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レデラジ♯4「色の違いが分かりづらい」いっちーさんが語るその特性と体験

ひとりひとりが過ごしやすい社会をともにつくるをミッションに活動するLedesone(レデソン)のショートラジオ番組「レデラジ」

第4回目のゲストは色覚障害とADHDの当事者でLedesoneのデザイナーとしても活動するいっちーさん。
今回は色覚障害当事者のいっちーさんの特性、見えずらさ等の困りごとについてお話ししていただきました。

レデラジはnoteではテキストとしてSpotifyでは、音声で楽しむことができます。

※テキスト版では読みやすくするため表現等を変えている部分があります


Ten
「ひとりひとりが過ごしやすい社会をともにつくる」をミッションに活動するLedesoneがお届けする「レデラジ」。
モデレーターのTenです。

レデラジでは毎回様々なゲストと一緒に、Ledesoneが取り組むインクルーシブデザインに関することや、見えづらい違いの特性を持っている方と一緒にお話をしていきます。

今回のゲストは、Ledesoneで一緒に活動するいっちーさんです。
いっちーさん、よろしくお願いします。


いっちーさんの仕事について

いっちー
よろしくお願いします。
いっちーです。
そうですね、今Tenさんと一緒にLedesoneでに活動していますが、なんでそういった活動をしているかというと、個人的に元々色覚障害とADHDについての意識が強く、それについてよく考えることがありました。

また、色覚障害も持っているんですが、デザイナーの仕事をしているため、普段の仕事の中でも色覚障害やADHDについて考えることが多いです。
そういった経験から、自分で普段から特性について勉強したり、発信活動をしている中で、TenさんとLedesoneで活動をすることになりました。

Ten
ニューロダイバーシティやいろんな障害・特性についての考え方について、いっちーさんが普段ツイートされていることにすごく共感しています。
僕がたまたま東京に行った時にお会いできませんかと声をかけ、ご飯に行ったのがきっかけで、そこから一緒に活動することになりました。

Ten
そしてLedesone以外に、もう一つ別の仕事もされていますよね?

いっちー
そうですね。
Ledesoneで特性について発信している一方で、元々デザインの仕事をしていて、今はARやVRといったバーチャルな情報を空間的に扱うコンテンツを作る仕事もしています。

Ten
ARとかVRとか、拡張現実って言うんでしたっけ?

いっちー
そうですね。
AR(Augmented Reality)は拡張現実、VR(Virtual Reality)は仮想現実です。
現実にバーチャルなデジタル情報を重ねるのがARで、仮想空間に自分が行くのがVRという違いがあります。

色覚障害について

Ten
ありがとうございます。
いっちーさんが色覚障害を持ちながらデザイナーの仕事をされていることがとても興味深いです。
後ほどその点について詳しくお聞きしたいと思います。
まず、色覚障害について、どのような障害や特性なのか教えていただけますか?

いっちー
色覚障害というのは、一般的な色の見え方とは違った見え方をしている。
色の見え方が大多数の人とは異なるといった特性を持つ人たちがそう分類されたり、診断されたりすることがあります。
何らかの原因で後天的に色覚障害になる人もいますが、基本的には先天的に生まれつき違った色の見え方を持っている特性です。
僕の場合親も同じような特性を持っていて、その特性を生まれつき受け継いでいます。

色覚障害に気づいたきっかけ

Ten
いっちーさんが自分に色覚障害があると気づいたのはいつ頃ですか?

いっちー
割と早いうちから違和感はありました。
自分の場合は絵を描くのが好きで、色を塗る時に「ちょっとおかしいな」と感じることが多かったです。
でも、自分以外の人が自分より絵を描くことに慣れていて、自分の慣れが足りないから上手く色を扱えないんだと思い込んでいました。
それを人に相談するのが恥ずかしくて、あまり表に出せませんでした。

結果的に気づくのが遅くなりましたが、初めて色覚障害について知ったのは、カラーコーディネーターの資格を取るための勉強をしているクラスでのことでした。
講師の先生に「これって頑張れば治るんですかね」と聞いた時、周りのクラスメートがヒソヒソと「色弱」と話しているのを聞いて、そういうものがあるんだと初めて知りました。
結局、カラーコーディネーターの資格を取って、今はデザイナーの仕事をしていますが、それも気づかなかったからこそできたことかもしれませんね。

Ten
ありがとうございます。「自分の力が足りていない」と思ってしまうこと、すごく共感します。
僕自身も小学校3年生のときにLDの診断を受けましたが、周りがどんどん難しい漢字を覚えていく中で、なんで自分は文字の読み書きができないんだろうと悩んでいました。
親からLDの診断を告げられたことで、自分が他の人より練習が足りていないと思っていたのが間違いだと知ることができました。

いっちー
僕の場合、母親も色覚障害を持っていて、親の世代では学校で色覚障害の検査があったらしく、その検査で辛い思いをしたそうです。
その経験からか、僕にその兆候があってもあえて色覚障害のことを伝えなかったようです。
そのため、自分の違和感に気づくのが遅くなったというのはあります。
例えば、真っ赤な看板を緑だと言ってしまったり、『ぷよぷよ』など色を扱うゲームを進めることができなかったりという違和感が常にありました。
それに気づくまでに時間がかかりましたが、今となってはそれでよかったと思っています。

Ten
ありがとうございます。
ゲームの話など、もう少し詳しく聞いてみたいです。
次回は日常での困りごとや、ゲームでの困りごとについてもっと詳しくお話ししたいと思います。

いっちー
はい、よろしくお願いします。

Ten
本日は、いっちーさん、ありがとうございました。
またよろしくお願いします。

いっちー
ありがとうございました。


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