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認知症と脳性麻痺

私は子供の「脳性麻痺を治したい」と思ってあれこれと調べていたのですが、最初の頃その助けになってくれた人たちはことごとく「認知症の専門」の研究者でした。

「子供の発達が遅れている」ということと「高齢者の認知が下がる」ということは「成長しない」ことと「老化している」という点では同じ方向を向いている事柄のようにも見えます。

「脳性麻痺は治らない」という常識のために小児科で治療を受けることはできなかったので、私は「認知を上げるためには高齢者を参考にしよう」と調べ始めました。子供と大人の違いはあれど、「脳」を研究している人たちなので私の知りたい「ダメージを受けた脳を回復させる方法」という目的とは一致していたのです。

低緊張を改善するために始めたアンドロゲン補充が結果的に脳のダメージを修復する助けをしてくれて麻痺などの症状を緩和させていたことが分かったのはかなり後になってからです。

・体に残る障害を改善したい
・脳を成長させて認知をあげたい

という私の思いは別々のものではなく元々1つの理論で解決するものでしたが最初の頃は全く分かっていませんでした。思っていた以上に効果があったことはとてもうれしいことです。

今日はちょっと脳性麻痺と認知症の2つを絡めながら今現在わかることをまとめてみます。



脳に症状が出ているということは糖鎖のリングでいうならば「Cタイプの症状」です。脳の場所はC-2なので。

(糖鎖のリングについてまとめてある中で一番新しいのがこちらです。詳しくはこちらを読んでみてください↓)

認知症こそ「Cタイプの病気」と言えますがこの部分に症状が出るのはすべてのタイプの人です。偏りがCに傾けば誰でもなりえます。

ただしCタイプの人は生まれ持ったタイプなのでCの部分に症状が出やすい傾向があります。Cタイプの人は肝臓と心臓が弱くて高血圧で糖尿病になりやすい体質です。お酒やたばこが好きです。食べることが大好きなので太りやすいかも。Cの場合は男性で、似た体質で女性ならばDタイプですが男性よりも女性のほうが症状が重くなりがちです。アルツハイマー型認知症の人はCDタイプの人が多いなという印象がずっとありました。


脳の病気に関して糖鎖のリングで重要な点は「熱」の考え方だと思います。

「認知をあげること」に関して糖鎖のリングを考えるときは「熱」について掘り下げる必要があります。この「熱」の対処こそが「症状の重さ」にもつながっていて、「脳の障害を取り除くこと」と「認知を上げること」につながるからです。

「病気になった部位」に対して「効くとされている薬を飲む」だけではすべての人は治らないですよね。糖鎖のリングの仕組みを理解すればその理由がわかります。治療は「リングを回してこそ」なので、「温める薬」と「冷やす薬」を交互につかうことでより効果が出ます。

これが糖鎖のリングの4つの分類です。

糖鎖のバランスの偏りはどの部位で発症するかに関わっています。糖鎖の量は性ホルモンに影響しますが、脳に障害が出た時に修復するために必要な物質がエストラジオールという性ホルモンです。

ですから脳の病気を快復させるためには絶対に「糖鎖」と「ホルモン」を正常に生産できるようにすることが大切です。これらの材料は食べたものなので食事の影響は大きいです。

糖鎖のリングでいう「熱」というのは、高熱が出た時のような「発熱」ではなく、エネルギーを生産する過程で構造的に存在する「熱」です。糖鎖のリングはこのような形で電気的に+の場所と-の場所を行ったり来たりすることでエネルギーを作っています。

たとえばAの人がAの症状の風邪をひいたときは体を温めると早く治ります。Bの人やDの人は炎症を抑えたりする作用の強い薬などが効果があります。

AとCタイプは本来なら「温めるべき」で、BとDタイプは「冷ますべき」ですが、体質に偏りが出るとこれが変化します。適切に温め、適切に冷ますタイミングが間違っていなければ糖鎖のリングを回して病気を治せるということです。悪い偏りのブースから抜け出せばいいんです。この時にホルモンをコントロールすることでリングを回すことも可能ですが、病状によってはそれが使えないこともあります。そうなると物理的に温めたり冷やしたりすることや、温める生薬などを使ってコントロールしていきます。


私は認知症というのはそもそもが「脳の障害発生後の回復期」であると思います。ですが一度障害が出ると新たな障害も発生しやすくなるので「発症」と「回復」の2つの時期を交互に、そして頻繁に繰り返します。そしてそれは細かく変化していますが一見するとそれはわかりにくいものです。

認知症に関してはいろいろな理論が世界中の研究者から提案されていてとても複雑ですが、複雑にさせる要因の1つがこの2つの時期の繰り返しによるものだと思います。「コロコロ状態が変わっている」ということに対して対応できないと治らないです。確実に「この薬を飲めば効く」というものはなく、「どの体質の人が、どのような症状で発症し、どの時期ならば効くのか」に合わせて細かく調整をする必要があります。ずっと同じ薬を飲み続けるのは良くないですね。

脳の病気を治そうとするとき、必ず「温めるべき時期」と「冷やすべき時期」が存在するのですが、これを詳しく説明していきましょう。

たとえば私の子供はAタイプの女児ですが、てんかん様発作を起こすときはC'の状態です。保冷剤などで頭を冷やしながら眠ると発作はあまり起きません。発作が起きてしまったときは大体体が熱くなりすぎています。そこで体を冷やしてやると様子が落ち着いてきます。ですがその後数日間は体が冷えるようで温めてやると落ち着きます。

大きな発作ならわかりやすいですが小さな発作を起こしているときはちょっとわかりにくいです。これが難しいところですが、Bのタイプに偏っていれば下痢をしがちですし、D-2のタイプに偏っているなら蕁麻疹などが出たりします。

子供だとわかりにくいですが大人には次のような症状が出ます。重い病気とまではいかないけれどこういった不調はよくありますよね。これらを参考にしながら状態を判断します。

糖鎖のリングの読み解き方を複雑にさせてしまう要因が「裏面がある」ということだと思います。

C’というのは糖鎖のリングの裏面です。表とは真逆になり、意味合いは「Cタイプの人間にとってCで効果があったものがC'では効果がなくなる」というものです。


糖鎖のリングの分類を発症する部位をベースに考えると通常の

A-1
A-2
A-3
A-4
B-1
B-2
B-3
B-4
C-1
C-2
C-3
C-4
D-1
D-2
D-3
D-4

に加えて、重なり合う部分を別枠で設けると

A-3+B-1
C-1+B-3
C-3+D-1
D-3+A-1

これが加わって12+4で16種類になります。

体質のタイプは大まかに分けると4種類。これに対して表と裏の働きがあるので病気の質自体は4×2で8種類ですが、発症する場所はざっくり分けて12種類。重なる部分が4種類。足して16ですね。これに裏が存在するので×2で32種類。

ということは。

認知症は32種類の治し方があるということ。これは理論上は「糖尿病も32種類ある」ということになるし、癌もそうですがあんまり厳密にすると脳みそ壊れそうなので、まずはざっくり4タイプを完全に理解するところから始めましょう。ですがどのタイプであっても「温める」と「冷やす」を交互に行うことには変わりがありません。


ちなみに私が質問をして答えてくださった認知症の研究者の先生方は皆さん漢方薬を治療に使っていて、私はこれに対して凄く違和感がありました。だってニュースなどでは「認知症に効果のある新薬が開発された」なんてよく言ってるじゃないですか。それなのになぜあえて漢方なのかと不思議だったんです。でも糖鎖を勉強するうちに漢方薬のほとんどが糖鎖のリングを回せるものだと気づいて納得しました。

最初に私が漢方薬を意識したのは子供が風邪をひいたときでした。2歳~3歳の頃に「風邪をひくと発達が進んで賢くなっている気がする」という実感がありました。小児科で相談すると「あるわけない」と笑われたのですが、同じ障害を持つママ友に相談すると「うちの子もそうだったわ。風邪をひいたときに何をしてる?食べ物は?薬は?発達が大きく進んだ時に共通することは何?毎回一緒じゃないはずよ。特に良かった時に何をしていたのか思い出してよ。私はその頃それを重要だと思わなかったから気づかなかった。でも今言われてみれば本当にそうなのよ。何かあったはずなのよ。」と言われたのです。

思い当たるのは風邪薬として飲ませていた麻黄湯でした。

それで調べてみると、認知症にも脳疾患にも麻黄湯をベースにした薬を使う先生が大勢いたのです。麻黄湯と別の漢方薬を混ぜて使うのです。

麻黄湯なんてその辺のドラッグストアで売ってるただの風邪薬ですよ。最初はわけがわかりませんでした。

麻黄湯は体を温める生薬で、飲ませていると確かに発作は減りますが続けて飲ませると体が柔らかくなりすぎるので使えません。柔らかくなったときは体は温かく発作を起こしがちです。甘草という生薬の影響です。だから沢山は飲ませず少量を少しずつが基本で投薬期と休薬期を必要とします。もう一つ効果があったのが立効散ですが、これは炎症を抑える薬でこちらにも甘草が入っているので、使える量は限られます。

麻黄湯は温める薬で立効散は冷ます薬です。急性期は立効散、回復期に麻黄湯という使い方が正しいはずです。

麻黄湯にプラスアルファでいろいろな生薬を組み合わせる理由は温める薬に冷やす薬を入れて「できるだけ長く使う」ためだと思います。体質の変化を細かく判別できるなら1つの薬をずっと使うよりも、「温」と「冷」の薬を切り替えたほうがずっといいように思えます。

さらにアルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症で主に使用される漢方薬を羅列してみるとことごとくCDタイプのお薬だということがわかります。圧倒的にCDタイプの人のほうが認知症になりやすい体質を元々持っているからこういうお薬が選ばれてきたのでしょうが、ABタイプの人の場合はこのお薬は使えません。CDタイプの薬をABタイプの人が使うと意識障害やてんかん様発作などを起こす場合もあると思います。

抑肝散
釣藤鈎
人参養栄湯
抑肝散加陳皮半夏
黄連解毒湯
当帰芍薬散

やはり冷ます薬が多いですね。

特に抑肝散を使うことが多いようですが、これは基本的には「イライラする」という部分に対して効果があったとしても「記憶」に関することなどや難しいことができなくなるといった認知機能障害に関しては別のお薬が必要になると思います。

冷やす時期というのは「脳の障害の原因となっている部分の炎症を取り除く」ということだし、温める時期というのは「脳の成長を促して修復させる」ということだと思います。

温めっぱなしや冷やしっぱなしだとどうなるかというと、新たな障害の元になる発作を起こしたりして脳の萎縮が進むと思います。



私はここ数か月「立効散」という漢方薬をつかっていました。これは炎症を抑える薬です。実際にうちの子供にもよく効きました。麻痺が取れて、滑舌が良くなりしゃべることとあることとが少し上手になりました。筋肉をうまくコントロールできるようになったという実感がありました。難しい早口の歌も上手に歌えるようになり気分が良いのか前以上に性格が活発になった実感がありました。これは明らかに「冷やす薬」です。

そして最近スイカズラも使いました。規定量のお茶を作り3倍に薄めて飲ませました。すると体がとても冷えて、皮膚のかゆみを訴えたりするのでD-2の場所に糖鎖のリングが偏っているのだと思います。

最初はわからなかったのですが1週間ほど経過すると子供の鼻づまりは改善していました。スイカズラの消炎作用はすごいですね。

C-2が「温めるべき場所」ですが私の子供は元々AタイプなのでCの症状が出ているときはC'。ということは逆に「冷まさなければならない」ということ。

そしてDになったということは巡目なら「冷まさなければならない」のだと思います。これが逆目ならば「温めないといけない」となるのでしょうが、どちらが正解なのかはよくわかりません。

身体が冷えているので発作は起きません。それだけでも随分と私は安心できるのですが、できるだけ早くAの位置に戻してやらなければ。

私は今の子供の状態を知っています。2~3歳頃まではうちの子供はずっとこういう冷たい体をしていました。麻黄湯で体が温まるようになり、安心していたらてんかん様発作を頻繁に起こすようになりました。同じ薬を使い続けてしまったせいだと思います。

「冷ましたら次は温める」という方法が正解ならば、八味地黄丸と麻黄湯をつかおうと思います。これはAタイプ向けの薬ですから、ここから筋肉をつけていくためにも必要なもの。それは正解のはずですが、今すぐでいいのか?それともDタイプ向けの薬を使うべきなのかは迷いどころです。

麻黄湯も立効散も最初に使い始めた時は劇的な変化がありましたが、それだけを延々と飲ませていても根本的には変わらないという実感があります。次のステップに行かなければ。

それが「エクジステロンを含む漢方の生薬」であると思います。

キラン草を見つける前に私はウンベリフェロンという成分に注目していました。これは「体の中の不要な細胞を体外に排出する働きがある」と言われているものです。スダチに含まれるので買って試してみました。ジュースにして飲んだら3時間ほどで私の手がパンパンにむくんで筋力が低下したので「これは私には合わない」と思いました。

やってみたいと思っていたことが1つあります。それはスダチからウンベリフェロンを抽出するのは「種からが良い」という説が本当かどうか確かめることです。

私は種だけを集めそれを瓶にいれてからキャノーラ油を入れて冷蔵庫で保管してみました。24時間後に見てみると液体の量が1.8倍ほどになっていました。種の中から油などが出てきたのだと思います。ウンベリフェロンは種を油に浸しておくと中から出てくるというのでそれを試してみました。

そしてその油を小さじ1/2程舐めてみるとやっぱり私の筋力は低下しました。ウンベリフェロンはクマリン類なのでだめに決まっていますよね。うちの子がもっと小さい頃に食べると苦しんだのは「クマリン、ピぺリン、カプサイシン」ですから。P糖タンパク質の量を変化させて生体異物の排出を難しくさせてしまうからです。この成分はABタイプには不適切なものです。

「体の中にある不要な細胞を外に出す」というのは癌細胞のことも含まれますが、ウンベリフェロンはおそらくCDタイプの癌に対するものに効果があるだけで乳がんや消化器系の癌には当てはまらないのだと思います。

実際にはどのような構造でそれが行われているのかまだ研究が進んでいないので謎な部分も多いのですが、エクジステロイドにも同じように「不要な細胞を体外に排出する」という効果があるといわれています。

エクジステロイドが筋肉をつけるためのサプリメントとして発売されていることを考えると、筋力の付きづらいABタイプの人のためのものなのかなと思います。そして販売されているサイトの口コミを見てみても、「効果があった」と言っている人は50代以上の人が多く、効果がなかったといっている人たちは高齢者ではないように思えました。このホルモンは高齢になると減ってくるものと言われています。

ウンベリフェロンとエクジステロンを「不要な細胞を排出する」という共通点で比べてみるととても面白いです。

これについてはもっと知りたいですね。

脳の中の不要な細胞を排出する仕組みがわかるかもしれません。





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