ったツイートも多くて、そこに誠実さが生まれるのかなと。無理に断定しなくてもいいのですね。
(枌谷さんがTwitter道場で話していた内容によると、「思う」を使うことで、誤解を与えないようにしている・炎上しないようにしているということでしたが…)。

3.感情への訴えかけがある

これが最も重要になりますが、「共感できる」「発見がある」「等身大感がある」といったように、感情への訴えかけの要素はマストになります。1,2も読み手への感情への訴えかけの要素とも考えることができますよね。どういう順番で情報を出して、どういう文言で伝えるのか、テクニックが問われるところです。

140文字にさまざまな要素が詰め込まれている

ツイート分析をやってみて、140文字しかないのに、さまざまな要素が詰め込まれているのだなぁと思いました。なぜこんなに反応されているのかを、感覚的につかめるので、今後も考察していきたいなと。

ただ、意識しすぎるとツイートできなくなる落とし穴にハマることがありますのでご注意を!実際にこのLTの前、ツイート数が激減でした…。

あと、140文字の推しツイートがあれば教えてください。採集しに行きます!

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