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ひと目でわかる、すぐに身につく [イラスト図解]5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本


【書籍情報】

タイトル:ひと目でわかる、すぐに身につく [イラスト図解]5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本
著者:ひきたよしあき
イラスト:ヤギワタル
出版社:大和出版
定価:1,760円
出版日:2024年2月16日

【なぜこの本を読むべきか】

社会人になると、思いを言葉にする機会が増える。

会議に商談、プレゼンや報連相まで。

もしもこれらを言葉にできないのであれば、何も考えていないのと同じことである。

本書は、イラスト図解を交えながら「思いを言葉にする方法」を紹介した一冊だ。

本書は以下のような方にオススメしたい。

■口ぐせは「やばい」「すごい」
■考え方が狭いとよく言われる
■思いを言葉にするのが苦手

メソッドは全部で30個。

土日を除いた1週間で集中的に学べる内容となっている。

自分に当てはまる項目から読むもよし、順番通りに読むもよし。

さあ、言葉の力を共に味わおう。

【著者紹介】

ひきたよしあき

スピーチライター、コミュニケーションコンサルタント。
株式会社Smile Words代表取締役。
1984年、早稲田大学法学部卒。
博報堂に入社後、CMプランナー、クリエイティブプロデューサーとして数々のCMを手がける。
現在は講演活動などを行い、日本語の素晴らしさ、コミュニケーションの重要性を広い世代に伝えている。

ヤギワタル

イラストレーター。
制作会社勤務のあと、ライターに転身するも早々に挫折。
その経験を糧にイラストレーターを目指し、現在は書籍の装画や挿絵を中心に広告などでも活動中。
喜怒哀楽のある三頭身キャラを使ったイラストや図解・マンガで、わかりやすさとユーモアを添えて演出することを得意とする。

【本書のキーポイント】

📖ポイント1

「やばい」「すごい」しか言えないあなたは、相手がいなくなった瞬間、何も喋れない人と化す。

📖ポイント2

「考え方が狭い」と言われるのは、人によって考え方が違うという点を理解していないからだ。

📖ポイント3

仕事における不安の原因の多くは、無知への恐怖にある。

【1】頭の中にあるものを知る

形容詞をいったん自分の中から消す


「やばい」「すごい」「エモい」などの形容詞は、すべて誰かが言った言葉に対する反応でしかない。

つまり、言葉を発する人がいなくなれば、あなたは何ひとつ喋れなくなることを意味している。

そんな「やばい失語症」から抜け出すには、形容詞を禁止し、以下3つの角度から考えるといい。

➀五感を使う
体にどんな変化があったか

②情景描写する
周囲の雰囲気に変化はあったか

③思い出を語る
自分の経験したものと比べて何が違うか

たとえば、映画を観たときの感想を➀〜③に当てはめた場合。

「緊張して心拍数が上がった(五感)」「エンドロール中に誰も帰らなかった(情景描写)」「人にオススメしたくなったのははじめて(思い出)」というように、形容詞に頼らない言葉で説明することができるようになる。

日常で「やばい」と口にしそうになったときは、いったん立ち止まり、先の3つの質問を自分自身に繰り返してみよう。

そうすれば、形容詞に逃げない脳へと成長していく。

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車窓の風景を、そのまま実況中継する


「ぼそっとひと言つぶやくだけで、あとの言葉が続かない……」

もしもそんな悩みを抱えているのなら、アナウンサーの訓練法を真似てほしい。

アナウンサーは目の前の状況を的確に伝えながら場を盛り上げることができるが、その訓練はいたってシンプル。

目の前の情景をつぶやき続けることだ。

うまく語ろうとする必要はない。

自分の視界を瞬時に言語化する訓練のため、内容よりも声に出すことに注力しよう。

特にトレーニングに適しているのは、景色がある程度のスピードで動く乗り物だ(運転中はしないように)。

解剖学者の養老孟司氏によると、「人間の脳がグンと成長するのはハイハイをはじめたときであり、移動によって移りゆく景色に対応しようとして発達する」とのこと。

たとえばバスの窓から子どもの姿が見えたなら、

「小学生がふたり、会話しながらパン屋さんの前を歩いている」

というふうに、流れる景色に合わせて素早く単語を思い出して文章にすることは、脳にとってよい刺激となる。

目の前に見えるものを言葉にしていくと、自分の着眼点を相手に伝えることができるようになり、結果的に「ぼそっとしゃべり」が解消されていく。

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覚えた言葉を「鏡の中の自分」に語りかける


どれだけ本を読んだところで、覚える力が弱ければ頭の中に言葉は溜まらない。

しかめ面で暗唱をしたり、同じものを繰り返し書いていても、覚え方としては非常に効率が悪い。

覚えるときは全身を使おう。

歩きながら、身振り手振りを大きくして、声を出し、五感を使って覚える。

実際に体を動かして五感を使うことで、記憶力が増強されるのだ。

さらに自分が覚えたことを、人に教えるスタンスで覚えるのもいい。

うろ覚えや理解不足の箇所が鮮明になり、自分にとって「何が覚えにくいのか」を見つけられるようになる。

別に大勢の前でやらなくてもいい。

鏡の前に立ち、一人芝居として行っても効果は出る。

以下、「先生になりきって覚える」方法として一例を載せておく。

➀「ここが重要!」と人差し指を立てる
②「要点は3つ!」と指を折りながら覚える
③「~の原因をご存じでしょうか?」と問いかけるときは左へ、「答えは……」と答えるときは右へ歩く

自身を先生と見立てて生徒に教えるように声を出し、五感からもアプローチすることが有効だ。

じっと本とにらめっこしているだけでは、あなたの語彙は増えていかない。

【2】考える習慣をつける

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