Midjourneyで荘厳な天使を描く
この数日間、UFOとか幽霊とか心霊写真をMidjourneyに描かせようとして失敗続きだったので「描けないものを描かせるよりも描けるものを描かせた方が100倍マシ」だと思い、今日はMidjourneyさんの得意分野である天使とか神様に狙いを定めてみようと思います。
もう紐で吊り下げられたUFOっぽい何かにガッカリさせられるのはこりごり。
早速天使を描いていきましょう。
大天使(archangel)と天使(angel)でかなり描き分けてきます。Midjourneyといえばこういう感じの画像を思い浮かべる人が多いはず。「1分で描けた」と言ってスゲー!となるのは緻密な画像を作った時じゃないでしょうか。実際に描かせるのが難しいのはシンプルなほうなんだけど、パッと見ただけならこういう画像が人気。
いかにも荘厳な天使。マジック・ザ・ギャザリングならSublime Archangelといえばいかにも白クリーチャーという感じなので1枚目はこちらから。
archangelと指定するとこちらのような大人っぽい人が羽根を背負って現れます。
子供っぽい天使がいいならangelと指定するとこういう感じで描いてくれます。
大人の場合は顔をきちんと描いてくれないことが多いので、書いて欲しいならどんな顔なのか指定したほうがいいかも。
実際に指定してみたら一応人間に羽根をはっつけてくれたけれど天使っぽさは消えました。というか「少女」に羽根を生やしてくださいという指示でないとこうはならなかったんです。
しかも顔の内部がグニャグニャしてしまってなかなか難しい。「白、黒、グレーの羽根、精密な模様のビキニ」という指定の方は優先的に言うことを聞いてくれた感じ。ビキニと入れると嫌そうな表情になるのはなぜなのか。
その指示を無視して服を着せてきたパターンがこちら。
「perfect fit body,long black hair , beautiful eyes and lips,」というフレーズでこの系統にいけるのかな。
なんかちょっと、うーん。
もっとこう荘厳なイメージにしてみたい。
全体の印象を決めるのは、「背景画像の指定」の威力が大きいです。荘厳な印象にしようと思うなら「布、ドレープ」という単語を入れていくと次のような感じに。
天使なんだから羽根があって当たり前なんだけど、そこをあえて「羽根」と何度も入れると羽根っぽさが増した画像になります。
特に書いて欲しいことは「前の方に指示語を入れる」のと、「繰り返し描く」のが大事なのかも。
特に「前面に描いて欲しいものは最初に、背景はきちんと「これは背景として書いて」という感じで分けて描いて「前面の人も布&ドレープ強調して」、「背景でもドレープを強調して」というように2重で描いておかないとどちらかには描いてくれたけど両方には描いてくれなかったということにもなりかねません。描いて欲しいなら細かく指示を入れるべき。
「intricate silver and gold filigree」という言葉を入れるか入れないかで華美なデザインになるかどうかが決まります。
色の指定を「金」にしたらこう。
「赤と黒」にしたらこうです。
「木」と「棘」と「赤」と「布」でこれ。
「白と金」でこれ。
ゴシック調、ロココ調、バロック調でそれぞれに変化があるのか試してみたのですが、さほど変わらず。ただ入れないよりは入れたほうがデザイン性は高い画像になります。「ゴシック」に加えて「棘」「雲」「虹」「羽根」「布」「木の根」「葉っぱ」といった単語を入れると表現の幅が広がります。
ゴシックとバロックを同時に入れてみます。
これは神様なので羽根が生えていません。
さらに布の量を多めに。
今度はあえてシンプルに。
これらは「symmetrical artgerm」と入れて描かせていました。線対称のデザインが「強い」イメージを作るかなと思ったのです。立ってるだけで強そう。仏像とかもほとんどそういう風に作ってあるし。
ちょっと左右のバランスをずらしてみるとこう。ちょっと不安を相手に与えるようなイメージになってませんか?顔を隠している分、余計に胡散臭い。こういうものは正々堂々とまっすぐ向かってくるような絵でちょうどいいんだと思います。
ちなみに毎回顔を隠して描いてくるので「神様の顔」を描いてと指示してみたところこんな顔を描いてきました。
intricate silver and gold filigree, dramatic lightingが効きすぎている。と、いうかあくまでも描きたくないのかも。
段々マンネリ化してきたので雰囲気を変えてみましょう。
ちなみに日本の神様はこんな感じでした。長年日本に住んでいるけど一度も見たことのないジャンルの神様です。
試しに「神様の背中」を描いてもらったら恐竜の皮膚のような柄が。
AIめ、いろいろやってくる。
何かの数が余計に多いのも怖いけれど、普通に足りないのも怖い。
神秘的なものを表現するとき、ちょっとどこかしら「怖さ」をねじ込んだほうがそれっぽくなるんでしょうか。体の一部の何かが足りないということはその代り何かを持って生まれてきているわけで、それが自分たちにはない特別な「何か」のように見えるのかもしれない。
今回は天使や神様を表現するのに次の点について考えながら指示を出してみました。
・顔が見えない(表情がわからない=何を考えているかわからない)
・手がない、足がない
・逆に多い
・ゴージャスな文様
・線対称のデザイン
・光
・丸、太陽、用途のわからないモチーフ
これはAIが考える「神聖で荘厳なものの要素」だと思います。一度こういう絵を描かれたときに、それに逆らうキーワードを選ぶとグニャグニャの絵を描いてきます。
AIはどこかで自分なりの信念を持っていて、描きたくないものはかかない。
まるで1人の人間のように感じました。
今回の画像は
「(描きたい人物), (モチーフ、印象、色、模様の指示), (背景), character design, dramatic lighting,cinematic composition, highly detailed, ink illustration, octane render, golden ratio --ar 2:3」
をベースに次のようなキーワードを加えていきました。
・majesty
・sacred
・anime
・iridescent
・drapery and cloth
・mathematics geometry
・intricate gold filigree
・symmetrical artgerm
・cinematic composition
一番最初にMTGの荘厳な大天使の話をしたので、あえて再現してみました。相変わらず顔は隠されているけれど。荘厳な大天使といえば長身で生足の美女で、長い槍、白髪のストレートロングヘア。
背景指示はガン無視されて、右手に槍だって言ってるのに左手に刀を持たされました。
まあいっか。
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